牛、豚、鶏、どれか一つ食べられなくなるとしたら?

は 起こらないと本に書いてありましたが,理由が書いてありません。
二重結合に対する臭素水の脱水を調べていて出会いました。

どなたか反応が起こらない(起こりにくいというのが正しいのでしょうか)理由を説明していただけないでしょうか?

A 回答 (6件)

2-メチルプロペンへの臭素の付加が起こらないということはないと思いますけどねえ。


付加体(1,2-ジブロモ-2-メチルプロパン)も市販されているぐらいですから安定でしょうからねえ。

ただ、もしかすると問題は別のところにあるのかもしれません。つまり、そもそも臭素水とアルケンの反応では臭素の付加が起こるのではなく、次亜臭素酸(HOBr)の付加が起こるということです。
すなわち、2-メチルプロペンへの臭素水の付加の生成物は、
(CH3)2C(OH)CH2Br
であるということです。
この物質は第三級アルコールであり、しかも臭素水は酸性ですので、酸触媒による脱水が起こる可能性もあります。それが起これば、生成物は(CH3)2C=CHBrが生じます。

要するに、2-メチルプロペンと臭素水の反応の生成物は、(CH3)2C(OH)CH2Brか(CH3)2C=CHBrであるということだと思います。

この回答への補足

早速の回答ありがとうございました。

ん~ 本には臭素水を脱色しないとあるのです。(質問の脱水→脱色です)

つまり臭素とはそもそも反応しないと言うことのようですが。

友達は,二重結合炭素の両方に一個ずつは水素がないと反応しないなどと
憶測で話していますが,全く根拠が説明できません…

補足日時:2006/08/29 19:43
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No.2,4です。



> ぶっちゃけた話になってしまって申し訳ないのですが
> 如何なものでしょうか?

・・・「大学入試の過去問題」という事実に頼って、という背景が
想像されるような・・・。
(前回の前置きは、org1さんと同様、私としてもこの反応が
 起きないことへの疑念があってのものでしたので・・・;言い訳)

大学の単位認定試験であれば、担当教官の考え方によっては
「全てが二量化」という特殊条件もあり得るかと思っていましたが、
受験問題集となると、その可能性は低そうです。

妥当な説明が難しく、またかなりの特殊例でもあることを考えれば、
今回ご質問の問題には、あまりこだわらない方がいいかもしれません。
(生徒さんへのご指導となると、それも難しいかもしれませんが・・・)


・・・といいながら、昨日の回答後に、珍説(笑)を思いつきましたので、
以下、簡単に説明させて戴きます;

     CH2
     ||
     C
   / \
H3C    CH3

    ↓

┌   CH2   ┐2-
|    |     |
|    C    |  ・2H^+
|   / \   |
└H2C    CH2┘

4つの炭素が全てsp2混成で平面に並び、それぞれのp軌道で
π軌道を形成する、というものです。
環状ではないものの、一応π電子数=4n+2で平面となるため、
共鳴安定化の寄与により付加反応を起こしにくくなる、と説明できます。
(周りの炭素ひとつが水素になると、p軌道で共有する電子数も
 4n+2(=6)に合致しなくなるので、「●と△がともに水素でないときに
 付加が起こらない」との記述にも合致することになります)

・・・改めて繰り返しますが、私自身、このような反応があるということを
知りませんので、余談としてお受け流し下さい。
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この回答へのお礼

みなさん,本当に真剣に考えていただいてありがとうございました。
色々な推論があって妙に納得したりして
楽しいやりとりをさせていただきました。

さて,例の問題集の件ですが,
分子式からの構造特定の問題でありました。
結論から申しますと,わたしとしては臭素不可阻害の件を引き合いに出さなくても解けるものであり
問題の読解の時点で読み取れなかった回答者が
苦しい解説をしたものと結論づけることにしました。

これだけ専門にかかわっている方々ですら推測でしか語れないことを
大学入試で高校生に要求しても無理ですからね。

とりあえず,臭素の理論を使わないで解いて生徒には解説し,解決といたしました。
ありがとうございました。

なお,両者の方に親身に解答いただいたのですが,ありがとうポイントが均等に付加(笑)できませんので
解答順とさせていただきたいのですが,よろしいでしょうか。
ご容赦ください。

お礼日時:2006/09/01 05:24

No.3です。


たしかに、エチレンなどは臭素水を脱色するようです。臭素水の脱色というのは、現実には、HOBrの付加によって起こるものであり、それは形式的にBr+の付加が先に起こり、続いてOH-の付加が起こります。

エチレンの場合にはBr+の付加が進み、2-メチルブテンの場合にはH+の付加が進むというのはなかなか明解な説明は難しいですが、無理にでも説明するとすれば、No.4のご回答にもありますカルボカチオンの安定性が関係すると考えるのが妥当だと思います。
つまり、大雑把な話として、反応が進むかどうかというのは、出発物質と生成物の安定性が関与します。
つまり、Br+との反応が進みやすいかどうかということは、Br+そのものと、反応の結果として生じるカルボカチオンの相対的な安定性が関与すると考えられます。H+に関しても同様です。
そもそも、Br+は比較的不安定なので、生成するカルボカチオンが不安定でも付加が進むと考えられます。
それに対して、H+は比較的安定なので、生成するカルボカチオンが不安定である場合には、生成物の方が不安定になる為に反応が進みにくくなります。
そのため、エチレンではH+の付加が進みにくいということでしょう。それに対して2-メチルプロペンの場合には生じるカルボカチオンが安定な第三級カルボカチオンである為に、安定なH+の付加も起こるようになります。

そもそも臭素の水への溶解度は低く、水溶液中でのBr+の濃度は極めて低いでしょう。また、立体的な要因などを考えれば、基本的にH+の方が付加を起こしやすいものかもしれません。
だとすれば、2-メチルプロペンを用いた場合には、エチレンなどの場合には「隠されていた」H+の付加が顕在化し、結果的にそちらが優先的に進むということではないでしょうか。
すなわち、第三級カルボカチオン中間体の安定性によって、「H+が安定すぎること」に基づく、HBrの付加の劣勢が挽回されるということではないでしょうか。


それと、t-ブチルカチオンの重合と書いたのは、2量化を意味しているのではありません。カチオン重合に類似の反応、つまり、
(CH3)C+ + CH2=C(CH3)2 → (CH3)3C-CH2-C(CH3)2+
→(CH3)3C-CH2-C(CH3)2-CH2C(CH3)2+
→……→ (CH3)3C-{CH2-C(CH3)2}n-CH2C(CH3)2+
→ (CH3)3C-{CH2-C(CH3)2}n-CH2C(CH3)2-Br
といった反応を想定しています。nが何になるかはわかりません。0かもしれませんし。


「立体障害」というのは便利な言葉ではありますが、1,2-ジブロモ-2-メチルプロパンが安定であることを考えれば妥当な説明であるとは考えにくいと思います。



・・・私もこの話は初耳で、臭素水を脱色しないということ自体の事実関係についてはわかりません。
もっともらしい理屈をこじつけるのは得意ですが(笑)
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この回答へのお礼

何度も回答ありがとうございました。
最後の方のところにまとめてお礼いたします。

お礼日時:2006/09/01 05:15

No.2です。



まずはじめに、今回及び前回の回答が
  「メチルプロペンが臭素水を脱色しないとしたら」
と仮定してのものであることをお断りさせて戴いた上で・・・
(つまり、実際にそうなのかどうかを、情報としても
 体験としても私自身は知らない、ということです)

> たとえばプロペンやエチレンでも同じことが言えると思いますが,
> これらはたやすく臭素を脱色します。

それぞれの炭素が
  エチレン=1級
  プロペン=2級 (2-位)
  メチルプロペン=3級 (2-位)
であることから、カチオン(又はラジカル)の生じやすさは、
  エチレン<プロペン<メチルプロペン
になると考えられます。
従って、それぞれの単量体への臭素の付加のしやすさも
  エチレン<プロペン<メチルプロペン
になると思います。
(=「メチルプロペンが臭素水を脱色しない」というのとは逆の結論)

一方で、前回回答したように保存で二量化が起きるとした場合、
ジエンとジエノフィルによるディールス=アルダー反応と違い、
アルケン同士の反応は熱的には禁制の反応になりますので
(→光励起によりLUMOでの反応とすれば許容)、
本来なら進まない(進みにくい)反応と考えられます。

ただ、錯体を利用したアルケンの二量化反応の研究は色々あるようですので、
例えば金属ボンベで保存した場合には、
 「金属壁との接触」
  (→金属とのπ錯体形成により、禁制を回避)
 「圧力による二量化の促進」
  (→もしこの反応が平衡反応であれば、分子数低減の方向になるため)
 「3級炭素のラジカルの安定性」
といった要因により、(苦しいながらも)「メチルプロペンが他の二者に比べて
二量化しやすい」という説明は可能なように思います。


> 立体障害かとも思ったのですが…

確かに、臭素の付加に水素は関与しないことからすれば、
立体障害というのは妥当な推測だと思います。
ただ、No.3の方の回答にもあるようなt-ブチルカチオンが生成したとして、
そのカチオンがブロモアニオンと結合できないほどにかさ高いとは
ちょっと思えないところが・・・(汗)
(それゆえの「二量化」という想像だったわけです)


・・・以上、参考になりましたなら。

この回答への補足

なるほど~
深い推論をありがとうございました。
私なりにもあれこれと思いを巡らすことができました。

実は「本」によると
という 本 なるものは 受験問題集です(-_-)

従って確たる方が確たる証論に従って書かれているとは
必ずしも言い難いわけで

もっと言ってしまえばわたくしは
少し疑ってかかっていたわけです。

わたしの知り得ない なになに則 なるものが
あるのかと思ったわけですが

ぶっちゃけた話になってしまって申し訳ないのですが
如何なものでしょうか?

この業界で二十年以上になりますが
恥ずかしながら初耳だったものですから…

補足日時:2006/08/30 22:42
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補足に基づいて、かつ、No.2のご回答をふまえながら再回答します。



まず、臭素水と臭素の四塩化炭素溶液では状況が違います。おそらく、後者であれば、臭素の付加が起こり脱色されると思います。
反応機構を考えるならば、この反応は求電子付加であり、四塩化炭素溶液ではBr2以外の求電子剤はありませんので、必然的にBr2の付加が起こることになるでしょう。
しかし、臭素水では、H+が多量に存在しますので、これも求電子剤になる可能性があります。
そうすると、はじめに生じるのは、t-ブチルカチオンということになります。これがその先にどうなるかはわかりませんが、可能性としては、それが別の2-メチルプロペンに付加することによって重合が進む可能性がありますし、OH-が反応してアルコールとなる可能性もありますし、Br-と反応して(CH3)3CBrを生じる可能性もあると思います。
すなわち、臭素水に溶けているHBrとHOBrのうちのHOBrが残ることになり、化学的にいうならば、Br2が残っているのに近い状態になると考えられます。

臭素水を脱色しないということをもっともらしく説明すると上記のようになると思います。
要するに、臭素を水に溶かした時に生じるHBrが原因であるということになります(かね?)

この回答への補足

#2さん #3さん 早速にありがとうございます。

まず二量化についてですが,CH2=●で二量化が起こりやすいとすれば
たとえばプロペンやエチレンでも同じことが言えると思いますが,
これらはたやすく臭素を脱色します。
このあたりは如何お考えでしょうか?

aqとCCl4についてですが
上記と同様の物質では臭素水で速やかに脱色が起こります。

文献をたどると,どうも●△C=Cの
●と△がともに水素でないときに付加が起こらないかのような
例の引き方をしています。
立体障害かとも思ったのですが…

さらにご意見が伺えたら幸いです。

補足日時:2006/08/30 14:01
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メチメチルプロペンが通常の保存条件でも二量化するために、不飽和結合性を


実質示さない、ということではないでしょうか。

 \/
  ||

  +

  ||
 /\

  ↓

 \/
 /\
 \/
 /\

この推測が正しいなら、発生と同時に反応させれば臭素水を
脱水可能ということになるかと思います。
(逆に、発生直後でも反応しないとなると、上記仮説は誤りかも)

・・・二量化したものを「メチルプロペン」として論じていいのか、
というのは、あるかもしれませんが(汗)
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