方程式自身を解とする方程式を考えてみたく思います。
2変数で考えます。変数はイメージ的には実数の範囲で考えますが、計算的には複素数の範囲で考えていいと思います。
2変数n次曲線
0=f(x,y)=Σ[0≦i+j≦n, 0≦i,j≦n] a[i,j] x^i y^j
とします。既約とします。
平行移動で不変な代数曲線は、その方向の直線のみなのでしょうか?
たとえば、簡単のために、x軸方向にα(α≠0)だけ平行移動したとして、
f(x-α,y)=0 ⇔ f(x,y)=0
であれば、その曲線は、f(x,y)=y+c=0 といえるのでしょうか?
さらに、回転で不変な代数曲線は、その回転の中心を中心とする円のみなのでしょうか?
たとえば、簡単のために、原点を中心にθ(うまくいえないけど、θはπ/2など特別な値で無いもの)だけ回転移動したとして、
f(xcosθ+ysinθ,-xsinθ+ycosθ)=0 ⇔ f(x,y)=0
であれば、その曲線は、f(x,y)=x^2+y^2-r^2=0 といえるのでしょうか?
問題自体があいまいで申し訳ないですが、必要に応じて設定は変更してください。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
ANo.2のコメントについてです。
「方程式が解になる」という言い方をすると、方程式(その方程式の解の集合である図形と同一視できるでしょう)が作る抽象的な空間の代数の話になります。そして、お考えなのは、ある変換の不動点となる図形であり、すなわち(広義の)対称性(すなわち保存則)を満たす図形ですね。となれば、代数方程式に限らなくてもいいんじゃないかと思います。例えば、縮小写像に対する不動点としてフラクタル図形が出て来る、とか。
> 解はおそらく
> V(f)={(x,y)|0=y+c}
> だろうと思います。
いやそれだけじゃないよ、とANo.2に書いたつもりですがね。有限個の互いに平行な直線、例えば{(x,y)|0=(y+c1)(y+c2)(y+c3)}だって解になりますから。
> 一般解は、無限個の重ね合わせ、つまり、フーリエ級数展開と関係してくるだろう。
仰る通りで、x軸方向の平行移動量をαとするとき、仰る関数方程式の解は周期αをもつ関数全てであり、そして周期αをもつフツウの関数はフーリエ級数で表せます。で、それこそがフーリエ級数展開です。(しかし、ご質問からだいぶ離れて来ちゃったな。ま、いいけど。)
> では、回転移動に対応するフーリエ級数展開とは何か
これは、xの値について周期α(つまり移動量)を法とするmoduloを取ったものを半径α/(2π)の円周と同一視するだけのことであり、フーリエ級数は全く同じです。(なお、もっと複雑な変換の場合にも、(三角関数に限らず)直交関数による級数展開を考えることができるでしょう。)
ところで、定数θだけ回転したときに不変であるような多項式、という話は、極座標表現
x=r cos(t), y=r sin(t)
に直して眺めれば、「cos(t+θ)とsin(t+θ)はどちらも(加法定理により) cos(t)と sin(t)の線形和で表せる」ということを使って整理できるでしょう。
> 上での方程式の作用、(d/dx)やAはすべて具体的なものを考えているので、命題に∀α、∃αといったことは関係しないと思っています。
いやそうは行きませんでしょう。「どれだけ移動しようが、いつも不変である」というのと「ちょうど不変になるようなうまい移動ができる」というのとでは全然別の話であり、区別しておかねばならない。いくら「すべて具体的なものを考えている」と仰っても、その「考え」が式の上で表現できておらず、実際、ご質問の文章ではどちらを意図していらっしゃるのか伝わりませんでしたよ?
> あと、2変数n次曲線の方程式f(x,y)=0を考えるとき、各係数を定数倍したものは同じ方程式を表す
それらを全部同じとみなすような同値関係を定義して、同値類に分類すればいいですね。一方、射影を考えるなら、射影幾何学という面白いものに手を出したくなりますねえ。
すみません。No.2のお礼に書いた
方程式Ax↑=x↑
はよくありませんでした。この解x↑を固有ベクトルとは呼ばないし、そもそもそんな解x↑は一般には存在しません。
x↑を射影座標、Aを射影変換を表す行列に修正するといいのではと思います。
変換・作用の不動点・不変式といった観点から見た方程式の一連の流れは次のようになると思います。
(d/dx)f(x)=f(x)
⇔f(x)=Ce^x
(d/dx)^2 f(x)=f(x)
⇔f(x)=Ce^x+De^(-x)=(C+D)cosh(x)+(C-D)sinh(x)
-(d/dx)^2 f(x)=f(x)
⇔f(x)=Ce^(ix)+De^(-ix)=(C+D)cos(x)+(C-D)sin(x)
M[u] = [u] (ただしMは射影変換を表す2x2行列、xは2次元射影空間の点)
⇔[u]は一次分数変換での不動点(2個ある)とみなせる
AV(f)=V(f) (ただし、Aはx軸方向へのある一定の平行移動。fは2変数n次式。V(f)はfのゼロ点集合つまり代数曲線。)
⇔V(f)はn本の直線
AV(f)=V(f) (ただし、Aはx軸方向へのある一定の平行移動。fは例えば連続関数。代数関数とは限らない。V(f)はfのゼロ点集合。)
⇔V(f)はフーリエ級数のグラフ
xを複素数として、n+1乗すると言う作用を考え、その作用で不変なものを考えると、
x^(n+1)=x
⇔xは1のn乗根
詳しくは知りませんが、積分方程式
φ(x)=λ∫k(x,y)φ(y)dy
(ここで、k(x,y)は積分核、λは固有値、φは固有関数と呼ばれる)
といったものを考えることもあるようです。
σf(x,y)=f(x,y)
(ここで、σはxとyを入れ変える作用、f(x,y)は2変数多項式)
⇔f(x,y)は対称式と呼ばれx+yとxyの多項式で書ける
フラクタルの一つであるカントール集合は、
http://mathweb.sc.niigata-u.ac.jp/~akiyama/paper …
C∪(C+2)=3C
という集合方程式の解のようです。
平面の点を極座標(r,θ)で考えて、それを(r,θ+1)に変換することは回転を表すが、(r,θ)を(r/2,θ)に変換することは縮小写像を表す。縮小写像で不変な図形には、(有界でない)フラクタルなどがある。
思いつくままにつらつら書いてきましたが、何が類似で何が類似でないのか分からなくなってきました。
上記で考えてきた変換・作用はすべて具体的なものを先に固定して考え、それを解こうとするとおもしろい解が生まれるという観点で書いてきました。逆に作用されるものを先に固定して考えてもいいかもしれません。両方を固定しないで考えてもいいかもしれません。
No.6
- 回答日時:
#5です。
少し訂正。>極方程式で表される曲線は、みなxとyの式に書き直せますから
極方程式で、r,sinθ,cosθの多項式で表される曲線は、みなxとyの多項式に書き直せますから
言葉が不正確でした。
No.5
- 回答日時:
#4です。
よく考えたら、極方程式で表される曲線は、みなxとyの式に書き直せますから、みな代数曲線ですよね。
だから正葉曲線など、π/n回転不変な代数曲線は、沢山ありますね。
No.4
- 回答日時:
#1たこさん賢いですねー。
感心します。その通りでした。
サイン・コサインのn倍角の公式が、sinθ,cosθの斉n次式で書ける(加法定理から帰納法ですぐ示せます)ことから、有理数×π回転不変の代数曲線は存在します。
例えば、
sin(3θ)=3cos^2(θ)sin(θ)-sin^3(θ)
より、
3(x^2)y-y^3=1
という曲線を考えると、
x=rcosθ,y=rsinθ を代入して、
sin3θ=1/r^3
となり、これが解を持つ任意のr(つまり1以上の任意のr)に対して、θの解は2π/3周期となります。
同様にsin(2nθ)で代数曲線をつくると、π/n回転不変な曲線になります。
回転角が無理数×πのときは、円と無限個の交点を持ちますから、円になりますね。
(異なる二つの規約な代数曲線は、高々有限個の共有点しか持ちえませんから)
ありがとうございました。
おっしゃる通り、2π/3回転で不変な既約代数曲線に
3(x^2)y-y^3=1
⇔sin(3θ)=1/r^3
がありますね。
2π/3回転で不変な代数曲線は、一般に求められるのでしょうか?
2π/3回転で不変な3次曲線は、一般に求められるのでしょうか?
3次曲線の係数の間の関係式はあるのでしょうか?
stomachman さんとのやりとりを読み直すと、前提の認識の違いに気づきました。
僕は、x軸方向に1の平行移動で不変な既約代数曲線は、y=cという形だろう、と述べました。
stomachman さんは、x軸方向に1の平行移動で不変な代数曲線は、0=(y+c_1)(y+c_2)…(y+c_n)という形だろう、と述べました。
No.2
- 回答日時:
ご質問の意図が完全には理解できていないと思うので、「参考意見」ということで。
> 方程式自身を解とする方程式を考えてみたく思います。
> 2変数で考えます。変数はイメージ的には実数の範囲で考えますが、計算的には複素数の範囲で考えていいと思います。
2次の行列を使った代数幾何学が、お考えの数学に近いのではないかと思います。
> (うまくいえないけど、θはπ/2など特別な値で無いもの)
全称記号∀と存在記号∃の使い方を習得なさると便利だろうと思います。以下、話を簡単にするためにx,yを実数に限定して考えることにします。
例えば、fがxとyのn次以下の多項式であるとき、
∀α∀x∀y(f(x-α,y)=0 ⇔ f(x,y)=0)
であれば、「どんなα,x,yについても(f(x-α,y)=0 ⇔ f(x,y)=0)である」と言うのです。ということは、
(1)f(x,y)は決して0にならない(f(x,y)=0には解がない)か、
(2)f(x,y)がxを含まないか、
少なくともどちらかであることは明らかです。だから、もし解があるのなら、fはyだけの多項式
f(x,y)=Σ[0≦j≦n] a[j] y^j
である。たとえばn=4なら、最大4本の平行線が解の集合ということになります。
ところが
∃α∀x∀y(f(x-α,y)=0 ⇔ f(x,y)=0)
ですと、「あるαが存在して、どんなx,yについても(f(x-α,y)=0 ⇔ f(x,y)=0)である」というのですから、
(1)α=0か、
(2)f(x,y)=0は解がないか、
(3)f(x,y)がxを含まないか、
(4)f(x,y)はxを含みf(x,y)=0の解が周期αで(無限個)並んでいる(x,yがf(x,y)=0の解であるならば、x-α,yも解であるから)。
ということになります。(でも、fはn次以下の多項式に限られているから、(4)を満たすようなfはありません。)
また、
∀θ∀x∀y(f(xcosθ+ysinθ,-xsinθ+ycosθ)=0 ⇔ f(x,y)=0)
は、f(x,y)=0の任意の解(x,y)をθだけ回転したものが、f(x,y)=0の解である、ということがどんなθについても言える、と主張しているのだから、
(1) f(x,y)=0には解がないか、
(2)fは(x^2+y^2-a^2)という形の因子の積で出来ているか、
の少なくとも一方が成り立つ。
(2)の場合、例えばn=4だとすると
f(x,y)=(x^2+y^2-a^2)
または
f(x,y)=(x^2+y^2-a^2)(x^2+y^2-b^2)
という格好になっている訳ですね。だからf(x,y)=0の解の集合は同心円。
しかし、
∃θ∀x∀y(f(xcosθ+ysinθ,-xsinθ+ycosθ)=0 ⇔ f(x,y)=0)
となると、(1)でも(2)でもなしにこれが成り立つfがいっぱい存在します。(ただその場合(ANo.1にある通り)θがπの無理数倍になることはないでしょう。)
ともあれ、∀なのか∃なのかを区別することによって、式(命題)の意味の曖昧さが除けるんです。
ありがとうございます。考えたきっかけを書きます。
(d/dx)f(x)=f(x)
という微分方程式は、関数を解とする方程式です。関数を微分しても不変なものを意味します。f(x)=Ce^xという解が生まれ、微分から指数関数が生まれると考えることもできると思います。
Ax↑=x↑
ただし、Aはある具体的な2x2行列。x↑は2次元ベクトル。
というのは、2次元ベクトルを解とする方程式です。2次元ベクトルを一次変換しても不変なものを意味します。解は固有ベクトルと呼ばれます。行列Aから固有ベクトルx↑が生まれます。
そこで、2変数n次曲線を解とする方程式を考えたいと思いました。
2変数n次曲線
0=f(x,y)=Σ[0≦i+j≦n, 0≦i,j≦n] a[i,j] x^i y^j
ですが、それを点集合とみて、
V(f):={(x,y)|0=f(x,y)=Σ[0≦i+j≦n, 0≦i,j≦n] a[i,j] x^i y^j}
と書きます。
また、平面の部分集合にある作用をすることをAと書いたとします。
たとえば、x軸方向にα(α≠0となる具体的な数。)だけ平行移動することをAとして、それで不変な代数曲線とは何か?
方程式風に書くと、
AV(f)=V(f)
解はおそらく
V(f)={(x,y)|0=y+c}
だろうと思います。
平行移動Aから直線が生まれると考えたいのです。
可能であれば、ここで書いた3種類の方程式の類似を追及したい。
たとえば、曲線をとくに代数曲線に限らないとすると、
AV(f)=V(f) (Aは平行移動)
は、ずらしても変わらない曲線を意味するので、周期関数であるサイン関数のグラフも含まれる。そして一般解は、無限個の重ね合わせ、つまり、フーリエ級数展開と関係してくるだろう。
では、回転移動に対応するフーリエ級数展開とは何か、など疑問が浮かびます。
上での方程式の作用、(d/dx)やAはすべて具体的なものを考えているので、命題に∀α、∃αといったことは関係しないと思っています。
あと、2変数n次曲線の方程式f(x,y)=0を考えるとき、各係数を定数倍したものは同じ方程式を表すので、射影座標を用いて、
(x,y)=(X/Z:Y/Z:1)=(X:Y:Z)と考え、
同次式
f(x,y)=f(X:Y:Z)=Σ[i+j+k=n] a[i,j,k] X^i Y^j Z^k
を考えると、
f(x-α,y)=0 ⇔ f(x,y)=0
は
V(f(X/Z-α:Y/Z:1))=V(f(X:Y:Z))
つまり、
V(f(X-αZ:Y:Z))=V(f(X:Y:Z))
つまり、
f(X-αZ:Y:Z)の係数の比=f(X:Y:Z)の係数の比
と考えてもいいのではと思っています。
No.1
- 回答日時:
前半は, 「代数方程式が有限個の解しか持たない」ことと「f(x-α, y) = 0 iff f(x, y) = 0 が x に関する周期性を意味する」ことから明らかでしょうね.
後半は... 「θがπの有理数倍でなければそうなる」ような気がします.
ありがとうございます。No.2さんのお礼のところに、考えたきっかけを書きました。
ところで、
f(xcosθ+ysinθ,-xsinθ+ycosθ)=0 ⇔ f(x,y)=0
であれば、その曲線は、f(x,y)=x^2+y^2-r^2=0 といえたとき、θの値は何か?
僕は答えを見つけ出さないでいますが、
たとえば、θ=π/7なんかでもいいと思っています。
θ=π/4なんかだとダメだけど、もしかして、θ=π/3でもいいのではないかと予想しています。
cosθ=3/5、sinθ=4/5となるθなんかだとどうなのかなあ?
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