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うつ病について調べていたら単極性うつ病と双極性うつ病があるのはわかりました。もっと調べていたら定型うつ病と非定型うつ病と言われるプチうつ病があるらしいです。これは単極性うつ病を更に二つに分類したということでしょうか?
更に調べたら身体因性の鬱、内因性の鬱、反応性の鬱があるようなのですがこれは単極性うつ病の中の定型うつ病を更に三つに分類したということでしょうか?
自分の理解が正しいのか誰か詳しいかつ親切な方がいたら教えていただきたいです。

A 回答 (2件)

ガンのような病気なら、発生する部位で肺ガン、胃ガン、肝臓ガン、膵臓ガンと分類できます。


しかし、うつ病は、単純に分類する事ができません。

分類というか、医師の便宜的な区分けの仕方として、
1)気分障害としての症状の現れ方
2)症状の重さ
3)症状の現れ方
4)病気の原因
で分けていったものがいくつかあります。

1)気分障害として症状の現れた方

DSM-IV(アメリカ精神医学会(APA)発行の精神疾患の診断・統計マニュアル 第4版)
によると、うつ病は、まず「気分障害」に該当します。

気分障害は、双極性障害、うつ病性障害、一般身体疾患を示すことによる気分障害 、特定不能の気分障害
と4つに分類されます。
その中の双極性障害、うつ病性障害が、それそれ双極性うつ病と、単極性うつ病にあたります。
前者が、躁と鬱を周期的に繰り返すタイプ、後者がうつ症状だけを示すタイプです。
一般に「うつ病」というと、単極性うつ病のみを指します。

2)症状の重さ

次に症状の重さによって分けられます。

DSM-IVでは、以下のような分類をしています。
○大うつ病性障害・・・ふつうにいううつ病。軽度、中等度、重度に分けられる。
○気分変調性障害・・・軽いうつ症状が2年以上続く(抑うつ神経症)
○特定不能のうつ病性障害
 ・小うつ病性障害・・・症状の軽いうつ病(軽症うつ病)
 ・反復性短期抑うつ障害・・・短期のうつ状態が繰り返される(軽症うつ病)
 ・月経前不快気分障害・・・女性特有の生理的うつ状態

3)症状の現れ方

2)に一部、症状の現れ方が含まれていますが、医師や医学研究者の間では、症状の現れた方で
○難治性うつ病・・・治りにくい、治療効果の出にくいうつ病
○遷延性うつ病・・・治療効果の出るのに時間のかかるうつ病
○仮面うつ病・・・本当はうつ病だが、うつ病あるいはうつ状態が、身体の症状で隠されるもの
などの呼称もあります。

4)病気の原因

内因性、心因性、反応性の三分類は、スイスの精神科医であり、うつ病の病因論研究に大きな功績
を残したキールホルツによって行われたものです。
ただ、それらの境界ははっきりしてませし、原因を特定する事が難しい事からDSM-IVのように
うつ症状の程度と持続期間によって重症うつ病(大うつ病エピソード)と軽症うつ病に分けて考え
る事が多くなっています。

以下、ご質問への回答です。

>定型うつ病と非定型うつ病と言われるプチうつ病があるらしいです。これは単極性うつ病を更に
>二つに分類したということでしょうか?

定型うつ病は、セロトニン不足仮説で病因を説明できるような、典型的なうつ病です。
前述の2)のDSM-IVの分類によれば「大うつ病性障害」と言えます。

それに対して、非定型うつ病は、「神経症性うつ病」または「抑うつ神経症」と呼ばれるもので、
DSM-IVの分類では、「気分変調性障害」にあたるものです。
この病気の症状は、セロトニン不足仮説では説明できず、心因性のものと考えられています。

また、定型うつ病がと否定系うつ病の差異として
○好きなことにもやる気が起きず、いつも元気がない  ⇔  憂鬱だが好きな事はできる
○朝から午前中に調子が悪い  ⇔  夕方から夜にぐあいが悪化
○寝つきが悪い、早朝目覚める「不眠」傾向  ⇔  いくら寝ても眠い「過眠」傾向
○食欲が落ち、体重は減少  ⇔  過食傾向で体重は増加
○頭の回転が鈍る  ⇔  イライラして落ち着かない
があり、ほとんど相反しています

以上の点から、定型うつ病と非定型うつ病は、単極性うつ病の更なる分類ではなく、
「大うつ病性障害」と「気分変調性障害」を指しているものと捉えたほうがいいと思います。

>更に調べたら身体因性の鬱、内因性の鬱、反応性の鬱があるようなのですがこれは単極性うつ病
>の中の定型うつ病を更に三つに分類したということでしょうか?

4)で説明しましたように、原因からの分類が難しいということで、うつ症状の程度と持続期間に
よる分類が主流になってきました。DSM-IVもその方式です。
従って、原因での分類は、DSM-IV方式の分類が出て来る以前の分類であり「単極性うつ病のうち
定型うつ病」といったように特定のうつ病を分類したものではなくなっていると思います。
むしろ、大きく広くうつ病を見た時の全体を、その原因で分類したものと捉えられると思います。
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この回答へのお礼

大変詳しく説明頂いてありがとうございます。理解できました

お礼日時:2006/11/13 22:48

どのような調べ方をなされたか分からないのですが、病気には診断基準があります。


代表的なものがWHO(世界保健機構)のICD-10です。
またアメリカ精神医学会のDSM-IVという精神疾患に特化したものも有名です。
どちらを使用するかは医師なり病院なりの判断のようです。
どちらも検索すればすぐ出てくると思います(すでにご存知でしたらすみません)。

私としては、うつ病の方が身近にいらっしゃるなら、うつ病の型を調べることに労力を費やすよりも、今後いかにすれば病気がよくなるかということに労力を費やした方が建設的なように思います。

参考URL:http://www.dis.h.u-tokyo.ac.jp/byomei/ICD10/
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