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国木田独歩の『忘れえぬ人々』についての人間認識と人生観などについて教えてください。難しくて困っています!宜しくお願いします。

A 回答 (1件)

本文中にまずこのようにありますね。


『忘れえぬ人は必ずしも忘れて叶ふまじき人にあらず』
また、このようにも。
『恩愛の契もなければ義理もない、ほんの赤の他人であつて、
本来をいふと忘れて了つたところで人情をも義理をも欠かないで、
而も終に忘れて了ふことの出来ない人がある』

それと、主人公が語る「忘れえぬ人」のエピソードに共通するものは何でしょうか。
それは、ある風景の中で哀切をかきたててやまない人物、人影です。

たまたま宿で一緒になり、たった一晩だけ語り明かした人、
そういう人も忘れがたい人物ではあります。
けれども、この小説の主人公にとっての「忘れえぬ」人は、
そうした世間一般が認めるようないかにもそれらしい人物ではなく、
小説のはじめに出てくる"はたごや"の主人のような人物なのです。

なぜでしょうか。
小説の冒頭をもう一度ていねいに読んでみてください。
淋しい中にも一段と物淋しい、うらさびれた町の、はやらない"はたごや"。
そこの主人。店のようす。
主人公はそこに、なんともいえない哀切、あるいは悲哀、
そうしたものに類する感情をかきたてられたのでしょう。
それが小説の最後になって読者に明かされる、そういう仕組みになってます。
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この回答へのお礼

有難うございました。とても参考になりました。

お礼日時:2007/04/14 16:14

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