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半径rの円周上を運動する自由電子に関する問題です。

解答に、「n=0の状態の固有関数はΨ(0)=(2π)^(-1/2)であり、位置が完全に不確定となっている。従って運動量が確定値0をとってもHeisenbergの不確定性原理には抵触しない。」

とありますが、運動量が確定しているので、位置も決まってくるのではないでしょうか?少なくともこの場合静止しているのだし・・また、位置×運動量=0となるのでプランク定数以下になって原理をみたしてないように思いました。
なにとぞ物理音痴の私をお助け下さい。

A 回答 (4件)

普段私たちが生活の中で感じられるように、位置も運動量もあるその時刻ごとに確定値をとっているというのが古典力学です。

しかしミクロな世界を見てみると、そうはなっていないということをいっているのがこの不確定性原理です。

0×∞が0とは限りません。
(例えばn×(1/n^2)のn→∞は∞×0=0となっていますが、n^2×(1/n)は∞×0=∞となっていることから分かりますね。)
運動量が確定(Δp=0)していて位置が全くのでたらめ(Δx=∞)の時、0×∞=0とは限らないので不確定性原理は破綻しているとは言えません。(ただ、これだけでは本当にプランク定数以上になっているかまでは分かりませんけども・・・)

今まで扱ってきた力学は観測している位置・運動量に対して揺らぎ(Δx、Δp)はもの凄く小さいために、そのぶれを感じることが出来ず、ある時刻でその両方が確定しているように見えていただけです。
古典力学に慣れ親しんできた後では少々受け入れがたい概念かもしれませんが、量子力学とはそういう物だと受け入れて下さい。
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この回答へのお礼

数学音痴でもあるわたしにも0×∞の説明がすごくわかりやすくて、理解の助けになりました。
ありがとうございました。

お礼日時:2009/01/31 23:14

おそらく質問者さんは、



>運動量が確定値0

であることから、運動量=質量×速度なので速度=0、つまり、静止していると考えたのだろうと思いますし、実際、n=0の直流成分は静止しているはずです。したがって、これを古典的な粒子でイメージすると位置も確定することになりますが、この場合はそうはなりません。

量子力学的な粒子は粒子としての性格とともに波としての性質も持ちます。波の場合、古典的な波動でも静止しているからといっても位置は確定しません。波として存在するためには必ず空間的な広がりが必要です。

量子力学ではこの広がった状態から粒子としての位置を測定する実験を行うと、波としての広がりの幅の中のどこか一点に粒子が存在するという結果が得られます。そして、この「どこか一点」は「波としての広がりの幅」の中で測定のたびに変わるので、位置はその分だけ不確定になります。

これが不確定性原理が意味するものです。

無限大と0の積が必ずしも0ではないというのはほかの方が書かれている通りです。一般に位置の不確定さがaに比例するとすると運動量の不確定さは1/aに比例するのでその積はaによらない定数になります。したがって、a→∞の極限をとり位置の不確定さを∞、運動量の不確定さを0にしてもその積は一定値にとどまります。
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この回答へのお礼

空間的広がりである波と、粒子が一点であることからこの原理ができたという説明がものすごくわかりやすくて嬉しかったです。
ありがとうございました。

お礼日時:2009/01/31 23:20

>運動量が確定しているので、位置も決まってくるのではないでしょうか?



 いえいえ、運動量が確からしくなるにつれ、位置があやふやになる、それが不確定性原理です。逆に位置をぴたりと決めると、どの方向にどんな速さで動いているか分からなくなります。

>少なくともこの場合静止しているのだし・・

 運動量が確定となると、どこにあるかさっぱり分からなくなるのです。運動量の確からしさと位置の足しかららしさを掛け合わせたものが、ある一定の値より小さくなれないのです。

>また、位置×運動量=0となるのでプランク定数以下になって原理をみたしてないように思いました。

「位置×運動量=0」にならないのです。一方が0でも片方が無限大。実は数学では直接無限大を扱うことはできないのですが、一方を限りなく0に近づけつつ、もう一方を限りなく無限大に近づけても、ある一定の値をとることが数学ではあります。0×無限大は(決められるなら)この方法で値を決めます。そして物理の不確定性原理では、そうなるのです。
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この回答へのお礼

どこまでこの不確定性原理を適用するのかがわからないのですが、少なくとも量子力学の問題だ!と思ったらやってもよさそうですね。
ありがとうございました。

お礼日時:2009/01/31 23:18

大いな混乱です。

まず、不確定性関係は位置と運動量の不確定さ(値の幅)の積がプランク定数よりも小さくならないと言っているだけで、位置×運動量=0などとは言っていません。仮に運動量が確定しているとすると、位置の不確定さは無限大でないとこの原理を満たすことが出来ません。ですから、あなたの「運動量が確定しているので、位置も決まってくる」という推論は誤りです。次に、何故あなたが「静止している」と考えたのかが不明です。n=0だからと言って、静止しているとは言えません。それは単に「一番低いエネルギーの状態にある」と言っているに過ぎません。もし、「運動量が確定値0」の状態にあるとどこかに書いてあったとすれば、それは間違いです。半径rの円周という有限な領域に閉じ込められていれば、運動量が0に確定することはあり得ません。運動量の確定した状態は平面波です。平面波が円周上に閉じ込められることはありません。
問題を誤解しているかも知れませんが、そうだとすれば誤解を誘発する悪い問題です。物理学科の量子力学を聴講した方がいいですよ。

この回答への補足

確かに大混乱していたことがよくわかりました。
解答には、運動量が確定値0(つまり運動エネルギーが確定値0)をとると書いてあるのですが、運動エネルギーが0でも静止しないのでしょうか?
それから運動量の確定しない波=ド・ブローイ波≠平面波ということなのでしょうか?
さらに質問を重ねてしまいますが、よろしければ教えてください・・

補足日時:2009/01/31 23:07
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