A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
「主語」や「述語」は「文の成分」で、品詞ではありません。
たとえば「雨が降る」という文章なら、「降る」の品詞は動詞ですが、文の成分としては述語です。「気が早い」という文の場合、「早い」という形容詞が述語になっています。品詞は単語自体がもつ属性、文の成分は、文章の中での役割です。
「品詞」「動詞」など、基本的な文法用語は江戸時代後期、志筑忠雄(中野柳圃)という蘭学者によって命名されたようです(リンク先の1~2ページと、11ページをご覧ください)。
http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/ …
志筑は1806年没なので、18世紀の後半から19世紀初頭までに、すでに使われていたということになります。ちなみにこの人、「重力」「遠心力」「真空」といった訳語の生みの親でもあるそうです。
http://www.otonanokagaku.net/issue/edo/vol1/inde …
杉本つとむ『江戸時代翻訳語の世界』(未読です)などを参照されれば、よりくわしいことがわかると思います。
http://www.honyaclub.com/shop/g/g17478588/
ちなみに「主語」や「述語」はかなり遅れて、明治期につくられた言葉のようです。主語は手島春治『日本文法教科書』(1890年)、述語は岡田正美『解説批評日本文典』(1902年)で使われたのが最初とされています(リンク先の17ページと、24ページ)。
http://repository.cc.sophia.ac.jp/dspace/bitstre …
No.2
- 回答日時:
こういう学問的な質問に直接答える能力はありませんので、すでに書かれている解説文を紹介するくらいしかできません。
次は、鈴木一彦氏が「日本大百科全書」および「日本文法大辞典」に書かれた同内容の解説です。[品詞]
文法上の記述、体系化を目的として、あらゆる語を文法上の性質に基づいて分類した種別。語義、語形、職能(文構成上の役割)などの観点が基準となる。個々の語はいずれかの品詞に所属することとなる。
品詞の名称はparts of speech(英語)、parties du discours(フランス語)などの西洋文典の術語の訳として成立したもの。江戸時代には、オランダ文法の訳語として、「詞品」「蘭語九品」「九品の詞」のようなものがあった。語の分類意識としては、日本にも古くからあり、「詞」「辞」「てにをは」「助け字」「休め字」「名(な)」などの名称のもとに語分類が行われていたが、「品詞」という場合は、一般に、西洋文典の輸入によって新しく考えられた語の類別をさす。品詞の種類、名称には、学説によって多少の異同もあるが、現在普通に行われているものは、名詞・数詞・代名詞・動詞・形容詞・形容動詞・連体詞・副詞・接続詞・感動詞・助詞・助動詞などである。これらのうちの数種の上位分類である「体言」「用言」などの名称、および下位分類である「格助詞」「係助詞」なども品詞として扱われることもある。なお、「接頭語」「接尾語」なども品詞の名のもとに用いられることもある。
それぞれの品詞に所属する具体的な語も、学説によって異同がある。たとえば、受身・可能・自発・尊敬・使役を表す「る・らる・す・さす・しむ(れる・られる・せる・させる)」は、山田孝雄(よしお)の学説では「複語尾」、橋本進吉の学説では「助動詞」、時枝誠記(もとき)の学説では「接尾語」とされる。現在の国語辞書では、見出し語の下に品詞名を記すことが普通である。ただし、圧倒的に数の多い「名詞」については、これを省略しているものが多い。
(回答者・私註)上記の「オランダ語」を学んだ人がつけた「詞品」にヒントを得て明治時代の学者がつけた用語と思われます。勿論訳語です。だれが最初に使ったかは分かりません。したがって、ご質問のように、誰かが文法の筋道をつけたと言うより、多くの人によって次第に、それぞれの論が作り上げられていったということになります。
そのため、「大槻(文彦)文法」「橋本文法」「松下(大三郎)文法」「山田文法」「時枝文法」などの名が付いています。この中でも「大槻、橋本」の文法論が、明治政府によって学校教育の中心(学校文法)と決められ、今に至っています。
なお、品詞の種類は12種類挙げてありますが、現在は「名詞」に「代名詞」「数詞」を含めてしまって9種類にすることが多いです。
《取り敢えず、今回は「品詞」のみにします。必要があれば続けたいと思います。》
No.1
- 回答日時:
歴史的には、上代和語の源になる古代漢語の音韻や漢語となる中国の品詞を充てたのではないかと思います。
名付け親はわかりません。中国語で、上代品詞史を辿れば、ヒントを得られるかもしれません。
もしかしたら、以下の書物をひも解くとわかるかもしれません。
①古代から中世にかけては、今日の定義における外来語は、資料に出現することは非常にまれである。というのも、日本語に流入した他言語由来の語としては、漢語以外には梵語などが若干あるのみだが梵語も漢字表記で受け入れたものは漢語として扱われるからである。主要な語種は和語と漢語、および両者の混種語ということになる。
=引用出典https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%9E%E7%A8%AE
②文法史 青木 博史 (あおき ひろふみ) https://www.ninjal.ac.jp/research/project/b/hist …
③【漢検漢字文化研究奨励賞】優秀賞 「好」の字音とその単語家族1―上古音研究と戦国楚地出土資料から― 早稲田大学大学院 文学研究科 博士後期課程2年 野原 将揮
http://www.kanken.or.jp/project/data/investigati …
とりわけ、この内容を拝見すると、藤堂 明保(とうどう あきやす)先生の本をひも解くとわかるかもしれません。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%A0%82 …
④工藤浩さんの「日本語史」
http://www.ab.cyberhome.ne.jp/~kudohiro/gakusi.h …
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