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ある本に、次のようなことが書かれていました。

「クーラーの使用によって、室内の空気一立方メートルを一度冷やせば、外部の空気一立方メートルの温度を三度高めている」

このことは真実なのでしょうか。

A 回答 (2件)

marimo_cx さんが書かれているように,クーラーは熱を汲み上げる装置です.


室外へ排出される熱 Q1 は,
Q1 = Q_2 + W です(エネルギー保存則).
Q2 は室内を冷やすために取り去った熱,
W はクーラーが使った電気エネルギーが熱になったもの.
全く無駄のない理想的なヒートポンプの場合には,
Q1 と Q2 の間に Q1/T1 = Q2/T2 という関係があることが熱力学によって知られています.
T1 は外の絶対温度,T2 は室内の絶対温度.
両式から簡単に
W = {(T1 - T2)/T2}Q2
すなわち,外気温と室内気温との差が大きくなると,とたんに電気を食うことになります.

さて,bigsea さんの
「クーラーの使用によって、室内の空気一立方メートルを一度冷やせば、
外部の空気一立方メートルの温度を三度高めている」
は,Q1:Q2:W = 3:1:2 ということです.
手元のエアコンカタログを見ますと(最新型に近い,と思う),
冷房能力 2.8kW (0.6~3.7kw)....Q2 にあたる.
消費電力 575W (85~960W)......W にあたる.
と書いてあります.
最初に書いてある標準値(?)を取ると,Q2:W = 2800:575 ≒ 5:1
ですから,1:2 よりははるかに良いようです.
まあ,内外の温度差が効率にシビアですから,ほんの一例に過ぎませんが...

最近のエアコンや冷蔵庫の効率向上は著しいものがあるようで,
bigsea さんの引用された本の記述との差異はそういうところにも原因があるように思えます.
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございました。

お礼日時:2001/02/03 00:13

一体どの位の廃熱があるかは使用した冷凍機の効率に関わる事なので正確に把握するの


は不可能と思われます。恐らくその本の著者がその時普及していたエアコンの能力の平
均値をモデル化して算出した数値ではないかと考えられます。

ちなみに、冷凍機という装置は“ヒートポンプ”という装置であって、熱を汲み上げる
ために動力を必要とします。汲み上げる熱エネルギーの収支は一致するのは当り前です
が、ヒートポンプを動かす動力が一体どれだけかというお話なわけですね。お使いのエ
アコンもカタログ数値から大まかに計算出来ると思いますので自分で数値を出してみる
のも面白いと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。自分で、数値計算をしてみます。

お礼日時:2001/02/03 00:12

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