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地球への大気圏突入時は超高温になることは有名ですが、なぜ地球の引力に引っ張られているだけなのに、そんなに高速になるのですか?

マッハ20くらいまで速度が出て、そこで大気の粘性により熱移動が起こって物体が高温になり燃え尽きるそうですが
同じ地球の引力に引っ張られているなら高度3万メートルくらいから物体を落としてもそのぐらいの速度にならないとおかしいと思うのですが、何故でしょうか?

A 回答 (62件中51~60件)

 地球には重力があるため、その周囲の物体は地球の重心に向かう方向に引張られています。


 飛行機等は周囲の空気によって支えられていますが、何の支えも無い人工衛星は、何故地面に落ちてこないかご存知ですか。
 これは人工衛星が、重力に引かれる方向に移動しているだけではなく、水平方向にもものすごい速度で移動しているため、地球のある場所とは違う方向へ飛んでいくからです。
 大雑把に言いますと、地球の中心から6500kmの所にある物体が、6500km落下する間に、横方向にも6500km移動すれば、地球に衝突せずに、地球の周りを回る事が出来ると言う事です。
 この時必要となる水平方向の速度は衛星の高度によって異なりますが、高度0m、即ち地表に於いて空気や地面の凹凸が無いとした場合の速度は、約7.91km/sになります。
 高度が高いほど軌道を回る速度は遅くなり、例えば赤道上空400kmの円軌道を回る宇宙船の速度を計算すると約7.67km/sになりますが、これが軌道上で逆噴射して減速し、高度80kmまで降りてくる場合、重力によって加速するため、空気による影響が無ければ速度は約7.95km/sになります。
 この様な高速で大気中を進むと、発生する衝撃波により、宇宙船の周囲の大気が圧縮されます。
 気体は圧縮されると温度が上昇する性質があります。
 速度が速いほど発生する衝撃波は強くなり、より高圧に大気を圧縮し、大気はより高温になります。
 衛星の軌道速度くらいにもなれば大気がプラズマ化するほど高温になります。
 では何故そんな高熱に耐える様な危険な事をせずに、大気に入る前に減速しないのかと言えば、ロケットに積めるペイロード(荷物)の量が、ロケット総重量と比べて少ないからです。
 真空中の宇宙空間で減速するためにはロケットを使うしかありません。
 例えば、7.9km/sで進んでいる宇宙船の速度を、ロケットの逆噴射だけで0km/sまで減速させる場合を考えてみます。
 速度の差は7.9km/sですから、静止した宇宙船を7.9km/sまで加速するのと同程度のロケットが必要になります。
 これは宇宙船を大気圏外で減速させるには、打ち上げるのに使ったロケットに匹敵するロケットが、推進剤が満タンの状態で衛星軌道上に存在しなければならない事を意味します。
 全体の重さに比べてペイロードを積める割合が大きいとされる、JAXAのHIIAロケットでさえ全備質量250tもありますが、高度250kmの低軌道に10tの衛星を打ち上げられるだけです。
 10tの人工衛星を大気圏外で減速させるために、250tのロケットをそのまま荷物として打ち上げるには、単純計算でHIIAロケットの25倍の6250tものロケットが必要です。
 月に人間を送ったサターンV型ロケットでさえ、重量3039tで、低軌道に118tのペイロードを打ち上げられるだけですから、直接打ち上げるのは無理のようです。
 では分解したロケットを、軌道上で組み立てるのはどうでしょうか。
 HIIAロケット25機分以上の部品と推進剤に加えて、軌道上で組立作業を行う作業員と、作業員の必要とする食料と水、酸素、炭酸ガス除去材、及び工具や作業用電源、そしてなにより作業員の帰還用宇宙船等も合わせて打ち上げなくてはなりません。
 このように、大気圏外での減速しきる事は、話にならないほど非効率的で、技術的にも困難なため、宇宙からの帰還時は、ロケットによる減速は大気の上層部まで降下可能になる程度で留め、残りの減速は空気抵抗を利用しているのです。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます。減速するだけのエネルギーを持てないということですね。

ということは静止衛星から、仮に時速4kmで人間なり物体なりを地球方向に射出した場合、時間はかかれど燃え尽きずに地球上に落下するという事でしょうか?
しかしSF映画やアニメでは地球方向に吸い込まれていった人や物体は
とにかく燃え尽きるという表現をたまに見ますが、誇張されているだけでしょうか?

お礼日時:2009/09/30 04:29

流星に関して補足しますと、夜中(地球の進行方向に対して垂直方向なので、地球の運動は関係ない)や夕方(地球を追っかける方向になるので、地球の運動はむしろマイナス(減速)の効果)にも流れ星が見られることから、地球の速度に関係なく『燃えるほど』になる、と分かります。

(衛星だと、元もと相対速度0(みたいなもん)ですしね)
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>同じ地球の引力に引っ張られているなら高度3万メートルくらいから物体を落としてもそのぐらいの速度にならないとおかしい



コレは、そうなる、と計算されたのではなく、(そうなるはずなのに)実際はそうならないからおかしい(ご自分で矛盾に気づかれた)ということですよね(^^)

誤解のある回答も有るようですが、整理しましょう。大気には元もと、それだけの熱量はありません。熱圏で温度が高いのも、分子の平均運動量、という定義からただ出しただけであって、実際にはその分子自体が希薄ですので、熱量を与える媒体とはなりえません。
ですから、熱源としては、突入してきた物質が元もと備えていた運動エネルギー(それが変換される)が考えられますね。それが打ち上げのときに与えられた速度だったり、宇宙空間を漂っているときの速度だったりするわけです。
衝撃波なども、元をただせば、この運動エネルギーあってこそ、の話ですよね。
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 大気の熱圏について誤解があるようです。


 熱圏とは、上層大気の高さ90~500kmまでの、
気温が高度とともに上昇する部分で、
たしかに気温が2000℃に達する高温になるようです。
 しかしその一方、気圧は10のマイナス6乗気圧以下という真空に近い状態なので、
高温とは言っても地上の1気圧の大気の高温とは全く様子が違い、
保持している熱量は極めてわずかで物を加熱することなど全くできません。
 500kmという高度は人工衛星が存在できる高さですから、
人工衛星は熱圏の中を何の支障もなく周回しています。

 



 
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この回答へのお礼

そうなんですね。気圧の関係で物体に支障をきたすほどの高温ではないということですね。

お礼日時:2009/09/30 04:05

空気抵抗に関しては他の方がおっしゃっているのでいいでしょう。


大気圏の一番外側には熱圏という層があります。
最大で2000度ほどまで上がることがあるので、
それと空気抵抗の効果があいまって超高温になります。
鉄の融解温度が約1500度ですから、鉄ならば置いておくだけで
溶けてしまう温度です。
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この回答へのお礼

元々摩擦熱だけでなく自然と2000度くらいまであがることのある層があるんですね。

お礼日時:2009/09/30 04:03

8000メートル毎秒


これが人工衛星などが地球に落下しないために必要な最低の早さです
これよりも遅いと地球に落下してしまうので人工衛星にはなれないのです
これを第一宇宙速度と言います
これでおわかりだと思いますが落下するときに加速されるのではなくて地球を飛び出すときにそれ以上に加速されているのです
地球に戻るときは大気との摩擦で熱を発生させてブレーキにするのです
あの熱が発生しなければ
落下速度が下がることなく地球に激突します
どのようなブレーキも運動エネルギーを熱に変えることで速度を落としているのです
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この回答へのお礼

8000メートル毎秒、これよりも遅いと地球に落下してしまうので人工衛星にはなれないのです

では元々戻ろうとしているのですから、それよりもっと低い速度にまで減速して勝手に落ちていけばいいと思うのですが、それでは駄目なのでしょうか?それともスペースシャトルでもその減速するエネルギーを出す事自体が不可能なのでしょうか?

お礼日時:2009/09/30 04:02

> 同じ地球の引力に引っ張られているなら高度3万メートルくらいから物体を落としても


> そのぐらいの速度にならないとおかしいと思うのですが、何故でしょうか?

どのような計算でそう思われたのでしょうか?

ちょっと計算すれば30000メートルではそんな速度になるはずが無い事が分かると思います。仮に空気が無いと仮定して真空で32000mからの落下で約秒速800mです。

一方地球の大気圏に突入してくる物のなかで最も遅いものは人工衛星とかスペースシャトルの再突入だと思いますが、これらは約秒速8kmです。30000mから落下してくる物体の10倍速です。しかも、実際には空気があるので30000mからの落下物はもっと遅いでしょう。
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この回答へのお礼

空気がないと仮定して真空だと32000mからの落下で800mということは
真空状態で物が引っ張られた場合でも徐々に加速していくということですか?

ちなみに遠くであれば引力が少ないですから引き寄せられながら徐々に加速していくのはわかります。

秒速8kmでもかなり早いと思いますが、なぜそんな速い速度で侵入するのでしょうか?おそらく侵入角度の維持に必要なスピードなんだと思いますが、それが徐々に引力でマッハ20くらいまで加速するのでしょうか?

お礼日時:2009/09/30 03:53

初速の問題は他の方々が指摘されているので割愛します。



「高度3万メートル」が気になっているのですが、大気圏はもっと厚いものです。もし、重力加速度からマッハ20になるまでの距離より算出したのであれば、重力による等加速度運動はあくまで真空中の話であることを思い出していただければいいと思います。

大気中を高速で運動する物体は摩擦により運動エネルギーが熱エネルギーに変換されます。従って減速します。また、音速を超えれば衝撃波面では断熱圧縮が起こりますから高温になります。これら両者のうちどちらが支配的であるか私は知りませんがいずれにせよ大気中を高速で運動する物体の温度は上昇します。
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この回答へのお礼

ということは地球の引力は真空であればマッハ20以上で物体を引き付けるほどの力があると言う事ですか?
摩擦熱が起こると言う事は大気圏にももちろん大気があるわけで、
その薄さが問題ということでしょうか?粘性が低いのでスピードが出てしまうということですよね。

お礼日時:2009/09/30 03:57

 地球の公転速度は秒速約30km、およそマッハ100です。


 ですから地球の進行方向に漂っていた粒子が地球の大気に突っ込むときの相対速度はマッハ100ということになります。
 地球の引力は関係ありません。
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この回答へのお礼

地球の引力は関係ないということはゆっくりとした速度で大気圏突入すれば燃え尽きないということでしょうか?

お礼日時:2009/09/30 03:47

ご質問者さんの趣旨は「スペースシャトルなどが(地球に引っ張られて)帰還するとき」ではなく、「流星などが大気に突っ込むとき」のことですよね?



地球に引っ張られてマッハ20くらいまで速度が出るのでなく、元もとそのスピードで宇宙空間を漂っている物質が、「偶々」地球にぶつかって突っ込んでくる、のです(^^)。
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この回答へのお礼

違います。説明が足りず申し訳ございません。例えば静止衛星からポーンと4キロメートルで地球方向に物体なり人間なりが離れてしまったと考えてください。
いずれは大気圏突入しますよね。その時でもマッハ20位まで加速するのでしょうか?

お礼日時:2009/09/30 03:46

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