No.7ベストアンサー
- 回答日時:
「最外殻電子同士による遮蔽」で考えると「なんで1個の電子で1の遮蔽にならないの?」という疑問が生じるかもしれませんので、感覚的な理解を求めるなら、こういう考え方をしてみては?:
[原子番号,最外殻電子数,最外殻での有効核電荷]
窒素=[7,5,5]
酸素=[8,6,6]
弗素=[9,7,7]
(いずれもイオン化していない場合)
窒素:+5の電荷を持った原子核1個の周りを、
-5の電荷を持った電子集合体1個が回っている
酸素:+6の電荷を持った原子核1個の周りを、
-6の電荷を持った電子集合体1個が回っている
弗素:+7の電荷を持った原子核1個の周りを、
-7の電荷を持った電子集合体1個が回っている
窒素は電荷7同士の力で、酸素は電荷8同士の力で、弗素は電荷9同士の力で、それぞれ引き合っていることになります。
ここで、最外殻半径が上記元素で全て同じと仮定すると、正電荷と負電荷が引き合う力は電荷の乗算に比例しますから、
相対的な引力は「正電荷数×負電荷」で、
窒素=49(7×7)
酸素=64(8×8)
弗素=81(9×9)
と考えられます。
また、ここから電子一個をとってイオン化した場合を計算すると(やはり半径は一定と仮定)、
窒素=42(7×6)
酸素=56(8×7)
弗素=72(9×8)
となります。
従って、このときの引力変化(→イオン化エネルギーと相関関係)は、
窒素:49-42=7
酸素:64-56=8
弗素:81-72=9
となり、有効核電荷が大きいものほど、変化が大きい(=イオン化エネルギーが大きい)ことになります。
(実際には、有効核電荷が大きいほどほど半径は小さくなり、半径が小さいほど引力は大きくなりますので、「有効核電荷が大→引力大」と
なり、元素間での引力変化の差は拡大する方向となります)
同周期の元素で原子番号が大きいほど原子半径が小さいのは、上で言ったように「より強い引力で引き合ってるから」と理解します。
(非常に乱暴な結論の出し方ですが)
注意:軌道の貫入効果、電子間の相互作用などは全く無視した話ですのでご了承下さい。
No.6
- 回答日時:
どうしても「有効核荷電」のことがお知りになりたいようですので、東大教養無機化学のページを貼り付けます。
http://www.frad.t.u-tokyo.ac.jp/~miyoshi/InCh200 …
2.1 遮蔽と貫入
の
<Slaterの規則>
をお読み下さい。
No.5
- 回答日時:
大雑把な話としては、同周期の元素では、電子の最外殻が共通です(もちろん細かく見れば、s,p,d等の区別はあります)。
したがって、新しく加わった電子と同じ電子殻にある既存の電子による原子核の正電荷の遮蔽は、あまり有効にははたらきません。
つまり、同じ電子殻にはいったからには、どちらが内側に来るかは五分五分の確率になり、単純に考えれば、2分の1しか遮蔽がはたらかないことになります。
結果的に、同一周期では、原子番号が増えた際に原子核の正電荷の遮蔽が十分に起こらず、そのために、有効核電荷も増大していきます。このことは、原子番号が大きくなるほどイオン化エネルギーが増大する原因の一つとなっていると考えられます。
なお、周期が変わりますと、新しく電子のはいる軌道は、既存のものの外側に出来ますので、内側の電子による核電荷の遮蔽が効率的にはたらき、イオン化エネルギーは減少します。
また、細かく見るとイオン化エネルギーの変化の周期性は、s,p,dなどの軌道にも対応しており、これも類似の原因(すなわち、p軌道はs軌道よりも大きいことなど)によるものと考えられます。
No.4
- 回答日時:
イオン化エネルギーが増える、原子半径が小さくなるについては、有効核電荷で考えても同様です。
有効核電荷がどういうものか調べればわかるはずです。
(陽子が1個増えても、電子による遮蔽は1個分以下なので。)
参考URL:http://okweb.jp/kotaeru.php3?q=1506979
No.3
- 回答日時:
多分、高校の化学の参考書なんかに出てると思いますけど・・・。
定性的にかくと
・同周期では原子番号が増えるにしたがって、陽子(正電荷)が増えていきます。よって、負電荷を帯びた電子は核により強くひきつけられます。その電子を引き離すのに必要なエネルギーがイオン化エネルギーだから・・・大きくなるのはわかりますね?
・原子半径が小さくなるのも同様の理由です。電子が強い正電荷(核)に引き寄せられるから。ただし、縦の族でみるとわかると思いますが、下に行くほど原子半径は大きくなります。これは最外電子殻がより大きなものに替わっているからです。
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