アメリカ/日本と中国が国交回復した経緯について質問です。
1971年から1972年にかけてアメリカ合州国/日本と中華人民共和国は
相次いで国交回復を果たします。
当時学校で習った限りでは
「当時のソビエト社会主義共和国連邦との対立に悩んだ中国が
ベトナム戦争の泥沼化に悩んでいたアメリカと利害を超えて国交回復し、日本がそれに追随した。」として経緯は詳しく学びませんでしたが、どうしてもその理由が分かりません。
Wikipediaを見ても詳しく分からないので、
状況を良く分かる方、詳しく教えていただけないでしょうか?
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
この相次いで国交回復した当時、日本は「アメリカは日本の頭越しに中国と国交回復した」とあわてて、それまで親しくしていた台湾を切り捨ててまで中国に行って国交回復しました。
わたしは台湾をいとも簡単に切り捨てた日本のやり方に憤慨していました。当時はそれくらいのことしか知りませんでした。
それから約10年後、国際政治学を専門とするアメリカ在住の長かったある人と親しくなり次のようなことを聞かされました。
ですから客観的ソースが示せるものではありませんので参考までに。
冷戦時代の当時、アメリカにとって中国はたいして重要な国ではありませんでした。ではなぜいきなりアメリカは中国に行ったのか。
アメリカの最大の敵はソヴィエトでした。
しかし当時そのソヴィエトは中国とも国境紛争をしていてソヴィエトと中国も互いに国境を境に軍隊を向き合わせていました。
アメリカはソヴィエトを「牽制」するために「敵の敵」中国に行きました。土産は軍事衛星で撮影した中ソ国境のソヴィエトの軍隊の配列などでした。中国は喜びました。ソヴィエトはアメリカと中国が手を結んだように見えました。気が気ではありません。
アメリカがその後積極的に中国と政治的、経済的に親交を深めていったかというとそうではありません。
あの時のあれっきりで、本当に国交回復といえるような経済的関係が濃くなっていったのはかなりの後でした。
アメリカはソヴィエトを「牽制」するため、たったそれだけのために中国と国交回復をしたのだと聞かされました。聞かされた私も「へ~ぇ!」とかなり驚かされました。
No.4
- 回答日時:
<参考までに>
日中国交回復時の経緯が、靖国神社問題の元になっているので。
1.2.3の方々が書いておられるように、日本に知らせずにアメリカのニクソン大統領がそれまで敵対していた中国を訪問したので、日本は度肝を抜かれました。
アメリカが、日本を蚊帳の外にして訪中外交したので、日本も追随して、更には台湾から大陸中国に乗り換えました。アメリカは大陸中国と台湾を天秤に掛けるつもりでしたが、日本は完全に大陸中国に乗り換えてしまったので、アメリカもあわてた様です。
尚、日中国交回復に最大の障害となったのが、「日中戦争は誰の責任か」と言う問題です。
中国側にとっては、とんでもない数の死者を出しているので、国民を納得させる上で、責任を明確にしなておかないと先に進めない事情があったのです。
独裁者ヒトラーが戦争開始を決定したドイツと違い、日本は誰が戦争を決めたのか、分かりにくい状況でした。
実際のところ、不況脱出の手段として中国に進出するという国民の期待が大きな理由のひとつであり、独裁的政治決定権を持つ人間が居ない以上、戦争責任は「日本国民」にあったといえます。
ところが、日本国民に戦争責任があるので、日本国民が中国国民に対して戦争責任を認めて、「お詫びする」では、日本の与党が国政選挙に負けてしまうので、そのようなことは出来ないと日本側が難色を示し、日中国交回復が暗礁に乗り上げそうになりました。
そこで出てきた妥協案が、戦争責任は「A級戦犯にある」というもので、日本国民もA級戦犯の戦争決定による被害者であると、日中両国が共通理解をしたことで、『日中国交回復』が出来たのです。
東京裁判によって、広田弘毅などが戦争責任を一身に負いA級戦犯として処刑されたことによって、日中国交回復が可能となる素地を身を挺して作ったことになります。
ところが、日中国交回復の事情が日本で忘れ去られてしまって、A級戦犯に戦争責任がないと言う話が、日本で出てきました。基本的には、国民に戦争責任があり、A級戦犯の人々は国民の身代わりになった面が強いので、その論自体はおかしなことではないのですが。
そのため、『戦争責任』はA級戦犯にあるという日中政府合意の立場が、A級戦犯の靖国神社合祀、日本の首相の靖国神社参拝で、中国政府は日本政府に「騙された」形になってしまいかねないのです。
もし、騙されて国交回復したことになれば、唯でさえ長期独裁で腐敗・弊害の蓄積した中国政府が、国民の支持を失い崩壊してしまいます。
尚、付け加えると「広田弘毅元首相」は、A級戦犯の中で唯一軍人ではなかったので、靖国神社には合祀されていません。
No.3
- 回答日時:
No1さん、2さんの回答にないこととして
長期政権を担った佐藤栄作総理が後継者に指名した福田赳夫氏を
田中角栄氏が自民党総裁選で破り、総理大臣になったことが一番大きいです。
下記サイトが分かりやすいですが、
「親米・親台湾を信条とする佐藤栄作の派閥に属してい たが、その後継者は福田赳夫というのが既定路線」とあるように、佐藤総理の権力は絶大でした。
今なら中国と付き合う方が経済的なメリットが大きいと考えますが、
当時は資本主義と敵対する共産主義国家です。
しかも成長力の低い国家です。
台湾と中国の間で日本外交は2つに割れていたのですが、台湾派が主流でした。もし福田氏が総理になっていたら、日中国交回復は相当期間遅れました。(アメリカは自分勝手で、相談もなく行われたこの国交回復に不快感を示しています)
田中総理が誕生し真っ先に中国に乗り込み、当時の周恩来首相と握手し国交回復を行い戦争から和解したのです。
だから、今なお田中真紀子さんに対する中国の信頼は厚いのです。
http://www.wufi.org.tw/mail2k3/m031001b.htm
No.1
- 回答日時:
「利害を超えて」ではなく、「利害が一致して」です。
日本は、戦後ずっと中国と貿易がしたかったんです。
戦前がそうでしたよね。
なのに、アメリカの圧力で台湾の中華民国しか承認してはならんと言われてきたんです。もちろん、台湾との関係も重要ではあるけど、一つより二つの方がおいしいという訳です。
それで、今のに日本と台湾のように正式な外交関係はないけど、連絡を取り合いながら、貿易関係を続けました。(とはいえ、今の日台関係は当時の日中関係よりも、より政府間関係に近付きつつありますが。。)
なのに、アメリカが突然ころっと態度を変えたもんだから、日本は「もう遠慮する必要はない!」と言う感じで、中華人民共和国を承認して、関係を樹立しまいました。最初は出遅れたのに、正式な関係樹立は日本の方が早いぐらいでした。
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