プロが教えるわが家の防犯対策術!

現在、広告代理店でグラフィックデザイナーとして仕事をしています。
デザインの専門学校を出て就職して、もうすぐ10年目になります。
今更になって気づいたのですが、
実はこれまで、「デザイン論」「デザイン史」などという勉強を殆どしたことがありません。
作品を仕上げるためのレイアウトや表現手法など、
目に見える部分の勉強は、日々しているつもりです。
しかし基礎となる“デザインについての考え方”を理解していないと
良いものが作れるはずもありませんよね…。
随分遅いスタートではありますが、
初心に返り、基本からデザインについての知識を深めたいと思っています。
そこで質問です。
「これは読んでおくべき」「デザイナーのバイブルとなり得る」
というような本はありますでしょうか?
例えば、あるデザイナーの自叙伝のようなものも、
読んでおくべきだと思われますか?

A 回答 (7件)

ちょっと違う方向性から回答してみます。


ただ単にかっこいいものを作りたい、作ろうというだけでは自己の感性に頼るだけで十分かもしれませんが、デザイナーの仕事で重要なこととして、クライアントから何を望まれているかとか、「何のために仕事をするのか」デザインすることによる達成目標を明確にしておくことなどがあります。ただいくつもの目標を一つのものに入れ込むのは限界がありますので、いいたいことを取捨選択したりして目に見える情報としてまとめあげ、、業界でいうところの「落とし所」とか「着地点」を明らかにしておくことが大切になってきます。
作る時に必要なことと、作ったものに対して必要なこと、作る上で必要なことというのは別に考える必要があると思います。
例えば著作物の使用責任とか、配慮なんていうのもデザインについて考える上で非常に重要なことですし、商品知識や業界知識というのも必要不可欠なものであると思います。
デザインの歴史について軽く触れておくと、書体は歴史的背景が少なからず存在し、個人の趣味で選んではいけない側面というのがありますのでそれについて知っておくのも必要になります。例えばHelveticaが欧文書体でよく使われるのは見た目的にも歴史的にも使い勝手がよいからです。
作品の分析も歴史的背景や背後にある文化的思想と連動して考察しないと無意味なものになるでしょう。社会通念や共有された価値観について考えることも重要で、例えばその共通化された価値観によって地位を築くのがブランドとなります。

説明が長くなりましたが、デザインの下流工程が制作であり、上流工程は極めて抽象的なことを理知的に考えることが仕事になり、そのためには学際的な手段をとらざるを得ません。だもんで学問的なこととは直接的に関係ない所…趣味的な部分からインスピレーションを受けることも大切だったりします。究極的にデザイナーは哲学者でもあり、かつ詩人でもあり、インテリゲンチアでなくてはならないということになります。つまり可能性が無限にあると考えるならば、思考を限定させる自分の感性やこだわりを捨てることも必要になります。必要なのは発想、手段とか方法を広げる日ごろの努力です。

結局のところ、デザイナーとして仕事をする上では自分の作品を提示して他との優位性を誇示し、これにお金を払う価値があります、と証明できればいいのですから、そのために必要と思われることを自分で選択して身につけていけばよいと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

当初、私が迷っていた部分を、的確にお答えいただいたような気がします。
感性だけで作ったかっこいいものは、
見る側(クライアント)の趣向次第でダメなデザインになってしまう恐れがあるけど
歴史などのゆるぎないテーマに基づいたデザインならば、
相手に有無を言わせない作品になり得るのではないか?
ということでした。

私の場合、その二つの側面を別物としてとらえようとしていたのが
デザイナーとしてまだまだ未熟な部分なのでしょう。
jakartaさんの言われる「選択」ができる力量・技量・知識量を身につけるには
どちらかを強化するのではなく、
全てを自分の中にストックしておいて、必要に応じてアウトプットする、
という勉強をするべきかもしれませんね。
大変、為になりました。

お礼日時:2005/02/16 00:23

10年選手ですか。

先輩ですね。
私は芸術系の大学を出ましたので、デザイン史なども学びましたが・・・「その分学費返せ」みたいな授業でしたね。デザインを学ぶには何といっても実務です。
ただ、目の前の仕事を機械的にこなしてゆくうちに、マンネリというか、目先を変えたいというか、世界を広げたいというか・・・そういう気持ちになるのはわかります。
またデザイン史等は、実務の役に立つかどうかは置いといて、普通に面白いというのもあります。せっかく興味を持たれたのですから、図書館にでも通い、いろいろ本を読まれるのもいいと思いますよ。
具体的に何、と言われても思いつかないのですが・・・基本ですがバウハウス関係とかは面白いんじゃないかと思います。
デザインのアイデア等なら、逆にデザイン以外の世界にたくさん触れた方がいいと思います。映画やアニメや漫画の技法にも面白いものがたくさんあるし、演劇やバレエ、歌舞伎なんかもいいし。自分の趣味があるなら、それをとことん深めてみるとか。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

実際にデザイン史を学ばれた方のご意見、大変参考になります。
やはり実務ですか。
「デザイン史」「デザイン論」と言われるものが
作品制作の上で、むしろ障害になる…という旨の回答が多数でしたが
確かに、せっかく興味を持ったのですから、
少しずつ、かじってみようかと思います。
バウハウスも、恥ずかしながらおおまかにしか知らないので
これを機に、是非読んでみます。
いろんな物に興味を持ち、行動するのが
実はいちばん大切だということですね。

お礼日時:2005/02/16 00:39

10年やられているという事なので釈迦に説法になりますが、


良いデザインとは商品をより魅力的に訴求する事です。
普段より深く突っ込んでオリエンテーションを貰うとか、
商品の専門書を読んで知識を深める事が一番近道な気がします。
もうやられているとは思いますが、今まで以上にという事で。
仮に理論武装をして仕事に臨まれたとしても、デザインのためのデザインは
見る人が見れば直ぐに指摘されてしまいますからね。

敢えてバイブルとして推すとすれば、色見本帳とか紙見本帳が良いと思います。
色をちゃんと把握する事は基本であるという事と、
色々とインスピレーションを与えてくれる点からお勧めします。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

確かにその通りですね。
デザインを自分の作品としてレベルアップさせることばかりに捕われて、
商品を売るという本来の目的を忘れてしまっているような発言でした。
改めて振り返ると、商品について深く勉強したことなど殆ど無かったかも…。
大変お恥ずかしい限りです。

>敢えてバイブルとして推すとすれば、色見本帳とか紙見本帳が良いと思います。
この事も、よくよく考えればデザイナーとして基本ですよね。
それでもこの回答をいただき、目から鱗!という感じでした。

自分の仕事の根っこの部分を、いかに甘く軽く見ていたか、
痛感させられました。

お礼日時:2005/02/12 09:45

より仕事を高めるために理論武装や感性に頼らない理知的な思考をしたいってことでしょうか?

この回答への補足

デザインにはやはり「感性」というものが大部分を占めると思いますし、重要だと思います。
ただ、それに加えてきっちりとした「理論」があれば
もっと人を納得させられるデザインができるのかな?
と感じたわけです。
より深く、高尚(変な言い方ですが)なコンセプトを打ち出す為には、
デザインに対する学者的な考え方を持ち合わせていたほうが良いのか?
そういった考えに基づいているほうが、クライアントに対する説得力が高まるのではないか?
と思ったのですが…。

皆さんに回答をいただき、お礼を書いているうちに
どうやら自分の中の迷いを
知識で埋めようとしていたことに気付きました。
…すみません、うまく補足になっていなくて。

補足日時:2005/02/11 15:03
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評論家にでも転職なさるのでしたら「デザイン論」「デザイン史」も必要でしょう。

しかし、これからもグラフィックデザイナーとしてやっていくのでしたら時間の無駄です。感性を磨くことに時間を費やしたほうが良いでしょう。私も一時期デザイン関係の月刊誌を取っていたことが有りましたが他人のデザインを分析したところで新しい発想は沸いて来ません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

自分でも、ちょっと迷いがあったんです。
デザインや絵、映画などは好きで、普段からよく観ています。
それが、感性を磨くことにもつながるだろうと思っています。
でも、それだけじゃダメなのでは!?
やはり、知識とか歴史とか「デザインの成り立ち」みたいな事も知っておくべきなんじゃないか!?
…そんな疑問が湧いてきてしまって。

要するに、今まで観てきたものを
自分の中で消化する力が、まだ身に付いていなかっただけ、ってことでしょうね。
頭でっかちなデザイナーになりかけていたみたいです。

お礼日時:2005/02/10 16:29

 デザイナーがデザインの勉強してどーすんの?というか歴史なんて勉強したって年代ごとに変わるわけで、まあ今の世代が古いことを新しいと感じるのはそれはそれでいいけれども、それよりも今やってる仕事を目先を変えて趣味のほーでも何でもいいから、他のデザインを見ることでそれが詰まりデザイン史の勉強となります



自叙伝なんて、あーた糞の役にも立たないから読むだけむだよ、と。

目先を如何に変えるか、変わった物を面白いと思うか変と思うか、それらの判別できる知識を養うほーがいいですよ、と。

参考URL:http://www.syukantv.co.jp/
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この回答へのお礼

ありがとございます。
なんだか痛いところを突かれしまいました。

実際、変にこだわりすぎるとか、
考えが凝り固まりすぎてしまうところがあり、
なかなか「目先を変え」られない自分自身がいます。
(この仕事をするには、致命傷なのかもしれないですが…。)
その部分を補おうとするあまり、
知識だけを詰め込もうとしていたような気がします。
または、アイデアの貧困さを知識不足のせいにしようとしてたか。

どっちにしても、ちょっと気持ちが楽(?)になりました。
変わったものを見るのは好きです。
でも、見るだけじゃダメなんですよね。

お礼日時:2005/02/10 16:03

美大とか美術の専門学校に行くのが良いかも。


夜間とか良いんじゃない?w
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

お礼日時:2005/02/10 16:30

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