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宇宙における物質の生成に関する質問です。
鉄は太陽よりもずっと大きな恒星の内部で核融合反応の最終期に生成され、
鉄よりも重い元素は超新星爆発で生成され、宇宙にまき散らされて新たな
星の材料となることを知りました。つまり、重い元素ほど宇宙の創世期に
は少なく、時間の経過とともに増えていくということになろうかと思いま
す。
さて、宇宙の歴史は140億年程度、太陽系の歴史は50億年程度かと思いま
すが、もし他の恒星系の寿命が太陽系のそれと同等であるならば、物質が
寄り集まって恒星や惑星を形成し、超新星爆発等の終末を迎える一連のサ
イクル、恒星系の一生とでもいいましょうか、このサイクルはわずか数回
しかなされていないことになります。そんなに回数が少ないのに、地球に
はずいぶんと豊富な鉄、さらには重元素があるような気がします。数学的
にみてこの説明はついているのでしょうか?
どなたかお教えいただけますようお願いします。できましたら、それが書
かれている文献等をご紹介ください。

A 回答 (3件)

星の寿命について、下記サイト「理科年表オフィシャルサイト」を参照下さい。

いわく、
「星の誕生は、水素に富むガスが自己重力によって球状になり、それが収縮を続け、中心温度が十分高くなって核融合反応を起こして、エネルギーを放出しはじめたときであるといえます。これはすべての星に共通しています。この核融合反応によって水素がヘリウムに変換され、中心ではヘリウムのコアが成長していきます。このような状態の星を「主系列星」といい、星はその一生のおよそ 90 % 、つまりほとんどの時間を主系列星として過ごします。主系列星として存在する時間は星の質量に強く依存し、大体星の質量の 2 乗から 3 乗に反比例しています。たとえば、太陽の寿命は大体 100 億年ですが、太陽の 10 倍の星になるとその寿命は 1/100 から 1/1000 の 1 億年から 1000 万年と非常に短くなってしまいます。」
http://www.rikanenpyo.jp/FAQ/tenmon/faq_ten_004. …
で、重元素を誕生させる「超新星爆発」を起こすのは、太陽の10倍以上の質量の星です。上の記述でわかるように、このような巨星の寿命は太陽の1/100以下。よって、超新星の「回転率(サイクル)」は宇宙誕生以来、数回ではなく、実は数百回・数千回起こっているのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%92%E6%98%9F% …

ですから、地球に重元素がそこそこの比率で埋蔵されているのも説明がつかないことではありません。
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この回答へのお礼

さっそくのご回答、ありがとうございました。
星の一生がサイズによってずいぶんと違うのですね。
大変わかりやすくご説明いただき、私の心のもやもや
を超新星爆発のように吹き飛ばすことができました。
ありがとうございます。

お礼日時:2010/09/17 13:15

惑星の形成についていうと, 太陽からの距離が大きな意味を持ちます.


太陽に近いところでは温度が高いため岩石が多くなります. そのため原始惑星の質量が小さく, 太陽系のもとになった原始惑星系円盤のガスを十分にとらえることができません. 現在金星や地球にある大気は, 原始惑星を作る岩石から脱ガスしたものに由来します.
一方, 火星より遠いところでは水が固体になるため大きな原始惑星を作ることができます (境界線を「雪境界線」といったりします). 原始惑星が大きければ原始惑星系円盤のガスを重力でとらえることができ, 木星や土星といった巨大ガス惑星を作ります. これらの惑星では固体岩石質が地球質量の 10倍程度であるのに対しガスの質量は 100倍を超えます. なので, 木星や土星をなす元素の比率は太陽と同じく原始惑星系円盤のガスにおける比率とほぼ同じであると考えられています.
さらに遠いところでは「できる原始惑星も大きい」のですが「大きくなるのに時間がかかる」ため, 原始惑星ができたときにはガスがかなり少なくなってしまっています. ということで, 天王星や海王星は氷が主体となります.

参考URL:http://www.s-yamaga.jp/nanimono/chikyu/taiyokein …
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この回答へのお礼

さらにていねいなご回答ありがとうございます。
惑星の公転距離と大きさや成分組成にも理屈があったのですね。
とすると他の恒星系も同じような特徴をもった惑星群を従えて
いる可能性があるわけですね。そうすると、太陽と同じような
大きさの恒星ならば地球と同じような公転距離に同じような
直径・組成の惑星を持つというのは全くの偶然よりもだいぶ
確率的に高いのですね。とすると、話が飛躍しすぎかも知れま
せんが、他の恒星系に地球型生物がいるのはそんなに確率の低
いことではないのかもと思ってしまいます。
当初のもくろみ以上の知識をいただきすごく得した気分です。
いろいろとお教えいただきありがとうございました。

お礼日時:2010/09/17 16:26

まず, 地球の元素組成は太陽系のもとになった星雲の元素組成を反映していません (地球の方が比として大きな金属量を示す). これは太陽系の形成史 (京都モデル) を念頭に置けばほぼ自明のことです. なので, 「地球に金属が多い」としても, それは恒星の生と死のサイクルの回数には直結しません. より正確な比率を反映していると思われる太陽では金属 (水素とヘリウム以外のすべての元素) 量がおよそ 1.6 % くらい.


で, 恒星がその一生で燃料として消費する水素はだいたい全質量の 10 % くらいですから, 太陽系のもとになった星雲がすべて「超新星によってまきちらされたもの」とすると, かえって金属量が少なすぎる可能性がありますね.
あと, #1 でも書かれているように「超新星爆発を起こす」ような恒星の寿命は非常に短いです. せいぜい数千万年程度.
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この回答へのお礼

早速のご回答、ありがとうございました。
ひとつの恒星系の中でも形成過程のなかで物質の分級が
なされているということなのですね。定量的にご解説い
ただき疑問が核融合反応して新しい知識に昇華いたしました。
ありがとうございます。

お礼日時:2010/09/17 13:22

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