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独占禁止法の矛盾というもう締め切られたスレッドを見て、同じような疑問を持ったことがあったので書きます。
1.独占禁止法と特許法の同時存在というのも矛盾じゃないでしょうか?
2.矛盾を解消するということについてなにか?問題があるんでしょうか?


By Canadian.

A 回答 (4件)

新技術と既知技術


 独占禁止法 第一章 総則 第一条  この法律は、私的独占、不当な取引制限及び不公正な取引方法を禁止し、事業支配力の過度の集中を防止して、結合、協定等の方法による生産、販売、価格、技術等の不当な制限その他一切の事業活動の不当な拘束を排除することにより、公正且つ自由な競争を促進し、事業者の創意を発揮させ、事業活動を盛んにし、雇傭及び国民実所得の水準を高め、以て、一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とする。
 私は次の文を特に重視します。「公正且つ自由な競争を促進し、事業者の創意を発揮させ、事業活動を盛んにし」
 全く新しい技術は保護すべきですね。資金と研究者と時間を投入して研究開発する。その技術が独占出来るから、将来大儲けが出来る。そこで研究投資ができるし、銀行はそれに融資する。それが、「事業者の創意を発揮させ、事業活動を盛んにする」
 ところが既に知られている技術は、と言うと、これは人類に共有されるべきもの。それが独占されると、「公正且つ自由な競争を促進されない」
 このように独占禁止法と特許法は、対象とする技術が、新技術か既知技術か、と違っている。このように考えるのはいかがでしょうか?
 ところで「遺伝子組み替え技術、医療技術などは人類共通の技術として、特許を与えず、公開すべきだ」との考えがありそうですが、特許が取れなければ、儲からないから、研究投資がされない。ということで、こうした人類共通の知的財産にこそ特許を与えるべきだと考えます。
 こんなことがありました。1995年1月17日の阪神大地震、その直後に、阪神地区に工場のある、ある日本の家電メーカーに世界中から電話とファックスが入った。「工場の被害はどうか?」「生産は続けられるのか?」なにしろこのメーカー1社だけで世界の大半の液晶ディスプレイを生産しているのだから、この工場が地震で生産停止となれば世界のPCメーカーの生産に影響が出る。PC以外でも影響が出て、ハイテク産業全体に影響が出たかもしれない。
 「食糧安保」という言葉があるけれど、「ハイテク安保」の方が問題が深刻かも知れない。特許法により新技術が独占出来るから、技術が進歩する。だから常に新技術は1社に独占されやすい。その1社がおかしくなると、世界中がおかしくなる・・・ちょっとテーマから外れました。ごめんなさい。
 日本のような「民主制度」と「市場経済」、これは、熱狂的な崇拝の対象になるような完全無欠な主義などではなく、個人の自由を尊重し、人々が豊になるための「功利的」な(さし当たって、これよりいい制度はなさそうだ、といった程の意味)制度と考えるべきでしょう。ここでは、究極の理想だとか、原理主義は似合わないので、制度・法律も右や左や周りをきょろきょろ見回したものが多い。このため「右か、左かはっきりしなさい」と言いたくなることもある。でもそんな優柔不断なのも、原理主義、一神教支配(ユダヤ・キリスト・イスラム)、プロレタリア独裁、軍事独裁、そんな社会よりいいですよね。
 独占禁止法と特許法は一件矛盾するみたいだけど、「公正且つ自由な競争を促進し、事業者の創意を発揮させ、事業活動を盛んにするため」、「新技術と既知技術」と対象を使い分ける。どちらか一方に片寄らないように、両方から支える。と考えればいいのではないでしょうか。(ちょっと無理なこじつけ、だったかな?まァ経済学を趣味と思っている者の独り言、と聞いて下さい)
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特許法が独占禁止法に穴を開けるものだという評価は前々からあることなのですが、時と場合によってどちらを優先させるかが決まっていればいいということじゃないかと思います。



つまり、独占禁止法が原則的に適用され、
一部の特別な場合に特許法等の工業所有権法が適用されるということです。

また、特許法にも独占禁止に対する担保的な取極めがあります。
例えば、権利の存続期間の制限とか、通常実施権の裁定などです。
特許の存続期間が満了すれば、その後は自由な実施が可能ですし、
特許の独占が公共の福祉に反する場合があれば、
通常実施権を強制的に設定することもできます。

出願公開や特許掲載公報の発行など「実施の制限」とバランスがとられ、
「情報の公開」が行われています。

・矛盾の解消として特許法をなくす・
となれば、技術の秘匿がすすみ、技術的な停滞が発生するでしょう。
ひいては産業経済の停滞がおこるでしょう。

この回答への補足

どちらかを無くすと言うのであれば、独占禁止法だとおもいます。
独占禁止法のほうが重いというのは意外でした、それは日本ならではの事情なんでしょうか?

補足日時:2002/12/04 15:18
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特許法の趣旨は新しい発明の公開、みんなが利用できるようにすること、です。


しかしもちろん権利が保障されていないと安心して公開することなんて
できませんので技術の発展が滞ってしまいます。そこで特許権が保護されるの
ですが勿論これは自由競争原理に反します。
そこで
 技術の発展
 自由競争
という二つの利益を秤にかけるのです。
ですから特許法自体、その時代の趨勢によってどちらの利益を優先するかで
柔軟に運用されているんですよ。
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この回答へのお礼

公開、みんなが利用できるようにすることが趣旨。とはっきり趣旨が規定されているんですね。

技術の発展 が優先される。
というのは下に書いたんですが、独占禁止法というのは、矛盾が多いとかいたことともつながっている気がします。能力ある人が多くをてにするのは当然...
弱者を救済するのは当然...

お礼日時:2002/12/04 15:11

簡単に言うと、何を保護するかの観念の違いなんですね.



独占禁止と特許などの知的財産権の保護とは、あなたが言われるように、矛盾しているかもしれません。
 しかしながら、知的財産権を法律で適正に保護して人間の英知を促し社会発展の土台とすることと、自由闊達な市場経済の保護とは、この観念の違いから見れば、矛盾していないことになる.

ただ、その同時存在のなかに、知的財産社会と人間経済社会の発展がなくてはならないのです。

そのために、公正取引委員会、そして、特許法に詳しくなるか、専門の法律家の援助が必要となるわけです.

矛盾を解決するというより、矛盾の中で、いかに市場を取っていくかが商売人の課題だと思います.

この回答への補足

僕としては、その二つのうちでは、独占禁止法により矛盾があると思うんですがどうでしょう。これは、不公平税制ともつながっていると思うんですが。
これは病気の方々えの金銭的援助というのともつながっている気がします。

補足日時:2002/12/04 15:00
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