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初歩的な質問なのですが、固体は混ざり合うことができないのに、液体はどうして混ざり合うことができるのですか。例えば、2つの本をいくら混ぜても一つの物体にはなりません。しかし、例えばコップに入った水に、ヤカンの水を注ぐと、2つの水は簡単に混ざり合い、一つの水になります。(1)なぜ固体と液体では、このような違いがあるのでしょう。(2)例えば本に水をかけると、本は濡れます。これは、本という固体に液体が混ざった、と考えていいのでしょうか。いいとしたら、なぜこのような現象が起こるのですか。(3)純粋な液体ではありませんが、アイスクリームや絵の具も混ざり合います。どうしてでしょう。
これらの質問にどうか答えて欲しいと思います。よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

まず、「固体は混ざり合うことができない」というのは必ずしも真理ではありません。


固体でも、じゅうぶんな圧力と時間をかけてやれば混ざり合うことはあります。
地下深くの地層やマントル(マントルは固体です)、氷河、ガラスなどで固体どうしの混合という現象は起きています。
でもたしかに、私たちの身近な固体同士では、混ざり合う現象はあまりなじみがないですね。

(1)固体は液体にくらべて分子どうしの結合が強く、他の分子が容易に入っていけないからです。

(2)普通は「混ざった」というより「沁み込んだ」というでしょう。「浸透」という用語もよく使われますね。
本の材料である紙は植物繊維を絡み合わせてできていて、繊維の間には空間があります。
この空間に表面張力によって水分子が入り込んで、繊維の結合を弱めていくのが紙の「濡れ」という現象です。

(3)アイスクリームや絵の具は液体と固体の中間にあたる物性で、「ゲル」とか「エマルジョン」などと呼ばれます。
液体の中に多量のコロイド(分子同士が結合して微粒子状になったもの)が含まれて粘性が高まったものです。
液体の一種なので混ざり合いますが、無理して混ぜないかぎり分離したままにしておくこともできますね。
これは、コロイド粒子が、水分子によって自由に運ばれないほど密に詰まっているためと考えられます。
水で薄めると簡単に混ざり合いますね。これはコロイドが自由に運ばれるほどまばらになるためです。
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この回答へのお礼

簡潔に説明していただきありがとうございました。固体もまざることができる、というのも、新しい発見でした。

お礼日時:2001/10/23 14:22

No.1の方に聞きたいのですが、以前なにかでガラスは固体ではないと聞いたことがありますが。

粘り気のある物質では?
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マントルは.液体です。

ただし.垂直はが通過できるほど粘度が高いので.地質学では固体としています。
同様に.ガラスも液体です(垂直はは通過できますが)。液体ですから.圧力をちょっと(数千から万気圧)上げでやれば.混ざります。この場合に.接触面で圧力により十分原子間距離が近くなると新しい結合ができるため.より安定な化合物に化学変化する為です。
固体の定義をどの物性にとるか.あるいは.原子構造にとるかで.関係分野により定義が異なります。私の「固体」は原子構造に基づく定義によっています。したがって.他の定義を使っていると思われる1の方とは考え方が異なります。
固体は.原子同士がお互いに位置を変更できない状態にある場合
液体は.原子同士が位置を変更できる場合
と定義しています。地質学では.縦波が通過できる部分を固体.通過できない部分を液体と定義しています。

「本」の主成分セルロースは.温度によっては液体であり.温度によっては固体です。セルロースのような高分子化合物は.外見ではなく.分子の構造の変化をみて.液体か固体かということになります。分子の一部か自由にできるような状態(ミクロブラウン運動という)になる温度をガラス転移点と呼び.この温度を越えた状態でガラス状物質つまり液体となり.この温度を下回っていると.固体になります。

「混ざる」という定義をどう解釈したら良いか.迷うので2は省略します。

「絵の具」と「アイスクリーム」は別物です。前者は「岩絵の具」(日本画用の最高級の絵の具)に代表されますように.固体を液体で分散させた(液体の中に固体を散らばせたもの)です。後者は.乳脂肪というなの液体を水を主成分とする液体
に分散させたものです。この両者の共通している特徴として.粒子が十分に小さく.ブラウン運動(原子・分子が熱によって不規則な振動をすること)をしている分子にぶつかって.粒子が勝手に動いている状態(分散状態)にあります。
「コロイド」は「コロイド状態」又は「コロイド(状態を構成している)物質」の意味で使われる言葉で.相の異なるものが存在している事を意味します。「微粒子」状態にある物が液体又は気体に分散している場合です。固体が気体又は液体に分散している状態.あるいは.液体か気体又は液体に分散している状態.あるいは.気体が.気体又は液体に分散している状態です。「コロイド」は液体ではありません。「流動性をもつ状態」である流体です。
このあたりを詳しく説明すると.本1冊くらいになります。子細は「レオロジー」「粉体」「界面化学」と書いてある本を読んでください。

注意するのは.複数の分子が結合した「クリスタ」や「錯体」とは異なります。コロイドのりゅうけいは1ミクロン前後で.数10から数100オングストロームのクリスタや錯体とは異なります。又.分子量100万程度の高分子量高分子の場合には.分子1個でコロイド状態をとる場合があります。

コロイドとクリスタの違いは.界面をあらわす時に.前者は無限平面に近似できます(10年ぐらい前に数学屋さんが方程式を解きました)が.後者は.一つ一つの分子のもつ電子雲の状態を考慮しないと方程式がたたないことです。

最後に「固体が混ざり合う例」として.粉ミルクをあげましょう。
粉ミルクを作る場合に.脱脂粉乳の粉.砂糖.砂糖・石灰等の調味料.バターを混ぜて出荷します(顕微鏡で見てくださいいろいろ形の異なっている違っている粒粒が見えます)。全体で見ると混ざったように見えるでしょう(固体-気体コロイド状態にある)
「本がまざらない」のは本が一つ一つ区別できるから.「混ざらないように見える」のです。直径100mの物体しか見えないねがねをかけてみれば.本が混ざったように見えます。同様な例としては.複数の銀河がぶつかり合って新しい銀河ができる場所の電波望遠鏡写真と光学写真を見比べるとわかるでしょう(東京天文台の清里分室?の関係写真にあります。東京天文台で検索して.関連施設のリンクをたどって行けば.今なお公開されているならば.該当写真が見られます。)。波長がミリ波のミリ波電波望遠鏡では全体が混ざって写っています。波長が数100ナノメーターの光学望遠鏡では.個別の星を分けてみることができます。
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この回答へのお礼

ミクロでとらえれば、どんなものも混ざってはいない、ということなのでしょう。参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2001/10/23 14:20

 


  物質は、一般的に、固体・液体・気体の三つの形態を取って存在しているとされます。他に、プラズマがあるという話もありますが、ここでは、固体・液体・気体だけを考えます。
 
  これらは、種類の異なる(または単一種類の)原子から構成されており、原子が組み合わさって分子となり、分子が集まって、この物質の三つの形態を構成しています、そこで、固体、液体、気体とは、それぞれ、どういうものか、どう異なっているのかということです。
 
  まず「固体」とは、固体物質を構成する原子が、電気の力(クーロン力)により、互いに引き合う力と斥力によって、立体的・三次元的に、ある配置構造を築いているものです。複数の原子が力によって互いを束縛し、位置固定して、立体的な配置構造が一定の形であるように維持しています。この立体配置構造の要素である原子は、基本的に配置構造の決まった位置から勝手に移動できません。このようにして、原子の立体構造が分子を構成し、分子が更に、立体配置構造を築いて、物体内の分子も原子も、決められた配置位置から勝手に動けないようになっています。これが「固体」です。

  固体は、その構成原子・分子は、上で述べたように、決められた立体位置から動けないようになっていますが、二種類の運動は可能です。一つは、あくまで決められた位置にありつつも、「振動運動」を行うことで、この振動運動が激しいほど、固体の「温度」は高いということになります。もう一つの運動は、固体物体に対し、外力が加えられた時、クーロン力と、外力の作用力が均衡して、立体構造が、全体ととして「歪む」という運動です。外力とクーロン力が均衡しているあいだはよいのですが、外力が大きくなりすぎると、クーロン力は、固体の立体配置構造を維持できなくなり、この時、巨視的レベルでは、例えば、固体の棒が、外力よってたわみ、ぎりぎりの処で遂に、折れる・破断するという現象に対応します。
 
  これが固体で、立体的構造によって、立体的に原子や分子が形を維持しています。それに対し、「液体」というのは、固体が持っていた立体構造が崩れ、原子や分子が、勝手に運動するようになった物質の状態ですが、液体の原子・分子のあいだには、まだクーロン力が強く働いており、立体構造は崩れていますが、近接する原子・分子は、互いにクーロン力で結合されています。これは互いに「引き合う力」としても現れ、表面張力とは、このクーロン力の牽引力の総合に他ありません。液体は、立体構造はないものの、構成する原子等は互いにくっついており、液体は、自由に形を変えることができるが、「粘性」が出てきます。粘性とは、原子などが互いに引き合っている力に他ありません。
 
  最後に「気体」は、液体の立体構造の喪失に加えて、分子のあいだの結合もなくなった状態で、ばらならな原子・分子が、思い思いの勝手な方向に運動しているものです。普通、分子等は非常な高速で飛び回っており、弾性衝突を繰り返しています。この分子の運動速度が、「圧力」となり、また振動運動が「熱」として現象します。
 
  さて以上に、物質の三つの状態を説明したのですが、問いの1)である、何故「固体」は、混ざらないのに、「液体」は混ざるのかの答えは、固体は、強固な立体構造を備えているので、固体同士では、その分子や原子を通り抜けて、相手のなかに入り込むことが、互いにできないということが混ざらない理由です。しかし、ある種の立体構造の固体や、特定の成分の固体は、少しづつ力を加えて、互いの立体構造を押しつけ合うと、互いの構成分子が、立体構造のなかに入り込み、新しい立体構造を造るということがあります。例えば、ろうなどは、非晶質と言い、結晶構造を持っていないので、ろう同士をくっつけあい、長い時間をかけると、互いの内部に入り込み合います(固体は、一般にすべて「結晶」で構成されています。生物の細胞も、「有機結晶」とも言えるものです。例外は、「非晶質」と呼ばれる物質で、これは、固体ですが結晶ではなく、結晶構造が、液体的に流れて崩れつつも、なお結晶の規則立体構造を保持している物質です。ガラスなどが、これに当たります。「結晶」とは、追記すれば、原子・分子の立体構造配置が、規則正しいもので、基本的な単位の分子の立体構造が、規則的に繰り返して、全体として固体となっているものです。自然界には、純粋な結晶は珍しく、不純物が、立体構造に、これも或る程度規則的に入り込んだ構造をしています)。
 
  「液体」は、互いに引き合い結びついていますが、立体的に形態が決まっていないので、二つの液体を接触させると、構成分子の隙間に互いの分子が入り込み、新しいクーロン力の結合による混合液体となります。これが、液体が混ざり合うということです。
  
  問いの2)は、本が液体に「濡れる」ということですが、これは、紙の本を構成しているのは、ぎっしりと立体構造を取った結晶ではなく、結晶と言える木の繊維の集合であり、繊維のあいだには、かなり隙間があります。液体=水は、この隙間に入り込むのです。これが、本などが「濡れる・浸潤する」という現象です。
  
  3)のアイスクリームや絵の具などは、エマルジョンと呼ばれるもので、ゾルとかゲルとか、状態が変化しますが、エマルジョン状態の場合、これは、固体の微細な粒子=コロイドが、液体のなかに緊密に均等に含まれている状態で、微細粒子の原子と、液体の原子のあいだに、クーロン力がやはり働いています。液体の量を減らせば、クーロン力が大きくなり、粘性が非常に高くなり、溶けかけた非晶質に似た状態になりますが、液体の量が非常に多いと、粘性の少し高い液体というような状態になります。
  
  以上が、おおまかな説明です。
  
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この回答へのお礼

固体、液体、気体の説明から丁寧にして下さり、ありがとうございました。疑問が氷解しました。

お礼日時:2001/10/23 14:19

どのへんまでを「混ざった」と見るか、じゃないでしょうか。

分子レベルで混ざるためには、物質が分子レベルで混在していないといけない。

「ダシの素」など、粉末(個体)状態でいろんなものが「混ざって」いますが、これを「混合物」として一つに見るか、別々のものとみるか・・・。
人間の目には一つのものであっても、アリには一粒一粒の粉をえり分けて巣に運んでいます。

初歩的な答えでいかがでしょうか。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。混ざる、という定義で、考え方も違ってくるわけですよね。参考になりました。

お礼日時:2001/10/23 13:57

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