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【ヨウ素価】油はヨウ素価が高いほど自然発火しやすいのはなぜですか?

ヨウ素価とは何ですか?

ヨウ素価=不飽和脂肪酸のことですか?

なぜ不飽和脂肪酸が多いと自然発火しやすいのでしょうか?

A 回答 (1件)

>ヨウ素価とは何ですか?


ヨウ素価とは、油脂100 gに付加することのできるヨウ素のグラム数です。

>ヨウ素価=不飽和脂肪酸のことですか?
油脂中に存在する不飽和結合(二重結合)の量を調べるものです。
脂肪酸中に不飽和結合が存在しない、つまり飽和脂肪酸でできている油の
ヨウ素価は0となります。

ヨウ素価が高い油ほど、その脂肪酸の中に不飽和結合(二重結合)が
たくさんあることを示しています。

油脂は、3つの水酸基を持つグリセリンに脂肪酸がエステル化した物です。
この脂肪酸の主鎖にC-C 二重結合を持つものが不飽和脂肪酸、持たないものが飽和脂肪酸です。
二重結合は主鎖中に1つとは限らず、2個、3個持つものがあります。
ヨウ素価は脂肪酸中の2重結合の量を量るものです。
ヨウ素価が高いほど、二重結合の数が多いことを示します。
二重結合にヨウ素が付加して消費される量を量るからです。

>なぜ不飽和脂肪酸が多いと自然発火しやすいのでしょうか?
脂肪酸中の不飽和結合は酸素によって酸化され、化学反応を起こします。
そして、隣の分子と反応していき、硬化するのです。
乾性油は何かが蒸発して、乾き、固まるのではなく、不飽和結合が化学反応を起こすことによって、固まります。
当然、ヨウ素価が高い、つまり不飽和結合をたくさん持っている油脂ほど固まりやすくなります。
この酸素によって始まる硬化反応は発熱反応なので、熱を発生し温度が高くなります。

ヨウ素価の高い油(乾性油)を瓶に入れておいても、普通は自然発火しません。
自然発火するのは、油を布などに染み込ませて巻き付けるなど、空気との接触面が多い、酸化反応による発熱がこもりやすいなどの条件が重なったときです。

ヨウ素価が高いということは、不飽和結合が多い、酸化反応が起こりやすく発熱量が多いということですから、発火条件が重なれば自然発火します。

これがヨウ素価が高い油脂ほど自然発火しやすい理由です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2022/05/28 20:08

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