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カナダから小切手を郵送されてきました。日本で換金しようとしたら30%程度諸経費がとられるようです。しかも外貨建ての銀行口座まで作らないといけないようです。月150ドル程度を数回郵送予定ですが、ドル建てで直接もらうことはできないのでしょうか。

A 回答 (2件)

 外国発行の小切手を「お金」として使えるようにするには、手数料を払って取立て(換金)手続きをするのが唯一の方法です。

その場で現金に交換してくれるような金融機関・業者は、知る限りで存在しません。

1. 取立ての手数料と手順
 外国発行小切手の取立て手数料(換金手数料)は、残念ながら決して安くないものです。設定は金融機関により異なりますが1枚あたり1,000円~5,000円といったところです。「一律30%」という設定は見たことがありませんが、小切手の額面が150ドル(米ドルにしてもカナダドルにしても)と小さければ手数料の割合が相対的に高くなり、結果として手数料が額面の30%にも及ぶ事態は生じ得ます。
 北米は小切手社会なので、個人間の決済でも気軽に小切手が使われます。その延長で「発行国以外でも簡単に決済できる」と考えて小切手で送金してきたのだと思います。

 具体的な処理法ですが、外国為替を扱っている金融機関の窓口に小切手を持ち込んで取立て(換金)を依頼して下さい。受取りは外貨でも円貨(着金時に円に転換)でも選べますが、いずれの場合でも口座への入金によってなされますので、その金融機関に口座を持っている必要があります。外貨での入金を希望されるなら外貨預金口座の開設は必須です。外貨預金に関する諸注意は後述します。
 手続きを行ってから口座に入金されるまでの所要期間は、小切手の発行国や発行銀行によって異なりますが1か月程度は見込んでおいて下さい。取立て手数料は上述のように1枚あたり1,000円~5,000円かかります[1-5]。以下は一例です。
・三菱東京UFJ銀行 1枚5,000円[1]
・三井住友銀行 1枚3,100円 (取立て手数料+郵送料)[2]
・みずほ銀行 (扱いの有無を含めて不明)
・シティバンク銀行 米ドル建て1枚1,000円 それ以外の通貨建て1枚1,500円[3]
 また外貨建ての小切手を取立ててその通貨の外貨預金に入金を受ける場合、リフティングチャージ(*1)と呼ばれる外国為替取引特有の手数料がかかります。リフティングチャージは「扱い金額の0.05%、ただし最低2,500円徴収」というのが一般的な設定です。
 このほかにも小切手発行銀行の処理手数料(送金手数料含む)、送金途上での中継銀行手数料がかかることがあります。その場合、口座にはそれらの手数料が差引かれた額が入金されます。

2. 外貨預金口座で受け取る場合の注意
 入金されたお金ですが、円貨での受取を選択されたなら日本円の普通預金口座に入りますのでその後は自由に引き出せます。注意すべきは外貨での入金を選択された場合です。
・外貨預金は日本円預金と違い、「外貨現金でいつでも自由に出し入れ自由」という預金ではありません。外貨現金での入出金に対応していない外貨預金商品も多数存在します(*2)。
・現金での入出金ができる商品でも、入出金の都度「外貨現金取扱手数料」(呼び方は銀行により異なる)がかかります。米ドルの外貨現金取扱手数料は大半の銀行で1米ドルあたり2円ですが、カナダドルは1カナダドルあたり7円~9円と高いので、よほどの事情がない限りカナダドル現金で出金することは避けるべきです。
・米ドル外貨預金は、外貨預金扱い金融機関ならどこでも設定がありますが、カナダドルの外貨預金を扱っている金融機関は少数です。カナダドルでの入金を希望されるなら金融機関は慎重に選択してください。
・米ドルでもカナダドルでも、外貨での入金を選択すると上で述べたようにリフティングチャージがかかります。(かからない銀行もある)
・いずれにしても外貨現金で受け取りたいなら、外貨預金口座にいったん入金してもらい、外貨現金取扱手数料を払って出金するしか方法はありません。
・外貨で受け取った後、外貨現金で出金しないのであれば、適宜のタイミングで日本円に振り替えて円で出金することになります。

3. 手数料を安く済ませるには
 「ドル建てで直接もらうことはできないのでしょうか」とのご質問ですが、「どこかの金融機関か業者で、小切手を持ち込んだらその場でドル現金(米ドル、カナダドル)に交換してくれるのではないか。それも安い手数料で。」と解釈してよいでしょうか。それであれば答えは「否」です。
 金融機関あるいは業者の立場に立って考えれば自明です。米ドル/カナダドルで支払おうとも、「その場で換金」ということは、その小切手が決済できるか分からないうちに代金を渡してしまうことに他なりません。もしその小切手が不渡りで決済できなかったらどうでしょう。金融機関/業者がその損を全て被ることになります。ですから「その場で換金」は成り立ち得ず、必然的に「決済できた後で口座振り込み」になるのです。
 金融機関/業者を選べば手数料は多少安くできますが、それでも100円や200円といった額では収まりません。小切手を保険つきで発行銀行に送る郵送料、発行銀行から送金してもらう国際送金手数料だけでもすぐ千円、2千円になってしまうからです。

 小切手取立て手数料を少しでも安く上げたいなら、以下などをご検討下さい。
(1) 「150ドル程度ずつ数回郵送」とのことですが、小切手で受け取るしか方法がないなら、せめて1枚にまとめて送ってもらってください。1枚の小切手なら取立て手数料も1枚分で済みます。
(2) 質問者さんの口座宛てに国際送金してもらう方法もありますが、相手側で送金手数料が1回あたり2千~5千円(相当額)かかります。どちらが負担するかを別とすれば、手数料の総額は(1)とあまり変わりません。
(3) 金融機関以外で、外国発行小切手の取立てを専門に扱っている業者もあります[6,7]。米国内の銀行が発行した米ドル建て小切手なら1枚1,500円ほどで換金可能です。なお利用される場合、信頼できる業者かどうかはご自身でしっかり判断下さい。(過去には、小切手だけ集めて持ち逃げした悪質業者もいました[8])
(4) 金融機関ではシティバンク銀行の取立て手数料が安く、個人の顧客であればリフティングチャージもかかりません[3]。しかし日本国内では支店が少なく場所によっては不便なのと(小切手換金は支店まで出向かないとできない)、預金残高が一定基準を下回ると口座維持手数料(月2,100円)を徴収されるのとが難点です。
(5) 地方銀行で意外に安い手数料で処理してくれるところもあります。お近くの銀行で一度訊いてみてもよいでしょう。

【まとめ】
(1) 外国発行の小切手をその場で換金してくれる金融機関・業者は知る範囲で存在しません。
(2) 外国発行小切手の取立て(換金)にはどうしても、1枚あたり1千~5千円の手数料がかかります。
(3) 外国発行小切手取立ての専門業者で換金することも可能です。手数料は概ね金融機関より安くなっています。
(4) 取立て手数料は1枚ごとにかかるので、相手の方に「全部まとめて1枚の小切手で送って欲しい」と頼んでみるのもよいでしょう。

参考ページ
[1] http://www.bk.mufg.jp/tesuuryou/gaitame.html
[2] http://www.smbc.co.jp/kojin/fee/
「外国関係手数料改定のご案内」をダウンロード
[3] http://www.citibank.co.jp/ja/bankingservice/serv …
[4] http://www.ashikagabank.co.jp/service/foreign/ga …
[5] http://www.okinawa-bank.co.jp/kojin/unyou/gaika/ …
[6] http://linksense.jp/
[7] http://www.j-tact.com/
[8] http://bookmarks.no-ip.org/~get2cash/

*1 なじみにくい概念ですが「通貨交換を伴わない外国為替取引」に対して課せられる手数料です。具体的には「円建ての国際送金を受け取って円預金口座で受け取り」「外貨預金口座から、外貨建てトラベラーズチェックで払い出し」「外貨預金口座の資金をその外貨建てで国際送金」などが該当します。リフティングチャージの呼び方は金融機関によって異なります。
*2 外貨現金での入出金や外貨建て送金ができない外貨預金商品は、「日本円で資金を振り込み、適宜のタイミングで(数字上で)外貨に振り替え、値上がりを待って日本円に戻して差益を得る」が唯一の利用目的です。
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30%程度諸経費・・・・(O_O;
3%の間違いでは???

>外貨建ての銀行口座まで作らないといけないようです
これは
>ドル建てで直接もらうことはできないのでしょうか。
このために必要です。

 
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