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私は最近、デンマークの童話作家アンデルセン
に興味があるのですが、アンデルセンが「社会に与えた影響」とはどのようなものでしょうか?

教えて下さい。お願いします。

A 回答 (1件)

こんにちは。



アンデルセンという人は、その生涯そのものが、とてつもなく童話ですごいですね。

彼の生きた一九世紀初頭は、まだあちこちで王政の敷かれていた時代です。そんな時代に、田舎の最下層の階級に生まれ、身体も弱かったアンデルセンは、普通なら平凡な一生を終えた筈でした。
なにしろ、貧乏で学校にいけない。働きにいっても、華奢で貧相でロクな働きもできないから、いじめられちゃって続かない。そんな、少年が、どうやって世界的な作家になったか?
彼は、十四の時、いきなり家出したのです。自分に歌と演劇の才能があると信じて、芸術家として年金をもらおうと、遠路はるばる、王様に直談判しに行ったんです。

この時も、特に才能も見いだされなかったにも関わらず、ねばってねばってついに貴族の家に養子として入り、高等学校で学業を修めた後、本をガンガン書いて周囲にアピールしていったのです。
二十五で自伝的小説を完成。もちろん彼は、最初から受け入れられた訳ではありません。普通、自己宣伝にコレつとめる奴というのは嫌われます。特にアンデルセンは、学も足りないし、生い立ちゆえに様々なコンプレックスを抱えていまして、自己憐憫も強く、愛されないという不満の強い人間でしたから、良識ある上流階級からは好かれませんでした。

しかし、子供と外国人には非常にウケた。その結果、だんだんと国内でも認められるようになりました。国内での印税生活はあまり楽でなかったし、家庭的な不幸も多かった彼ですが、放浪の時代を経て最後には世界的名声を得、平穏な晩年を終えました。
まさしく、みにくいアヒルの子の生涯を地で行った人です。

彼の一番の功績は、国際アンデルセン賞を残したことかもしれません。
国際アンデルセン賞は、「小さなノーベル文学賞」とも言われる、国際児童文学賞としてもっとも栄誉ある賞のひとつです。
1956年に創設され、以降、2年に1度西暦偶数年に受賞者が発表されています(画家賞は1966年から)。選考は、国際児童図書評議会(IBBY)が行っています。
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