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 昔から疑問に思っていたのですが、常温で液体が気化する揮発は、何故起こるんでしょうか?インターネットでも調べてもたのですが、なかなか答えを見つけることが出来ません。自分は中学生なので、科学的な知識無しで説明お願いいたします。

A 回答 (5件)

「沸騰」は液体の内部から気化する現象です。

これは、沸点以上でないと起こりません。

で、「蒸発」は液体の表面で気化する現象です。これは、温度に関わらず常に起こっています。なお、気体が液化する「凝縮」という逆の変化も、温度に関わらず常に起こっています。

蒸発という現象を正しく理解するには、まず「平衡」という現象についての理解が必要です。専門用語になりますが、これだけは我慢して覚えてください。

表面にある液体分子は、気体分子となって飛び立つことが容易であり、また気体分子は液体に戻るのも容易です。つまり「可逆性」があります。

このような可逆な反応では、反応物と生成物の割合は常に一定になろうとします。難しい書き方をすれば、エネルギー的に釣り合った状態になろうとします。これが平衡という現象です。

平衡では、その比率が完全に0:10や10:0になることはありません。例えば、1:9や、2:8というような、必ず中途半端な比率になります。液体と気体の濃度の比率も、必ず中途半端な値になります。この割合は「平衡定数」と呼ばれます。

w-palace さんのおっしゃる「2%の水蒸気」とは、平衡状態における水蒸気の濃度のことですね。室温の水の場合、水と水蒸気はこの比率で一定になるのです。

蒸発や凝縮という現象が起こるのは、この平衡状態が壊れたときです。例えば、乾いた空気を水の表面に吹き付けると、表面の水蒸気濃度が下がってしまいます。すると、再び安定な水蒸気濃度に高めようと、気化が起こります。いわゆる揮発ですね。逆に、もし湿った空気を吹き付ければ、表面の水蒸気濃度が上昇するため、凝縮が起こります。

擾乱があった場合、必ず釣り合いの取れた状態に向かうのですね。これが、気化や凝縮の正体です。

なお、もしよければ、参考 URL にある過去ログの私の回答もご覧ください。わからない点がありましたら補足いたします。

ちなみに、No.3 の方の認識は不十分です。エントロピーだけではこの現象は説明できません。エンタルピーも考慮する必要があります。つまり、ギブスエネルギーで議論しないといけません。

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=346035
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この回答へのお礼

とても詳しい説明ありがとうございました。少々難しかったですが、勉強になりました。1,2,3番の方の説明をより詳しく理解できました。

お礼日時:2005/09/01 17:44

揮発が議題となっており、沸騰が議題となっているわけではないのだから、質問の本質を考えた場合、エンタルピーまで説明を広げる必要があるのかどうかチューター的な見地から今の段階では私は疑問に思います。

質問者さんは、皆さんの回答に出てきた用語等を調べて、関連しあうものもありますが一つ一つ理解していってください。
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この回答へのお礼

辞書等を使って少しづつ読んでいきました。
アドバイスありがとうございました。

お礼日時:2005/09/01 17:46

別の角度から。


エントロピーの問題です。
物質はたくさんの粒子からできていて、常温では振動していることは理科で習ったと思います。
この世界では放っておけば乱雑さが増す(ちらかりたがる)ことはお分かりだと思いますが、振動しているわけですからどんどんちらかっていきます。
全くランダムに振動しているわけですから、元の場所に戻る物もありますが、大抵、ちらかっていきます。
液体に限らず、気体でも、固体でもちらかっていきます。
洗濯物が乾くのも、おならが臭くなくなる理由の一部も、ドライアイスが煙となるのもコレが理由です。
これを妨げるのが、書く粒子間で働く何種類かの引き合う力です。
物事の本質を理解し、分からない語句を辞典等でお調べ下さい。
また、いろいろな仮説(こういう仕組みでこういう結論が出る)を立ててみて、反論に耐えられるかどうか、実験し、その仮説を検証していってみてください。
自分で説明を付ける練習をしないと、伸び悩むか、単なる知識の倉庫となるか、似非科学の虜や官僚主義的な人間になる危険性があります。
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この回答へのお礼

では、氷が冷蔵庫から出したときに煙を発しているのも同じ事だったのですね。参考になりました。
説明を付ける練習もしてみます。
ありがとうございました。

お礼日時:2005/09/01 17:41

水を100℃に加熱すると沸騰しますね。


沸騰というのは、水蒸気の圧力が大気圧と同じ1気圧になったときに起こります。

しかし、その水蒸気の圧力(水蒸気圧)は100℃になって急に出てくるのではなく、室温付近でも0.02気圧程度の圧力があり、これが温度とともに上昇し、100℃で1気圧になるのです。

つまり、室温でも最大で空気の中に2%程度の水蒸気が含まれることになります。こんな時には、我々は「今日は湿度が高い・・・」などと言ったりします。
しかし、普通の状態では、空気中の水蒸気は2%以下ですので、まだ水が揮発する可能性があるわけです。

つまり、水は空気中の水分を2%にするために、揮発することになります。ところが容器に密閉されていない限り、いくら揮発しても2%には届かず、いずれ全部が気化してしまいます。

これは、水以外の物質でも同じことです。しかし、揮発しやすさは物質によって異なり、一般に沸点の低いものほど揮発しやすくなります。
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この回答へのお礼

理科で習った飽和水蒸気量とは、その様なことだったのですね。
ガソリンなどが気化しやすい理由が分かりました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2005/09/01 17:38

液体が気化するのは、物質はできるだけ広がろうとする性質があるからです。


どの物質にも「飽和蒸気圧」というものがあって、温度によって蒸発しようとする力が変わってきます。
もちろん、温度が高いほど蒸発する力が強くなります。つまり、飽和蒸気圧が高くなります。
飽和蒸気圧が高くなって大気圧と等しくなると、液体は内部からも蒸発できるようになります。これが沸騰で、沸点とは「液体の飽和蒸気圧が大気圧と等しくなる温度」と定義されます。
高い山の上で沸点が低くなるのはこのためです。
これまで液体の蒸発を述べてきましたが、固体も飽和蒸気圧があるので、蒸発(正確には昇華といいます)します。冷凍庫の中で氷がやせるのは氷が飽和蒸気圧によって昇華したからです。
詳しいことは、高校の化学の授業で習いますよ。
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この回答へのお礼

いち早い解答どうもありがとうございました。
とても分かり易かったです。沸騰とはそういうことだったのですね。
高校の理科の授業を楽しみにまちます。

お礼日時:2005/09/01 17:35

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