忌野清士郎さん、喉頭がんを克服したかと思ったら、こんどは腰骨に転移してた・・・と報道されました。
そこでフと思ったのですが、ノドにできるガンと、腰の骨にできるガンって、同じなのでしょうか?
「ガン」というくくり方では同じでしょうが、性質その他、まったく違うと思うのです。(シロートなので、間違った考えかもしれませんが。)
なので、よく、「どこそこにできたガンが、こんどはここに転移した」って言い方聞いた時、すごく違和感を感じます。
どこかにできていたガン、例えば臓器に。 それが皮膚や骨、リンパ腺にできても「転移」なんて言っていいものでしょうか?
ガンが、前と全然違う組織にできたたのならば、「転移」ではなく、「新たに そこにも発生した」のではないでしょうか?
ある「ガン」に罹り、当該箇所を切除した後、別なところで見つかった「ガン」は、切除される寸前のガン細胞が移動してチカラを盛り返した・・・とは思えないんです。
単に、その人が、「ガン」に罹りやすい体質で、どこに発生してもおかしくない…というだけのコトでは? (同時多発なんてこともあると思います。)
そういう意味で、「転移」なんていうことがあるのかな?と疑問に思いました。
「転移」と聞くと、切除をマヌガれた極一部の細胞が、別の場所へ移動し、勢力を盛り返した・・・感があります。
ほんとうにそうであれば、私は引っ込みます。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
#4です。
あの方の場合は、喉の癌が原発であったと推測します。まず、一口に癌と言っても、発生する場所や癌の組織によって区別されます。喉頭癌の組織型で一番多い物は扁平上皮(へんぺいじょうひ)癌と呼ばれる物です。一方、胃癌や大腸癌では、腺癌(せんがん)と呼ばれる癌が多くなります。これは、もともと喉頭の粘膜と胃や大腸の正常粘膜は異なる組織で形成されているためと考えます。喉頭の正常粘膜は重層扁平上皮という組織で、胃や大腸は腺上皮に覆われています。
また、骨に発生する悪性腫瘍は、癌とは呼ばず、骨肉腫と呼ばれます。この組織像は、扁平上皮癌や腺癌とは異なります。喉の病変の組織像として、骨肉腫ではなく、喉頭癌と診断するに矛盾のないものだったと考えます。
転移についても、転移性の腫瘍を形成しやすい臓器としにくい臓器があります。前者として、肝臓や肺、リンパ節、骨があり、喉頭は転移性腫瘍を形成する事は考えにくい臓器です。食道は喉頭のすぐ近くにありますので、食道癌(これも扁平上皮癌が多いです)が、喉頭に直接浸潤する(大きくなって、直接、喉頭に広がっていく)ことはあり得るかと思いますが、他の離れた部位からの転移(遠隔転移)は考えにくいです。
報道にないだけで、他の部位に癌がないかについての検査はされていると考えます。その結果、総合的な診断として、「喉頭癌、骨転移」という診断が下されたと考えます。
ありがとうございます。
「・・・まったく・・・ドシロウトは これだから困る・・・」感を持たれたでしょうに、丁寧に説明していただいて、本当に感謝いたします。
もう一つだけお願いいたします!
>喉の病変の組織像として、骨肉腫ではなく、喉頭癌と診断するに矛盾のないものだったと考えます。
・・・喉の粘膜を構成するような組織(重層扁平上皮)でも、「骨肉腫」は発生しえるのでしょうか?
骨が原発の癌は、転移先もやはり骨しかありえないのでしょうか?
(そうならば、腰骨から喉への転移はない・・・と簡単に言いきれそうです。)
No.6
- 回答日時:
#4,5です。
扁平上皮から骨肉腫が発生する事は、まず、ないと考えていいと思います。また、骨肉腫ですが、血行性転移(血管内に進入して、他臓器まで運ばれて転移病巣を形成する)をします。主な転移先として、肺があります。喉頭への遠隔転移は、やはり考えにくいです。
もし、骨の腫瘍が先で、喉頭の腫瘍が転移であったとしたら、喉頭の腫瘍も組織的に骨腫瘍に特徴的な組織蔵を示すと思います。ただ、この場合は、かなりのレアケースで、ケースレポートとして学会発表できるくらい稀だと考えます。
これ以上の事は、検査結果や経過の記録を見ないと分かりませんし、第三者が、これらを確認する事は不可能です。
No.4
- 回答日時:
質問者さんが疑問を持たれているように、同時、もしくは、時間をずらして、全く別の癌が発生する事はあります。
今回の忌野さんの場合も、厳密には、転移と思われる部位から組織を採取して、前回の癌の組織と比べて、組織の特徴が一致した場合に転移と確定診断が下されると考えます。
では、何故、今回転移と診断したかという事ですが、転移と思われる場所から必ずしも組織が採取できる訳ではなく、むしろ、採取できない場合が多いです。そのため、一般的には、これまでの経過やCT等の画像検査、血液検査などから、総合的に判断します。また、転移が疑われる病変が、どの臓器であるかという事も判断材料の一つです。骨にも腫瘍は発生しますし、時として悪性である事もあります。ただ、骨の原発腫瘍(転移ではなく、骨の組織から発生する物と考えてください)は、発生しやすい場所や年令に特徴的な物が多く、これも原発性か転移性かの判断材料になります。
また、転移についてですが、手術時には既に転移をしていたという可能性もあります。癌細胞は、わずかであっても、他の臓器(多くは、リンパ節や肺、肝臓、骨です)に定着し、成長していく能力を持っています。詳しいメカニズムについては、厚い本が一冊か書けるくらいになるので、割愛します。手術前の検査で分からないものかという疑問を持たれるかと思いますが、現在の医療技術でも、ある程度の大きさにならないと検出は不可能です。このため、手術後に摘出した病変を詳しく調べます。結果、明らかなリンパ節転移だけでなく、癌があった臓器のごく小さな血管やリンパ管の中に癌細胞が認められたり、癌が深い所まで根を張っていた場合は、手術後に抗癌剤治療や放射線治療を行います。
ここまでしても、治療に抵抗性を示す(治療の効きにくい)癌は存在します。結果、治療が追いつかなくなり、いろいろな臓器に転移をしていきます。
まとめますと、転移か否かは、厳密には組織の一致を確認する必要があります。しかし、それは、組織の採取が不可能な場合もあり、絶対的に必要な物ではなく、経過や他の検査結果からも総合的に判断することは可能です。
ありがとうございます。
たいへん解りやすい説明で、スッとしました。
これまでの回答者様のお話により、以前から疑問に思っていたコトが解けた気がします。
清志郎さんの場合、喉頭ガンが初めに見つかったんですが、そこの組織が最も成長していて、見つかり易かった・・・ということではないのでしょうか?
つまり、本当は腰骨のガンを含む、他の部位のがノドに転移し、たまたま増殖が速かったので最初に見つかったけど、実は後から見つかったモノ、または まだ見つかってないものこそミナモトだった・・・ということはないのでしょうか?
そこまで特定することに何の意味があるのか?と思われるでしょうが、 報道等では、「ドコソコから転移し…」などと表現されるのが、「ホントにソコからだと、ナゼ断言する?」と思うのです。
単に「また新たに見つかった」でイイじゃないか・・・と。
No.3
- 回答日時:
ガン細胞は、増殖していきます。
同じ場所のガンが大きくなっていくのもそうですが、もう一つの増殖として、ガン細胞がリンパ腺に乗って、他の部分に転移することです。
「切除をマヌガれた極一部の細胞が、別の場所へ移動し、勢力を盛り返した」のではなくて、もし、ガン細胞の一部が残っていれば、同じ場所に再発します。
切除する前にガン細胞が、すでにリンパに乗って全身を駆け回っていたのであれば、体のどこに転移してもおかしくありません。
転移の可能性があるかどうかは、ガン細胞の近くのリンパ節を検査すればわかるので、忌野清士郎さんの場合も、転移の可能性があると説明を受けていて、抗ガン剤の服用などをしていたのではないでしょうか。
ですから、落ち着いた対応ができたと思います。
ありがとうございます。
するとやはり、いちばん最初に見つかったところが、「転移」のスタート部位であり、後からのは全て(初めのを見つける前からあった=見逃されていたとしても)、そこから移ってきた・・・と解釈されるワケですね?
No.2
- 回答日時:
昔は5年生存率と言うのを使っていましたこれは5年間他の部分にがんが転移していなければ癌は治ったとされた物ですそれに転移した時に転移
する所が現在では予想が付きますですので確率的にこの癌は転移によるものかそれとも別の癌なのかは判断できます後体質的には遺伝しますが必ずなるとは言えませんそれよりも環境等の方が影響されると思います癌にもいろいろ種類が有って同じ胃がんでもキノコのように盛り上がるものから平べったくてレントゲンでは分かりにくく胃カメラを飲んで初めて胃がんと判るものまであります当然転移の場所も違うと思いますありがとうございます。
私のようなシロートが生意気いうことではないと承知しております。
5年間の内に、転移を予測される場所で発生した場合、転移してできたモノと、突発的にできたモノとでは、やはり性質が違うのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
ガンの転移のイメージを間違っておられるようですね。
ガン細胞は血管やリンパ管に侵入して遠くの組織に運ばれ、
そこで増殖して新たなコロニー(転移巣)を作ります。これが転移の仕組みです。だから切り取ったガンと直接くっついてないところにガンができても何もおかしくないんですよ。
原発性のガンと転移性のガンは違うのです。
ここに長々と書くのもどうかと思うのでこのくらいで。
もっと詳しく知りたければ「ガン 原発 転移」などで検索すればいくらでも出てきますから。
ありがとうございます。
転移性のガンは、その細胞を移動させ、別の場所にあらたにコロニーを作るんですね。
元々そこに原因(タネ)となるガンがあり、その細胞がカラダ中に広がれば、遅かれ早かれ、カラダのどこかでガンは発生することになります。
そうなった時、たとえばそれが口頭ガンが源であった・・・と断言できるのでしょうか? すべての(転移性)ガンは、初めに出現したものが源なのでしょうか?
そうであれば、腰骨にできたモノも、ノドから転移した・・・と言えますが。
「実はもっと成長の遅いガンが源で、口頭ガンも腰骨のも、みな、そこから転移してきたモノ」となるようなことはないのでしょうか?
それがありうるのならば、「転移してきた」という言い方はふさわしいと思えなくて。 元々は「転移」によって運ばれたんでしょうが、カラダ中、もうガンの巣になってて、どこから発生してもおかしくない状態になってる時、
「あのガンがここに転移した」という言い方はできるのかな?と。
言葉の扱い方だけを問題にしています。
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