プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

こちらも2点ほど質問があります。
質問1:
引用譜1(音源の40秒付近) 中の赤枠部分では、右手と左手の調性が違うとの理解でよろしいでしょうか。

質問2:
引用譜2 (音源の54秒から1分10秒)中の10-18小節目の和声進行がいかなる原理に基づいているのかわかりません。
左手と右手の調性も違うような気もしますが・・・、復調とか、あるいは前回教えていただいた、ミクスチャーの手法といったものが使われているのでしょうか。少なくとも機能和声に従ったコード進行では無いと思うのですが、よくわかりません。ご教授お願いします。


引用譜1 :http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=0815078617 …
引用譜2 :http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=7176643075 …

※引用について
「片翼の天使」作曲 植松伸夫/編曲 YASUSHI IMAMURA
楽譜発行者:片岡博久
発行所:(有)ケイ・エム・ピー
「FINAL FANTASY Official Album」オフィシャル・ピアノスコア62頁より引用

質問者からの補足コメント

  • すいません、半音的経過音について1点だけ追質問させてください。
    引用譜3中の赤枠の中にF−E♭-Dの旋律線があります。このE♭も、単純にD音に半音上からアプローチする半音的経過音と考えてよろしいでしょうか? 一瞬 g-mollに転調か?とも思ったのですが、転調にしては短すぎる気もします。やはり経過音でしょうか。

    引用譜3:http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=8511665149 …

      補足日時:2016/05/28 01:04

A 回答 (2件)

>引用譜2の17小節のC♭/D から、18小節目のDm の接続がスムーズに行われています。

C♭の和音がd-mollとは関係無いことを考えると驚きなのですが、これはベースラインに D音が保続されているため、との理解でよろしいでしょうか。

そういう理由ではないと思います。たしかに低音に保続音があると、その上方でいくら無関係な和音が鳴っても主調から完全に離れないという効果はあるかもしれません。しかし、たとえ保続音がなくても、ミクスチャーの自由な展開でスムーズにつなげることはできます。その場合、自由とはいってもやはり全体を見て、流れや方向性を見据えておく必要があると思います。この部分、回答No.1で譜例にまとめたときは、適当に選んで並べたのだろうくらいに思っていたのですが、補足を拝見してからもう一度よく見てみると、見逃してはいけない仕組みがあるようです。まず、奇数小節の和音はすべてD-mollに属する和音で、間に関係のない和音が入っても、全体が主調D-mollから離れてしまわないようになっています。間に挟まれる偶数小節の最初の二つでは主調の長2度下のC-mollのIとVI、あとの二つでは短2度上のEs-mollのIとVIと、同じ関係の進行が繰り返されています。Es-mollのIはD-mollのIに対して半音上というフリギア的な音程関係にありますが、和音全体が下向導音のような役割をします。このEs-mollのIと、VIにあたる最後の小節のC♭の和音は、E♭とG♭の2音を共通音に持っています。この2音がD-mollのDとFに下行する力を持っているので、うまくつながるのだと思います。それともう一つ見逃せないのは、調的には一小節ごとに交替している形になっている一方、長三和音と短三和音は2小節ごとに交替するようになっているので、D-moll固有の和音とそうでない和音を二つ組にし、和音の色彩の明暗をそろえることで、流れるようになっていると考えられます。作曲者がどこまで意識しているか、計画的にやったかはわかりませんが、とにかく客観的に観察した結果ではそのような整然とした秩序があるようにも見えます。これはちょっとややこしいので、ふたたび譜例で示します。
引用譜3の当該個所については、フリギア旋法上の完全5度の並行(ミクスチャー)と考えればよいと思います。Fが保続音です。
「FFⅦ:「片翼の天使」のアナリーゼ」の回答画像2
    • good
    • 0
この回答へのお礼

解答ありがとうございます!!
いやぁ、ミクスチャーの技法や、旋法の使用、半音階的経過音群等々、日本のゲーム音楽恐るべし! 植松さんに脱帽であります。

1) D-moll の和音を間に挟み込んでいること、
2) 下降導音的性質を持つ、半音上のes-moll から和音を持ってきていること、
3) 2小節ごとの短三和音と長三和音の組合せ、
上記3点を見抜くTastenkasten さんの慧眼には感嘆するばかりです!

>>引用譜3の当該個所については、フリギア旋法上の完全5度の並行(ミクスチャー)と考えればよいと思います。Fが保続音です。
了解いたしました。

今回も物凄く勉強になりました。Tastenkasten さんに教わったことをよく咀嚼し、さらに勉強を続けていきたいと思います。本当にありがとうございました。

お礼日時:2016/05/29 00:24

引用譜1について


調が違う(復調)という解釈は無理です。少し難しい事例ですが、半音的経過音群ということになります。経過音は、和声音と和声音を直接結ぶとは限りません(ハチャトゥリアンでの隠れた音の進行例も参照してください)。この経過音の連続のしかたによっては、調からはずれた音が前後に組み合わされる結果となり、そこだけ一見違う調のように見えます。それらの音の中には、読譜を容易にするために異名同音で書き換え、違う調ととれるような多義的な記譜になる場合もあります。

引用譜2について
ミクスチャーです。左手のパーとにミクスチャーの音が入り込んでいるので惑わされるかもしれませんが、骨組みは単純です。前にお話ししたように、前後に連続する和音同士に共通音が含まれないように選ばれています。2度の進行が多く、減5度の進行も2カ所あります。

以上について、添付画像の譜例を御覧ください。
「FFⅦ:「片翼の天使」のアナリーゼ」の回答画像1
    • good
    • 0
この回答へのお礼

引用譜1について
なるほど、半的経過音群納得いたしました。

引用譜2について
 引用譜2の17小節のC♭/D から、18小節目のDm の接続がスムーズに行われています。C♭の和音がd-mollとは関係無いことを考えると驚きなのですが、これはベースラインに D音が保続されているため、との理解でよろしいでしょうか。

お礼日時:2016/05/28 00:41

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!