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 投資資金を回収できたかどうかを、
財務諸表によって、どのように判断したらよいのかについての質問です。

 累積損失は、
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1463025
によると、利益剰余金が二期以上にわたってマイナスである状態とのことでした。
そうしますと、
累積損失は、当期利益ベースで概念だと思われます。
当期利益は、
設備投資に係る費用を、営業費用の中の減価償却費で計上することから、
多額の設備投資をしていて(その費用を回収しきっていなくても)も、
当期利益としてはプラス→累積損失はない、という状態が考えられると思います。

(1)「累積損失の解消」というと、
設備投資に係った費用を全て回収している状態をイメージしますが、
そうではないということなのでしょうか。
(2)そのイメージを数値化するには、
累積損失はフリーキャッシュフローベースで考える方が自然のような気がしますが、
そういう考え方は、あまりしないのでしょうか。

 ご回答くだされば幸いです。

A 回答 (2件)

再度No.1です。


(1)以前の質問に他の方がどういうお考えで回答されたのかはわかりません。しかし、利益剰余金が10億円しかなかった会社が、単年度で100億円の当期損失を出して、その後また10億円の利益を5年間続けても、「累積損失は40億円ある」(10-100+10×5)と言います。No.1で例にあげた会社も、もし資本準備金の取り崩しや減資をしなかったら、これから暫くの間、単年度の特損に起因する累積損失を引きずり続けたはずです。

(3)例えば、Aという設備投資が、回収が終わった後も生み出すキャッシュフローを、Bという設備投資に振り向けた場合、その瞬間は、累計の営業キャッシュフロー≧累計の投資キャッシュフローであっても、Bという設備投資の回収が完了した事は意味しません。私がNo.1で回答したのはそういう趣旨です。「累計の営業キャッシュフロー≧累計の投資キャッシュフロー」は、「資金を新たに外部調達しなくても、投資ができた」事を意味しますが、「投資の回収が完了している」というのとは違います。AとBの2つの設備しか考えないと、極端な例に思われるかも知れませんが、実際の会社は、バラバラに、様々な設備投資を行っているのが普通です。

(5) 「持っている資産は耐用年数を過ぎたものばかり(=PLで減価償却がゼロ)」&「累積損失は無い。かつ過去に減資や資本準備金の取り崩しもしていない。」という会社であれば、「すべての設備投資の回収がほぼ完了しているだろう」とは言えるでしょう。また、帳簿上固定資産を持っていない会社で、累積損失も過去の減資も準備金取り崩しも無ければ、これも回収は完了している(そもそも投資した事自体が無い事もありうるが…)といえるでしょう。
しかし、このような特殊例を除けば、BS、PL、キャッシュフローから、全ての設備投資の回収が完了しているか否かを判断する方法は思いつきません。
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この回答へのお礼

 非常によくわかりました。
私の再質問(4)も、ご回答(3)で解決できました。
本当にありがとうございます。

お礼日時:2006/04/25 20:31

累積損失(略して「累損」などともよく言われる)とは、BSの資本の部の利益剰余金がマイナスの場合、そのマイナスの金額の事です。

別に、二期以上マイナスである必要はありません。例えば、↓の会社のプレスリリースをご覧下さい。「固定資産の減損会計の早期適用を中心に抜本的な資産と財務のリストラを実施し…、当期末において4,242百万円の欠損金(累積損失)を生じる見込みであります」とありますが、これは、当期に於いて約100億円の特別損失を計上した事により、前期末ではプラスの利益剰余金があったものが、それを吐き出してさらに約42億円のマイナスになったものです。(その前の年度は、当期利益もプラス、利益剰余金もプラスだった)
http://www.catena.co.jp/ir/2005/050421_4.pdf (pdfファイルです)

宜しければ、↓の個別財務諸表でご確認ください。
http://www.catena.co.jp/ir/kessan/04_38ki/4q/kob …

>累積損失は、当期利益ベースで概念だと思われます。
どのような意味で仰っているのかちゃんとわかっていませんが、上記で述べたように、累積損失はBS上の概念です。

>(「累積損失の解消」というと、設備投資に係った費用を全て回収している状態をイメージしますが、そうではないということなのでしょうか。
累損の解消には、普通に利益を上げて利益剰余金のマイナスを消す場合だけでなく、上の例のように。資本準備金を取り崩したり、減資をして、その減資差益で消す方法もあるので、「累損が解消された状態=設備投資を全て回収した状態」ではありません。
更に、減資といった特殊な事がなかったとしても、「累損がない」≒「会社設立以来の合計では税引き後利益の累計は0以上」=「同じく会社設立以来の合計では、少なくとも償却費に相当するフリーキャッシュフローを生み出してきた」ではありますが、必ずしも設備投資に関わった費用を全て回収している事は意味しません。例えば、仰るように多額の設備投資をした直後でも、それ以前からある設備によって生み出した利益で、新しい設備投資の償却費をカバーして、当期利益がプラスになる事は考えられ、(それ迄に累損がなければ)、利益剰余金はプラスになりますが、新しい設備投資の回収が完了している訳ではありません。
そもそも、たいていの会社は、設備投資を続けていくので、会社全体として設備投資をすべて回収し終わった状態になる事は滅多にありません。(それは、フリーキャッシュフローの概念を使っても同じことです。)
減価償却費の累計額=フリーキャッシュフローの累計額であっても、新しい設備投資があれば、会社全体としては回収し終わった事にはなりません。
これでお答えになりますでしょうか?

尚、私は、公認会計士でもなければ、「専門家」と名乗れるような者でもありませんが、一応、上場企業の財務担当の経験はあります。累損は、厳密な会計用語ではありませんが、実務上は、累損=BS上の利益剰余金のマイナスというのは、基本的な常識です。BS上の数字である以上、そこには「期間」の概念は入ってきません。

この回答への補足

 詳細なご回答ありがとうございます。
私の問題意識を明確にする意味も込め、以下に補足させていただきます。

(1) 「二期以上マイナスである必要はありません」とのことですが、それでは、
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1463025
は間違っているということでしょうか?

(2) 「累積損失はBS上の概念」ということは理解しているつもりでした。「累積損失は、当期利益ベースで概念だと思われます。」と書かせていただきましたのは、利益剰余金が、当期利益と前期繰越利益とからなる当期未処分利益と、任意積立金の合計であるためです。(フリーキャッシュフローではなく、当期利益と親和性が高い指標という意味でした。)

(3) 「資本準備金を取り崩したり、減資をして、その減資差益で消す方法」もあり、「減資といった特殊な事がなかったとしても、・・・利益剰余金はプラスになりますが、新しい設備投資の回収が完了している訳ではありません。」ということが理解できました。ありがとうございます。

(4) 「減価償却費の累計額=フリーキャッシュフローの累計額であっても、新しい設備投資があれば、会社全体としては回収し終わった事にはなりません。」についてですが、新しい設備投資があれば、投資を行った年の投資キャッシュフローに計上されるため、累積フリーキャッシュフローで見れば、営業キャッシュフローの累計額で投資キャッシュフローの累計額をカバーできているか否かについて判断できると考えますが、いかがでしょうか?

(5) 儲かっている会社に規制が課されそうになったとき、「うちの会社は儲かっていると言われるが、まだ投資した分は取り返せていないから、継続して利益を出し続けることが必要。そのために、規制強化をされては困る」ということを主張する企業も見受けられますが、この言い分(まだ投資した分は取り返せていない)が正しいかどうかは、どのように判断すればいいのでしょうか?

 以上、長くなりましたが、よろしくお願いします。

補足日時:2006/04/25 11:29
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