プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

東京でグラフィックデザインの仕事をしています。
主にポスターやパンフなどのDTPがメインなのですが、この業界に入って2年、いつもデザインを考えるのに四苦八苦しています。デザイン書を読んだり、印刷物のサンプルを集めに行ったりしているのですが、もし他にいい方法を知っている方がいれば教えてもらえないでしょうか?またデザイナーが集まるコミュニティのようなものってあるのでしょうか?

A 回答 (2件)

グラフィックデザインの仕事について10年になります。


10年たった今でもデザインを考えるのには四苦八苦します。
きっと四苦八苦して、良いデザインが出来るものだと思います。
周りにはセンスの良い方もたくさん居て、焦ったり落ち込んだりする
時ももちろんありますが、その時に自分なりに1番良いデザインを
苦しみながら出す事がこの仕事だと思います。
四苦八苦するからこそ、自分のデザインが使われた時に
とても嬉しいのかと・・・。
ご質問の件ですが、私は常に街にあるフライヤーや印刷物などいいなと思ったものは収集します。持ち帰れない物はデジカメで撮影したり、
展覧会や美術館にも良く行きます。
映画などもたくさんみて、常に何か発想できる様に心がけています。
もし参考になれば幸いです。
頑張ってください!!
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この回答へのお礼

ベテランの方でもデザインに困ったりするんですね。つい昨日ですがコンペ用のパンフレットを提出して、自分なりに精一杯考えたものですが、後からもっとメリハリのあるデザインにすればよかった、とか文字はこうした方がよかったのにと、後悔ばかりが残ってしまって…。でもnoby_waveさんの話を聞いて、またがんばろうと思いました。いろんなものを見て、聞いて、自分なりのデザインをしていけばいいんですよね。とても参考&励みになりました。ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/16 16:55

 デザイン、それはまさに何もないところからカタチのあるものを生み出すことですから、そこには当然のことながら「産みの苦しみ」が生じます。

わたくしなどはおおげさに言えば人生の大半をこの苦しみで過ごしてきたようなものです。ですが、この苦しみのひとつひとつはある面で楽しい苦しみでもありました。ご質問者様はまだ2年とか、自動車で言えばまだ慣らし運転がやっと始まったばかり。はっきり言います、四苦八苦はデザイナーの宿命、苦しみながら何かを産み出してください。もっともっと苦しんでください。

 ただ、これまでの長い経験から言えることは、四苦八苦は「産みの苦しみ」のために仕方がないとしても、異常なほどの「難産」に陥るということには、やはりそれなりの理由があるのだということです。それはいったい何なのか.....、ひとくちに言えば、どこか自分自身で納得できていないものがある.....ということです。

 そのひとつ、結構多いのがコンセプトが真に正しく整理できていないことから生じる苦しみです。何を訴えるべきなのか、そのために何が必要か、どんな表現が求められるか、何が一番全面でなくてはならないか、どんなレイアウトが訴求力があるのか.....などといったこと。「難産」になってしまったら、そこですべてを中断して最も基本で原点ともいえるスタート時点に立ち戻ることです。「何が必要か、どうあるべきか」、そのことをもう一度ジックリと考え直し、そして再スタートする、それが一番いい方法ですし、結果的に時間もセーヴ出来るはずです。

 それともうひとつ、これも誰にでもある傾向ですが、センスの良いものを作ろう.....と意識すること。デザイナーである以上誰でもセンスの良いものを作りたい、クライアントからさすがです.....と賞賛され喜ばれたいなどと思うのは至極当然のことですが、ここに間違いがあります。作品ごとにセンスの良さを考える......という考え方は一見前向きで正しいようでありながら実は作為的でクサい操作でしかないのです。

 センスというものは考えて生まれるものではありませんし、意識して演出できるものでもないのです。なのに、作品ひとつひとつにセンスの良さを盛り込もうなどと余計なことを考えるから四苦八苦の苦しみが始まってしまうのです。
 無理にひねり出そうとして出てきたものは良くて奇を衒ったものか、悪くすると他人のイメージの二番煎じ。それよりは前述の通り、「何が必要なのか、どうあるべきか」こうしたことが最初から迷いなくスッキリと整理できていたら、その結果として生まれたものは、間違いなく正しく最善の結果であるはずですし、しかも「センスの良さ」までもが自然に加味されているはずです。

 わたくしは元々がID出身ですから後輩たちの前で話す際などによく持ち出すのですが、かの「ゼロ戦」、今日の目で見ても実に美しいあの零式艦上戦闘機の機体、それはデザイナーが創り出したものではないのです。「何が必要か、どうあるべきか」を技術者たちが徹底的に考え抜いた上で線を引いた(設計した)、そこから生まれた機体だからこそたくまずしてあれほどまでの美しさが盛り込まれたのです。初代のVWビートル、スバル360、ホンダのスーパーカブ、これなどもまさに「何が必要か、どうあるべきか」の結果と言えるでしょう。センスとはそういうものだと思います。「何が必要か、どうあるべきか」、そこのところがしっかり整理されていたら、自然に美しいものになるのです。

 そう言いながらも、現実のこととして、結果としてのセンスの良さには個人差があることもまた事実です。ですから、誰しも他人の作品を見てその優れたところを学び取って参考にしようとします。もちろん他人の作品などをできるだけ沢山見るのも悪いことではありません。他人の作品にカルチャーショックを覚えるのも心地よい刺激になります。

 ただ心配なのは、ちょっといいなと印象に残ったものはとかく自分の頭の中に何時までも残りやすいし、「ああいうものを作りたいな」と心のどこかでお手本にしてしまいやすいもの。そうしたものによって、とかく自分なりの持ち味というかオリジナリティを損なうことにつながりやすいように思うのです。
 そうした意味からも、写真に撮ったり収集したりといったことにはちょっ首を傾げざるを得ません。そうでなくても、まして写真に撮ったり収集するなどということは、悪くすると、ただただ弱気な自分に、苦しい時にはアイデアの参考になるものがあるぞ.....とばかりに心の拠り所にする「他力本願」的なエクスキューズになりやすく、心のどこかで安心感を得るためだけの単なる代償行為にしかならないのだと思うのです。

 もちろんそんなことでも、どうしても必要とお思いなら反対はしません。すべては「マイ・ウエイ」ですから。ですが、わたくしなら、もっと視野を広げたらいかが.....と言いたくなります。美術、文学、音楽、映画、演劇、大衆芸能、そして雑学、エトセトラ。外国の雑誌にヤング女性誌、とにかく何にでも首を突っ込んでみれば勉強にならないものなどありません。沢山のものに広く軽く触れる、ただそれだけで、関係書に頼ったりプリントマターなどを収集したりするなどよりは余程四苦八苦の苦しみを和らげてくれるはずです。

 要するに、デザインとは、すべての必要条件と分る範囲での周辺の状況すべてを頭の中にインプットすると、その結果として自分の頭の中からアウトレットされてくるもの.......と言っていいと思います。無理と焦りは禁物です。自然が第一、インプットしたものが正しければ出てくるものも正しい....はず、それを信じるしかありません。
 
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この回答へのお礼

大変参考になりました。「何が必要か、どうあるべきか」との言葉にははっとさせられました。よく考えれば、最近何かをデザインする時、どういったデザインにしたら見栄えがいいかとか、見せ方ばかりに意識がいってしまい、一番重要な内容に関しては後回しになっていました。次にデザインをするときは、何が必要なのか…もっと真剣に考えてみます。ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/17 21:11

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