アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

ポストモダン、ポストモダニズム、とはどのような意味なのでしょうか?

A 回答 (2件)

ポストとはAFTER(後)の意です。


つまり「ポスト・モダン」というのは「モダン」主義の後に来る
思想や様式のことです。
概ね、20世紀に入って
芸術や建築、文学、哲学などさまざまな分野で
新しい思想や様式が生まれました。
これらはモダン主義(=モダニズム)と呼ばれるようになりました。
もちろん分野によって違いはありますが
いずれも科学的な態度を重視し、合理性や普遍性を重視する点で共通します。
象徴的な分野は建築で
先日テロで倒壊してしまったニューヨークの貿易センターなどが
モダニズムの代表的建造物です。
そうです、あの四角くて装飾を排した合理的なデザインです。
建築の分野では20世紀も後半、だいたい60年代後半に入ると
そのような合理的で普遍的で使いやすいデザインは
実はどれも同じようなカタチになってしまい
人間味に欠け面白みがない、といった批判が出てきます。
そこで、再び装飾や自由な造形というのが復活してきます。
これがポスト・モダンです。
フィリップ・スタルクがデザインしたアサヒビールの本社などを
思い浮かべてみて下さい。
そう、あの金色のウン●が載ったビルです。
ちなみに最近ミッド・センチュリー・モダーン(50年代モダン)の
家具(イームズのシェルチェアなど)が人気ですが
あれは、プラスチックで量産しやすいなど、合理性を重視しつつ
丸味や配色などポップな楽しさも加わった
丁度、モダンからポスト・モダンへの移行期のデザインです。
ちょっとだけ思想的な背景に触れておきます。
18~19世紀というのは「近代」と呼ばれますが
科学がものすごく発達した時代です。
機械化がすすみ工業化し、医学は進歩し、など
生活が一気に豊かになり
このまま科学的態度に基づいた合理主義を押し進めれば
人類は「世界」を解明し「真理」に到達し「理想」を手に入れられるのでは?
と思っていました。
これがいわゆる「近代主義」です。
20世紀に入ると、この「近代主義」に陰りが生じてきました。
科学は必ずしも万能ではないことが分ってきました。
機械化は非・人間的でもあることに気付きました。
2度目の世界大戦が起こり、ついに核爆弾が使われました。
それに懲りることなく、やがてベトナム戦争が起こります。
やがて、60年代後半にフランスで起こった市民革命などを象徴に
近代主義に対する批判が60年代~80年代にどんどん出てきました。
これらがひっくるめて「ポスト・モダン」と呼ばれています。

さて「ポスト・モダン」のポスト、つまり21世紀の
新しい思想や様式は、まだ生まれてきていません。
NYのテロ事件や日本の核配備など
世界がきな臭くなってきた今、そろそろそれらを批判する
新しい思想や様式が
生まれてきてもいいころだと思います。
    • good
    • 10

ポストモダンというのはモダンに対する批判から生まれた思想・態度のことです。



まずはモダニズムの概念についての理解が必要だと思います。簡単に書けば、それは客観性の重視や単一の真実を求める姿勢をもちます。また反文化、反自然の傾向があります。

単一の真実を求めるということはつまり権威主義的になりがちです。このモダニズムにおいて西洋文化のヘゲモニーを考えた場合、論じる側の視点と対象の軋轢という問題が生じます。

簡単な例を挙げましょう。西洋人の学者が「日本文化は~だ」と言ったとします。日本人としてそれに異論を感じたとしても学術的客観性を掲げられてそれが退けられるとしたらどうでしょうか?グローバリゼーションが進むにつれて視線の向きというものも問題になるわけです。単一の事象についてそれが理解されているかされていないかとか客観的分析であるか主観的であるかというのおいておいて見方の問題というものが生じてくるのは理解できると思います。そういった思想がポストモダンというやつです。
    • good
    • 3

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!