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ビュッツフォンの有機物の腐敗による微生物の出現を証明するために「肉汁を密閉して過熱」する実験をニーダムとスパランツァーニが行ったようです。それを実験した際に「肉汁を過熱するのが不十分だったから微生物が発生した」という意見と「肉汁を過熱しすぎて空気を変化させ有機物の生命力を破壊して微生物が発生しなかった」という意見があったようですが、加熱にはどのような意味があったのでしょうか?加熱を不十分にして肉汁を腐らせるということなのでしょうか?それならばこの実験はすでに結果が出てると思うのですが、後にこの証明を明らかにするためにパストゥールが鶴フラスコの実験を行ってますよね?二人の実験では何がいけなかったのか、またパストゥールの実験では何が良かったのか教えてください。長々となってすいません。よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

生物は自然発生するかということを追及する実験ですね。



「肉汁を過熱するのが不十分だったから微生物が発生した」

肉汁を過熱するのが不十分というのは、肉汁の中に潜んでいた微生物の一部が生き残っていてそれが増えたという可能性があるので、生物が自然発生したというには実験的に不備があるという指摘です。

「肉汁を過熱しすぎて空気を変化させ有機物の生命力を破壊して微生物が発生しなかった」
これは化学的にしっかりした議論かどうかという疑問がありますが、密閉したため、空気の性質が変わり、生物が自然発生するのに適さなくなったのではという議論だと思います。

パストゥールの鶴フラスコ
「肉汁を過熱しすぎて空気を変化させ有機物の生命力を破壊して微生物が発生しなかった」
この批判をうけて、では空気は外気が入ってこれるような容器を使いましょうということですね。それでも生物は発生しなかったわけです。ですから、生物は自然発生しない。という結論が強く示唆されるようになったわけです。

鶴フラスコはフラスコ内の空気と外の空気の交換はできるのですが(効率がいい悪いという程度の問題はありますが)微生物が侵入しない構造になっていたのです。批判である過熱による空気の性質の変化を否定してすると同時に外からの微生物が侵入しないという見事な仕組みを作ったといえます。
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この回答へのお礼

丁寧な回答ありがとうございます。鶴フラスコの性能を知らなかったので、大変参考になりました。ニーダムの「(実験の結果にして)不完全だった加熱」を「完全な加熱」にするにはスパランツァーニの「不完全な空気」になってしまう、そこで鶴フラスコで外気を取り入れられるようにしたのですね。

お礼日時:2006/07/31 23:21

こんにちは



流れを整理してみましょう。
細かいことは省いて、大まかに実験は3つあったと考えてみてください。
1.ニーダムは肉汁を入れたフラスコを軽く煮沸してコルク栓をして、微生
物の発生を確認しました。しかし「肉汁を過熱するのが不十分だったから微
生物が(自然)発生した」と批判されました。

2.スパランツァーニは肉汁を入れたフラスコを1時間煮沸して密封して、
微生物が発生しないことを確認しました。しかし「肉汁を過熱しすぎて空気
を変化させ有機物の生命力を破壊して微生物が(自然)発生しなかった」と
批判されました。

つまり、この二つの実験結果では微生物の自然発生を否定することはできなかったので、
3.パスツールは鶴首のフラスコで実験をして、微生物が(自然)発生しな
いことを確認し、その後鶴首を切り取って外気を入れることで微生物が増殖
することを証明しました。微生物は空気とともにフラスコの中に入ったと証
明したことになります。

こういった実験は条件を明確にして「できる場合と、できない場合」をはっ
きりとさせることで、論理的に現象を証明できるようになります。
ここで何が良かったか、何がよくなかったかの考察はblaverさんがしてみて
ください。
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この回答へのお礼

丁寧な回答ありがとうございます。それぞれニーダムとスパランツァーニの実験の良くなかった点を考えてみたのですが、肉汁の状態か密閉した空気の状態が、微生物が発生するには悪条件だったということのように思います。とてもBubucaさんの意見、参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2006/07/31 23:13

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