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円形のもの(タイヤ、球)を斜面でころがしたり、
軸につなげて駆動させたりすると、
物体には、静止摩擦より低い転がり摩擦が
働くのですが、物体をころがすだけで
静止摩擦より低い抵抗で済む理由が分かりません。
回転体を転がすと接触面に回転体の重さがかかるため、
接触面に対しても静止(動)摩擦がかかり、回転するにつれ、
次々と移り変わっていくはずなのに静止摩擦(動でも)より
低くなる仕組みを知りたいと思っています。

A 回答 (2件)

「静止摩擦力」「動止摩擦力」「転がり摩擦力」についてざっとお浚いしましょう。



摩擦力は、2つの物体が接触していて、互いに向きの違う方向に力が働いたときに摩擦力が発生します。 接触面の破壊とか変形により生じると考えられています。

静止摩擦力:2つの物体の接触面が移動していない状態で、値は、0から動きだす直前の最大静止摩擦力までです。

動摩擦力:2つの物体の接触面が移動している状態で、一定条件下では一定の値を示し、通常は、最大静止摩擦力より小さい値です。

転がり摩擦力:2つの物体の接触面が転がりながら移動している状態でその瞬間の接触面には滑りは発生していなくて、静止摩擦力が働く。 接触面の横方向の力が働くのではなく、縦方向の接触面の破壊とか変形、回転体を回転させるに必要な力などにより生じ、その性質上通常は、最大静止摩擦力の数10分の1程度と云われています。

>接触面に対しても静止(動)摩擦がかかり、回転するにつれ、次々と移り変わっていくはずなのに静止摩擦(動でも)より低くなる

最後の「静止摩擦(動でも)より低くなる」というくだりが、間違っています。

「静止摩擦」力は上記のように、「0~最大静止摩擦力」までの値 (その時の条件による)を取ります。
静止面の接触面の静止摩擦力と回転体の接触面の静止摩擦力とは同じもの (当然等しい) なので比較することは無意味です。 

一般に思われているのは、同じ物体同士の「最大静止摩擦力と転がり摩擦力との比較」であってこの場合は、転がり摩擦力の方がはるかに小さい値となります。 
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斜面を物体が滑っていれば静止していないのですから静止摩擦力は働いていません。

働いているのは運動摩擦力です。静止摩擦力が働いているのであれば運動はしていないはずです。
滑る運動においては両立しないのです。

ところが静止摩擦力が働いているにもかかわらず動いているという場合を考えることが出来ます。
それが転がるということです。
転がる運動の特徴は接触点が絶えず変化することです。
滑る運動では同じ面が接触しています。

球が床の上を転がる運動を考えます。
理想的な運動を考えます。
エネルギーのロスのない回転です。
床に1点で接触しているとします。その接触点を支点にして回転するとします。1回転すれば円周に相当する距離を移動します。

普通はここで摩擦を意識するということはありませんね。
しかし摩擦が働いていることが前提になっているのです。
滑らずに転がるという条件がなければ1回転で円周分進むということは出来ません。
摩擦力は働いていますが滑っていません。エネルギーのロスはありません。(力が働いていてもずれがなければ仕事はしないのですからエネルギーの移動は起こらないのです。静止摩擦力は仕事をしないと言われています。)
理想的に一点で接触して回転しているという前提と摩擦が働いていることは矛盾しないのです。
回転摩擦力は働いていません。

回転している物体がエネルギーのロスを生じるとしたら
滑っているか変形しているかのどちらかです。

回転がメインの場合には滑りはほとんど起こっていません。(すべりによるエネルギーロスは運動摩擦で考えているものです。)
変形が小さいという物体であればエネルギーロスの理由がほとんどないということになります。
一般に転がっている時には摩擦が小さくなるというのはエネルギーのロスの原因が「すべりと変形」しかないからです。

球の回転と車輪の回転は異なります。
車輪の回転は軸の周りの回転です。軸は回転していません。動と静の接点では必ずこすり合いが生じます。動摩擦力が働きます。
摩擦を減らす工夫が一番必要なのはこの部分です。
軸の摩擦を減らす工夫の1つがベアリングです。これは接触面に球を入れることによって滑り摩擦を転がり摩擦に変えようというものです。





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