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最近、相対性理論を習ったのですが、いくつか理解できないところがあります。あまりにいらいらして、夢の中でアインスタインとけんかしてしまったほどです。どうか僕の悩みを解決してください。
地球から飛び立った宇宙船が光に近いスピードで宇宙を移動して帰ってくるとします。基準を地球に置いた場合,宇宙船は地球より速くうごいていて、したがって宇宙船内の時間は地球のそれより遅くなることが予想されます。したがって、宇宙船が同じスピードで地中に帰ってきたとき、宇宙船の乗務員は地球にいた人より短い時間を経験してかえってきます。これが教科書に載ってる相対性理論ですが、もし、基準を宇宙船に置いたとき、地球が宇宙船よりはやいスピード(光に近いスピード)で遠ざかっていることになり、したがって、地球上では宇宙船内よりも時間の流れが遅いということになります。したがって、地中に帰ったときに、宇宙船の乗務員は地球にいた人よりながい時間を経験して帰ってきたことになります。
上の矛盾は現実に起こりうるのですか?それとも、ぼくは解釈を間違っていますか?現実にはどっちが長い時間を経験しているのですか?おしえてください。

A 回答 (8件)

大事な疑問です



特殊相対性理論では、二つの慣性系の間の相対関係を論じます。(だから特殊)
「高速近くで移動すると時計が遅れる」というのも、慣性系から見た場合の話です。
宇宙空間で二つの宇宙船が等速直線運動(しかも高速近く)していて、すれ違ったときに時計をあわせたと仮定すると、それぞれは慣性系ですが、2度と鉢合わせしません。
一回すれちがったままです。
どちらかが、方向転換して引き返して(そのとき加速度を受けます-->質量があれば力が発生します)2つの宇宙船が再び出会ったとすると、ひきかえした方の宇宙船の時計が遅れて見えます。

一般相対性理論では(慣性系に限らず)二つの座標系の相対関係を論じます。上記の例でいうと、ひきかえしたほうの宇宙船は巨大な重力場に静止している場合と同じということです。分かりにくいと思うので、例で説明します。

巨大な重力場(ブラックホールの一歩手前のような)を持つ星があって、その地面に宇宙船が静止している。そのすぐヨコに穴がほってあって、その穴の底からもう一方の宇宙船が高速近いスピードでまっすぐ上にほうりだされた。
(ただし加速は底近くで一瞬にして行われた)その宇宙船が、穴から出る瞬間に二つの宇宙船で時計を合わせたとします。いつかその宇宙船は自由落下運動(内部は無重力と感じる)して元の穴に落ちてきます。穴の入り口で静止していた宇宙船とすれ違います。そのときに時計を比べるとどちらが遅れているでしょうか。

地上に静止していたほうの宇宙船の時計の方が遅れているのです。すなわち、地上の宇宙船には重力が働いているので、時計が遅れるんです。静止していた宇宙船からすると、重力場にいたために時計が遅れたのか、最初の例のように宇宙空間で引き返したために慣性力が働いたのか区別はつかないということです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。バカなあたまでも、なんとか理解できました。大変ためになりました。これで、悩みが少し消えました。

お礼日時:2003/01/21 17:39

 


専門家でも経験者でもない、ただの一般人です。

> 1.光の速度は常に一定である

特殊相対性理論の理論前提は、「光速度不変の原理」です。これは、マイケルソン=モーレーの実験などによって、エーテルの存在が疑わしいこと、光速が、不変であるという実験事実から前提されています。

この場合、「真空中の光速度は不変である」というのが正確な表現です。光速度は、例えば、水などの媒質のなかを通過すると、cではなく、もっと遅くなります。また、曲がった空間などは、一般相対性理論の理論帰結として出てくるので、特殊相対性理論では、そういうことは前提にしていません。

> 2.速度とともに質量は増加する

これは表現の問題であり、質量が増加すると表現しても間違いではありません。もう少し正確には、運動エネルギーが増大するということになります。

古典的な運動エネルギーの式E=(1/2)mv^2 に当てはめると、質量mが巨大なものになるということになるのです。

物体を光速に近くまで加速するには莫大なエネルギーが必要です。このエネルギーは、物体の運動エネルギーとして物体に伴われます。この運動エネルギーを、vについてのテイラー級数で展開するとき、最初のv^0 の0次項に、mc^2v^0 という項が出てくるのです。

これはvがどういう数でも関係のない、定数項で、物体が静止していても、このmc^2 分のエネルギーが物体にはあるということになります。これは何なのか、最初は分からなかったはずです。

しかし、原子分裂での質量欠損などの現象からすると、静止質量が持っているエネルギーであって、質量が原子分裂などで減るとき、この減った分の質量に対応して、mc^2 分のエネルギーが発生するということが、後に確認されたのです。

「重力質量」と「慣性質量」の違いは、一般相対性理論ではじめて区別が問題になり、特殊相対性理論では、そういう区別はしていません。

> 3.特殊相対論では加速度運動を説明できない

加速度運動は、現実に存在する訳です。特殊相対性理論は、慣性系のあいだの関係を示す理論で、加速度運動について、「説明はできません」。運動の過程を小さく分割して行って、その総和として、加速度運動を表現することは、加速度運動を説明しているということにはならないでしょう。

>今の設定では宇宙線で飛んでいる人は地球だけでなく
>周りの星に対しても相対運動をしており、
>それぞれの人の運動が対称的にはなっていないところに本質があります。

特殊相対性理論は、複数の慣性系のあいだの関係も当然前提にしていますが、上のような話は含みません。

宇宙船と地球のあいだの関係は、「同時性」の定義のために、光の信号をやりとりすることは前提になっていますが、相互の重力作用とか、力の作用などは(理論の基本前提としては)考えていません。

従って、宇宙船が、地球、太陽以外に、色々な天体などに対しても運動するのだということは、関係がないのです。

このことが問題になってくるのは、地球、太陽、多数の恒星、銀河、星間物質などが、重力場を張っており、それら重力場の総和として、地球や宇宙船が飛ぶ局所空間において、重力場が存在し、この局所重力場に対し、「運動か静止か」が決まっているということです。
 
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少し誤解が起こっていそうなので、



まず、相対論の啓蒙書はたくさん出ていますが、
それによって起こりやすそうな間違いをいくつかあげてみると、
 1.光の速度は常に一定である
 2.速度とともに質量は増加する
 3.特殊相対論では加速度運動を説明できない
といったものが挙げられるように思います。


1に関しては一般相対論の範疇になりますが、
曲がった時空の中では光速度は変化します。

2は重力質量、慣性質量などを正確に書かないことや
走っている人が太っていくようなイラストにより
誤解が生じていると思います。
重力質量が増えてしまっては、
ある人の前を2台のロケットが亜光速(2台は同じ速度)で通過したとき
その人から見るとロケット間に大きな万有引力が働くことになりますが、
ロケットに乗っている人同士が相手を見ると静止していて
通常の万有引力しか働かなくなってしまいおかしいですね。


それから、3の加速度運動に関しては
1905年に特殊相対論は2編に分かれて提出されており、
第一論文のほうの最後のセクションで加速度運動について述べられています。
ちなみに、有名な E = mc^2 という式は第二論文のほうです。


ご質問のパラドックスについてですが、
これは特殊相対論の範囲でも説明は可能です。

実際にどのような結果になるかというと、
再び出会う時には宇宙線で飛び出していった人のほうが若いことになります。
今の設定では宇宙線で飛んでいる人は地球だけでなく
周りの星に対しても相対運動をしており、
それぞれの人の運動が対称的にはなっていないところに本質があります。
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#1のmmkyです。

皆さんの詳細な解説がありますので、蛇足の参考程度まで

アインシュタインの時空モデルでの絶対基準は光の速度Cですね。
この時空モデルでは、光速度Cより十分に小さい時空は相対的に決めることが出来ますが、光速度や光速度に非常に近い時空(運動物体)については相対的ではありません。(なぜなら光の速度Cがモデルの絶対基準ですから。)そこで、運動物体の固有時間を考えるという問題ですが、まず運動物体(3次元的な形はないとはおもいますが。)が光速度Cかそれに非常に近いとすると、モデルの条件から固有時間は確定できません。(これは、虚の時間で定義される固有時間です。私たちの固有時間の概念では時間は止まっていると考えるのが妥当かと思います。)
つまり、このアインシュタインモデルの中のそれぞれの時空は、それぞれの
固有時間(速度や重力場による。)で運動していると考えられられますので、宇宙船のようなもので光速度Cに近づくと固有時間を変えながら(固有時間0=不定)に近づき、光速度Cになった時点で固有時間が(0=不定)になり、ふただび減速して固有時間を変えながらもとの固有時間にもどると、この場合は固有時間(0=不定)ですから、過去のどの時間に戻ったかは不定になると考えられますね。(当然、未来に行くことはできません。)
一方、宇宙船が光速度に近い速度程度で旅行して戻ってきたのであれば、速度ごとの固有時間の差の合計、便宜的には特殊相対論を利用した計算上の時間差でいいのではないかと考えています。「浦島太郎」話でいいのでは。
参考程度まで
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この問題はNo3の回答者も述べられていますが、宇宙船が戻ってくるところ


(正確には加速若しくは減速をするところ)に話をややこしくするところがあり
ます。
即ち、どちらも慣性運動であればあなたの考えているように、宇宙船内から見
れば地球上では宇宙船内よりも時間の流れが遅く、地球から見れば宇宙船内で
は地球上よりも時間の流れが遅いということになります。
(但し、再び合うことはありません。当然、戻っても来れません)
しかしながら、戻ってくるとなると途中で特殊相対性理論が適用される慣性運
動系ではなく、減速及び逆方向の加速がされる状況が必要となります。
(この状態は、多分 宇宙船の方のみに生じる。)
この減速・加速時には宇宙船側の時間が、地球上に対し遅くなり、結果的に
宇宙船の方が時間が遅くなるというのが一般的な説明です。
しかしながら、正確には宇宙船が極めてゆっくりと加速(望ましくは重力の影響
の極めて小さいところで静止)してその後、地球に戻ってくると宇宙船の方が早
く時間が過ぎることになります。(これは、一般性相対性理論で示される重力の
影響による。地球上の方が重力の影響があり、時間が遅くなる)
よって、ある意味教科書の記述は正確ではないのです。(無限時間をかけ、地球
の重力の影響以下の加速度で加速し、その後同じようにゆっくりと減速・反転を
行えば宇宙船の方が時間が長い時間を経験して帰ってくることになります)
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この疑問は、特殊相対性理論についての説明と、空間の収縮や時間の収縮(ローレンツ変換の効果)を説明して、それの具体的な例として、地球から飛び立った宇宙船が、亜光速で飛行して、やがて地球に帰って来たときの話。

つまり、宇宙船のなかでは、例えば、1年しか経過していないのに、地球では、百年とか、千年とか経過しているという話をして、これを「ウラシマ効果」などと呼んでいるところから、たぶん、疑問の出発点があるのでしょう。

この話は、もし実際、そういう宇宙船を作ることができて、宇宙船が亜光速の飛行を行って地球に帰って来た場合、こういう結果になります(まず、間違いなくなるはずです。はずです、というのは、特殊相対性理論は、かなり高度な可能性で、精密な理論だと確認されているからです)。

しかし、この話には実は、トリックがあるのです。

「特殊相対性理論」は、二つ、あるいは複数の「慣性系」のあいだの時間と空間の関係を述べているのであって、「加速度運動」や、「重力の存在する空間での運動」は、理論のなかには入っていないのです。

しかし、「ウラシマ効果」が起こるような例としての話では、宇宙船が飛び立って、地球から離れると、それが地球に戻って来るには、実は、途中で、Uターンする必要がある訳で、このとき、「加速度運動」をしてしまうのです。

そもそも、宇宙船が、どうやって地球を出発した後、光速に近い速度にまで運動速度が達するのかというと、段々と、「加速度運動」して、速度を速くしてゆくのですが、こういう加速度過程も、特殊相対性理論では、扱っていないのです。

特殊相対性理論は、どういう方法でか、一方の慣性系に対し、光速に近い速度で、すでに運動している別の慣性系の時間と空間のスケールを比較して、この比較において、「ローレンツ変換」が起こると述べている理論です。

従って、二つの慣性系は、どちらがどちらに対し運動しているのでもなく、どちらか一方が静止して、他方が運動していると見なすことが、自由に置き換え可能になるのです。特殊相対性理論の枠のなかでは、地球と宇宙船と、どちらも静止していると考えてよいのです。

しかし、すでに述べたように、宇宙船が地球に帰って来るためには、途中で、減速して速度をゼロにし、それから地球に向け、再び加速して、Uターンして戻って来るという運動が必要になります。このような運動は、「加速度運動」で、こういう運動は、特殊相対性理論では、考えていないのです。

だから、実は、「ウラシマ効果」は、物理学的には、この結論で正しいのですが、この結論は、特殊相対性理論の枠のなかで出てくるのではなく、一般相対性理論を前提にして、答えが出てきています。しかし、そこまで話をすると、では、一般相対性理論とは何か、という疑問になるので、敢えて、それは触れていないのです。

これが「ウラシマ効果」の話のトリックです。

一般相対性理論では、「加速度運動」も扱いますが、また「等価原理」という理論前提を導入して、「加速度」と「重力」は、本質的に同じものであるという理論仮定=原理前提を置いています。

この考え方からすると、地球や太陽は、地球は自転しつつ太陽のまわりを公転運動しており、太陽は、銀河の中心に対し、雄大な、一回転、数億年というような規模の、公転運動をまたしています。回転運動は、加速度運動なので、地球は、静止していないで、加速度運動をしているというのが正しいのですが、それは、光速に近いような速度レベルの加速度運動ではないのです。

それに対し、宇宙船は、亜光速まで加速するのですから、この宇宙船の加速度運動に比べると、地球は、まず、静止していると考えてもよいのです。

この場合、「何に対して静止しているか」ということが問題になります。これは、地球や太陽のまわりの空間に張られている「重力場」に対し、相対的に「静止している」のです。

こういう重力場は、局所的重力場と言いますが、ブラックホールのすぐ近くの空間とか、太陽のような巨大な質量の球体の表面のすぐ近くなどでは、局所重力場の重力が大きくなっています。このような場合、そこで空間が曲がっていたりします。

しかし、巨大な質量の近くはともかく、普通の銀河のなかの宇宙空間などは、ブラックホールや巨大星の表面に近づき過ぎない限り、重力場は、非常に弱く、「重力場に対し静止状態」になることは、難しいことではありません。

地球や太陽は、局所的重力場に対し、ほぼ静止しているのです。それに対し、地球を飛び立った宇宙船は、加速して、光速近くまでの速度に達するのですから、このとき、局所重力場に対し、光速に近い運動をしていることになります。

Uターンするときに減速するのも、局所重力場に対する運動で、戻って来るとき、再び、途中で、光速近くの速度になれば、これも、局所重力場に対し、静止していないで、光速近くの速度で運動しているということになります。

局所重力場を基準に考えると、地球は、「静止」しており、光速に近い速度で運動したのは、宇宙船の方なのです。だから、地球から見ると、千年後に宇宙船が帰って来たのに、宇宙船の乗員は一年しか時間がたっていないという「ウラシマ効果」が発生します。

特殊相対性理論の枠のなかでは、宇宙船が静止していて、地球が、宇宙船から遠ざかる運動をし、Uターンして、また宇宙船の方に帰って来たと考えることも可能なのですが、実際は、現実の空間は、局所重力場を基準にして、「静止しているのは地球」、「加速度運動したのは宇宙船」という風に明確に区別が付いています。

従って、特殊相対性理論では、宇宙船が運動したとも、地球が運動したとも、逆に考えてもよいのですが、現実の宇宙空間は、局所重力場が存在し、一般相対性理論で考えないと、おかしい世界なので、地球と宇宙船の「どちらが静止していたか」は、局所重力場に対し、静止していた地球の方であって、宇宙船が静止していたとは、考えてはならないのです。

また、考えるとかいう次元の問題ではなく、実際の宇宙空間は、そうなっているのです。地球は、局所重力場に対し、ほぼ静止しているのです。

疑問に対する答えは、以上の通りです。
 
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この回答へのお礼

なんかすごく理論的なご回答をくださって、ありがとうございました。

お礼日時:2003/01/21 17:41

解釈を間違えてます。


特殊相対性理論によって導かれるロレンツ変換の中で
「時間の遅れ」というものがありますが個々の慣性系
に依存します。時間が遅れるのは、光速に近い運動を
している側だけになります。

つまり、宇宙船が光速に近いスピードで地球から離れ
ている場合、宇宙船から地球を観測しても逆の観測も
光速で移動しているようには見えますが、宇宙船が
どんなスピードで移動しようと地球自体のスピードは
同じであり、地球の時間には全く影響はないのです。

この回答への補足

つまり、宇宙船から地球を見た場合、地球は宇宙船の運動方向に縮み、質量が増し、地球上の時間は変わらないが宇宙船内の時間が遅くなるので、地球上の時間が早くなっているような感じがするのですか?(たとえば、早口に聞こえるとか)

補足日時:2003/01/18 16:16
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時計の問題ですよね。


宇宙船内に置かれた時計と地球に置かれた時計の進み方ですから、実際に飛んでいる速度に関係しますね。確かに相対速度というのはどちらから見たかによって決まるのですが、時計は自身の運動速度によって決まります。旅行に出発する時の家に置いた時計と携帯時計の時刻を一致させて置き、旅行から帰ってきた時の携帯時計と家の時計の時刻の差をいっているのですね。
だから、実際に早い速度で飛んでいた方の時計が遅れているでしょう。

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この回答へのお礼

ご回答、有難うございます。

お礼日時:2003/01/18 16:25

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