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 落語家が名乗る三遊亭、柳家、古今亭といった亭号はいったい落語家にとってどういう意味があるのでしょうか。落語を聞くようになってだいぶたちますが、いまだによくわかりません。
 例えば志ん生の弟子で長男なのは、馬生で、馬生の亭号は古今亭でなく金原亭ですよね。なぜ、弟子なのに古今亭ではないのでしょうか?

 落語協会では柳家、三遊亭が二大勢力で古今亭は万年野党、などという話を聞いたこともありますが、桂、春風亭などそれ以外の亭号を名乗る人もあります。川柳川柳のように自分で亭号をつくってしまう人もいます。いったいどうなっているんでしょうか?

A 回答 (3件)

関西在住なので上方落語の例えで答えさせていただきます。



>亭号の意味について

あくまで一例ですが、
二代目桂春団治の弟子には
息子である三代目桂春団治と二代目露の五郎がいます。
三代目桂春団治の名前の経歴は
桂小春~桂福団治~三代目桂春団治。
二代目露の五郎の名前の経歴は
桂春坊~桂小春団治~二代目露の五郎。
桂春団治という名前を春団治一門の総領とすれば当然継承できるのも一人だけです。
この場合、息子であり一番弟子の桂福団治が三代目桂春団治を襲名しました。
基本的には師匠の名を襲名できるのは弟子であり尚且つその名跡に見合う芸がなければなりません。
だからといって弟弟子の桂小春団治の芸が劣っているということではありません。
兄弟子が三代目桂春団治を襲名したということは仮に四代目は三代目桂春団治の弟子である可能性が高いということです。
桂小春団治の名前も上方落語においては名跡ですが、春団治一門からすれば直系ではなく傍系や分家筋になります。
芸が確かでありながら、こういった立場の場合、名前の継承が途絶えている過去の大名跡を掘り起こして襲名することは過去にも落語に限らず歌舞伎の世界にもたくさんあると思います。
この場合、二代目露の五郎は春団治一門ではありますが露の一門の総領ということになります。
どちらにせよ、大きな名前を継ぐわけですから確かな芸の持ち主でないといけないのは言うまでもありませんね。

>勢力図について

上方落語では
「桂」「笑福亭」「林家」「月亭」「露の」等の亭号があります。
ただどこが政党でどこが野党という感覚はありません。(私だけかもしれませんが・・・)
時代時代で一門の大きさは変わると思いますが、どの一門も先人から受け継いでいる亭号への思い入れは人一倍だと思いますよ。

参考URL:http://www31.ocn.ne.jp/~kamigatarakugo/kyoukai/i …
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ご存知のように古今亭志ん生は改名記録を持っていて、「三遊亭朝太」に始まり、金原亭馬生門下に移ってから「金原亭馬きん」で真打昇進。

「古今亭馬生」と改名した後に「柳家東三楼」も名乗っています。
古今亭志ん生を名乗っていた自分に、金原亭馬生の襲名真打昇進がありましたので、古今亭に大きな名跡がなかったので、志ん生の前名の「金原亭馬生」を名乗らせた、つまり、亭号よりも名跡を優先した、ということでしょう。
「これは古今亭の話だ」とかっていう言い方を噺家さんがする場合がありますが、亭号の意味っていうのは希薄になってきていると思います。
いろいろなしがらみのある名前より、初代で新しい名前の方が他の噺家さんとの差別化にもなる、との意味があって他とは違う亭号を名乗っているのではないでしょうか。
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 直接の回答ではありませんが、↓の第10回から第12回迄、「亭号の東西史」が載っています。

系図も載っており、非常に興味深い内容でした。
 改めて勉強になり、質問者さんに感謝します。

参考URL:http://www.wanogakkou.com/culture/020000/020502_ …
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