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民事再生法が適用されるとその後どうなるですか?
倒産? どこがどのようにして、再生の手伝いをするのですか?
いわゆる負債が増えてしまったから経営が困難になり、
民事再生法を申請するのですよね?
その後再生の手伝いをする別の会社(会社?機構?政府?)はその負債をどのように
してあげて、その会社を立て直すのですか?
また、その負債を救うのに資金がいると思いますが、その資金は
どこから集ったお金ですか?(税金?)
まったく分からないので分かりやすく教えて下さい。

A 回答 (1件)

はい、では手順とシステムについて解説しましょう。



まず、民事再生と、倒産とはまったく別物です。
「再生」と名がついているくらいですから
会社を立ち直らせる手目の法律です。

民事再生業を申し立てる業者はご存知のとおり債務超過の解消ができなかったり資金不足になったりしている業者です。
このまま放っておくと倒産が待っているような業者です。

そこで、もし債務が少なくなり再生できるなら再生して経営方針や
業務内容にメスをいれ再度立ち直らせようとする会社が民事再生を行います。

民事再生とは平たく言えば、合法的に債権者に債権の大半をチャラにしてもらって借金を極限まで減らし会社を再生させることを言います。

その手順は、まず経営者は弁護士に相談し、その弁護士が代理人となって裁判所に「民事再生の開始の申し立て」をします。
すると、翌日裁判所から「この申し立てを受けたので、この日をもって一旦借金の支払いはすべて停止する」という命令が出ます。

裁判所から見れば命令ですが、民事再生業者から見れば保全ですね。
即日銀行に行きこの書面を見せ、銀行から引き落とされるすべての支払いを停止してもらいます。(命令書ですから銀行も支払いを止めちゃいます)つまり手形や小切手は落ちないということになります。

これと時を同じくして、書面で債権者に民事再生の申し立てをした
ということを通知します。(あらかじめ用意しておいた書面を
命令書を受け取った日に投函します)

この書面には、申し立てをしたということと債権者説明会をするから集まって欲しいということも書いてあります。

これが翌日とどきますから債権者は大騒ぎになります。
取れるはずのお金が取れないわけです。
かといってすでに申し立てを裁判所が受けてしまった会社からは
法的には借金の取り立てはできないですから、業者が押し寄せますが
説明会を開くからそのとき詳細はお話しするということで
引き取ってもらいます。
まして、ホホに傷のある人が来て恐喝まがいで取立てしようと思っても
できませんからそんな人はきません。

で、ここから3日~5日くらいのうちに説明会を開きます。
そこでは、こんな風になってしまったいきさつとこれからについて
説明します。

サーそこで!
前もって作っておいた(裁判所にも届け済みですが)財産評定書と
今後仕事を続くけた時に返せる金額の計画書を検討してもらいます。

つまり、会社を閉鎖して清算したときの金額、つまり会社の財産をぜーんぶうっぱらって作れるお金と
今後10年間の計画書を比べてもらうわけです。

たとえばここに借金5億の会社があるとします(50軒の債権者がいるとして)。
ここがもし廃業するとして、全部(在庫も車も机も建物も・・)売り払うと5千万だとしますね。
これをみんなで分けると一軒あたり100万円になります。
どう頑張ったって100万以上にはなりません。
それ以上は取れません。(なぜかって?その次点で破産手続きをしますから法的に取れなくなります)

しかし、この借金を10年かかるけど一軒あたり300万返すよ!
といわれれば、じゃ、そっちのうがいいかなぁ・・って考えますよね。

払う方(民事再生会社)は300×50で1億5千万返せばいいことになり、債権者は倒産させてしまうと100万しか取れないものが
再生させると300万入ることになります。

つまり5億の借金が1億5000万まで減ることになり
しかも無金利、今まで常に借金を返していたものが
10年で1億5千万ですから年間1500万円返せばいいわけです。
5億の借金抱えるまで大丈夫だった会社ですから
やる気になれば年間1500万くらいの黒字は出せる会社です。

またそれができないような会社なら民事再生はそもそも裁判所が
受け付けてくれませんし、弁護士もコリャ無理だ!といって
破産手続きを提案してきます。

そこで、債権者はどうせ100万しか入らないなら300万入るほうを選ぼう、ということになり債権者のほとんどは同意してくれます。(この同意か不同意かは後日、債権者会議で集計され同意が半数を超えれば再生業者としてつつけていいよという認可をされたことになります、それまでは試運転期間です)

また債権者(仕入れ業者など)はこれからはすべての取引は現金ということになりますから現金なら安心だし売り上げだってなくなるより
あったほうがいいのでほぼ同意してくれます。

長くなりましたが、質問の答えの一つとして、負債は債権者が
おまけしてくれることで1/5くらいにしてくれます。
借金が1/5に合法的になってしまうのですからこれからの
会社運営はぐっと楽になります。
しかしこの先同じことをやっていたのではまたいずれ倒産の危機にさらされますので社内的には相当の努力が必要となります。

したがって、取引方法はその後現金取引になりますが
会社業務としては通常通りやっていくことになります。
一旦は大騒ぎになりますが、それも1週間程度で
おさまり、いつもと変わらぬ業務ができるようになります。
当然裁判所から監督する人を差し向けられますので
その人と相談しながら(実際には弁護士が相談する)やっていきます。

手続きや、その後の計画書作成や、日々の業務報告など
相当面倒ではありますが、借金が1/5~1/10になるのなら
そのくらいやるでしょう。

さて民事再生にかかる費用ですが、弁護士にまぁざっと300万
裁判所に予納金といって債務額にもよりますが
1億だとすれば200万~400万円くらいです。

中小企業でも弁護士一人じゃとても手に負えませんから
弁護士二人は必要になりさらにお金の計算できる公認会計士が必要になりますので3人には払うようになります。この合計がざっと300万です。
つまり、民事再生を申し立てるにも咲いてでも1000万くらいの現金がないとできないということになります。

まぁ弁護士は会社から取れるだけとって残りを「債権者で分ければ?」
的な報酬になりますので、現金を持っていることをにおわすと
高くふっかけられます。
逆に持っていないことを言うと断られますので、依頼する側も
そこのところをうまく言わなければなりません。

さて、立ち直る資金はどこから?というご質問ですが、
会社は普通「売掛金」と「買掛金」がありますね。
まだお客さんから集金していないお金と
仕入れ業者に払っていないお金という意味です。

仕入れ業者への支払いは申し立て日以前のものは
ストップしますから、つまり買掛金は一切払いませんよね。

しかし、お客さんへの売掛金は関係ありませんから
入ってくるだけですね。

入ってきて、一切出さないわけですから
その入ってきた分が資金となります。

たとえばお客さんからまだ集金していないものが
3000万あって、払わなければならないものが
銀行からの借金も含めてやっぱり3000万あったとしても

3000万が入ってくるだけで一銭も出てきません。
これが資金となります。
この金で翌日から現金取引で品物を買ってきて
お客さんに売ればいいわけです。

まぁ、とにかく民事再生法というのは使われたほうにとっては
俗っぽくいえば
「きったねーなぁ!そんなもの使いやがって!」
といいたくなるし、
使ったほうは「こんないい法律があったんだ!なーんだ、借金なんて
簡単に減らせるんジャン!」というようなものです。

ちなみに、破産などもっとずるくて
破産申し立てて裁判所に認可されればそれまでの借金はぜーんぶチャラ!(ただし、その次点で持っている財産は全部処分されます。まったく持っていなければ怖いもんなんかないですよね)
この破産申し立てにしてもある程度お金はかかります。
中小企業で300万くらい、個人なら最低でも50万くらいは現金がないと弁護士も動きませんから必要となります。

いわゆる倒産というのは
手形や小切手の不渡りを出し、支払日には債権者にお金がないから払えないということをつげ、ニッチもさっちっもいかずそれ以後の
仕事ができずに会社が破綻することを言います。
法的措置をまったく取っていませんから借金はいつまでも残り
生きてる限り追いかけまわされます。
なので、精神的に追い詰められ自殺する中小企業の経営者は後を絶ちません。
やばいと思ったら、ある程度お金を残しておいて、破産するなり
民事再生をするなりすれば簡単に救われるのになぁ・・
と残念で仕方ありません。
こんなことを知らないばっかりに命を落とす人が多いんばんて・・・ね。

だいたい、日本人は金の亡者どもでいっぱいです。一次元的にしか
モノを見ず目の前にあるお金しか見えてません。
一歩引いて(お金しか見てない人を見ている自分をイメージ)見て
さらにもっと上から見て自分のことだけではなく家族のこと
地域のこと日本のこと世界のこと、など大きな目を持って
見て欲しいものです。
グーグルアースのように宇宙まで飛んで地球を見れば
借金で苦しいだのいくら稼いだだの爪の垢にもならんことだと思いませんか?

そこに時間の動きという4次元まで思いを走らせ20年後50年後
を考えれば稼ぐことや借金苦なんてどうでもいいことで
そこまで考えが及べばミーとホープだの吉兆のような事件は起こらないはずですよね。

みーーんな自分の目の前の利益しか目に入ってないから起きる事件です。
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この回答へのお礼

分かりやすくて助かりました。
どうも有り難うございました。
ここまで詳しいと本当に尊敬いたします。

お礼日時:2008/10/15 18:11

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