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アルコール依存症患者の隔離施設を日本につくりたい。何から始めたら?

私は父をアルコール依存症で亡くしました。
母はあくまで治療の意志を曲げず、父を厳しく叱咤し続け、父は委縮し、家庭は破綻状態でした。

もちろん父が良くなってくれて皆で幸せに暮らせる事は私にも切実な夢でありましたが、あの病気の治療の難しさを知るにつけ、本人にとっては、更生して社会復帰などという高いハードルを乗り越えなければならない苦行より、何らかの隔離施設などでマイペースに単純作業などしながら暮らしたり、もっと言えば、好きなだけ飲んだくれられて、いざとなったら保護してもらえる施設でもあったら、そういうところで暮らしたほうが幸せなのかなと思うようになりました。

もちろんアルコール専門病院にも入院しましたが、結局、ああいう人たちは人間関係がうまくできないからああなっている訳で、父も自分と似たような人たちが集団で暮らしている環境に耐えられず、無理やり深夜にタクシーで帰宅してしまったりなど、まったく続けられませんでした。
もう少し環境を改善し、老人ホームのように、個室を用意しある程度逃げ道もあって、という事であれば、普通に社会でやって行くより楽なそこにずっとい続けたいと思うのではないでしょうか。

そういった施設が外国にはあると聞きますが日本にはないそうです。
そういうものを設立するためにはどこに働きかければいいのか、何をしたらいいのか、まったくわからずにいます。
せめてどこに相談すれば良いのか、教えていただけませんか。

A 回答 (1件)

…このお話には、大変に大きな「欠陥」があります。


それは「資金」です。

アルコール依存症になるということは、個々の理由があるでしょうし、それについて話を展開する気はありません。
しかしながら「社会的見地から見て」アルコール依存の方を保護しよう、という「意義」が、どこから必要なのか、どうやって見付け出していくのか、という「答え」が、私には見つかりませんし、社会全体の必要性から鑑みても難しいことになるでしょう。
つまり、あなたが考えられていることは「「社会全体の常識」を変革させていくような、大変に大きな事業」だと思われるのです。

社会的に必要な事業であるならば、国税を使ってでも行う必要があります。
また、個人が投資することも、寄付を募ることも可能でしょう。
しかし、残念ながら現時点ではそうではない。
また、未来的に見ても、そういった観望は望めそうもない。
そうなると「どこからその資金を持ってくるのか?」ということ抜きでは、夢物語になってしまうのです。

外国での事情はわかりませんが(…確かドイツでしたっけ?)日常生活の中に密接に飲酒習慣が結びついていて、それが「文化」の域に達しているような場合は別ですが、日本人はそこまで「飲酒」というものに依存していません。
また、飲酒を施設内で肯定させ、禁欲から来るフラストレーションを抑えながら、生活を是正させていくという方法は、大変に「ソフトウエア」としてのストックが要ります。

飲酒依存も「精神的疾患」と捉えるならば、精神科医が「心理学」を駆使するようにして、方向を是正していくように、その「武器」たるものがない限りは、治癒も無理と言えましょう。
構築し、育て上げていくには、それは数々の「情報」が必要です。
それらを組み上げるには、もう億単位の資金が必要になるでしょう。

あとひとつだけ言わせてもらえば、日本人と欧米人は「飲酒の考え方」というのが正反対であるということがあります。
日本人が飲酒を「忘却の手段」として使用しがちになるのに比べ、欧米人は「周りの人との協調」を得るために飲酒をします。
「お酒に飲まれる」という意味が、日本人と欧米人では違うのです。

逃避手段として飲酒するという前提では、飲酒行為そのものは「ネガティブ」なイメージがつきまといます。
ネガティブであるから、自身を責め、なおもまた飲酒に走るというサイクルを生んでしまいます。
欧米のような場合は「お酒は良いけど、行き過ぎですよ」という「前提」があります。
患者が必要以上にネガティブにならない環境が、最初から存在しているのです。
その違いはすごく大きいと思いますので、私としては「大変難しい」と思いますし、実現にこぎつけてもそれは「茨の道」になる、と思っています。

この回答への補足

結局、その理想に近い施設を探し出してコンタクトをとったところ、いきなりにも関わらずご厚意にて責任者の方とお話させていただく事ができました。私と同じようなニーズを感じておられたとの事でした。
患者家族として、遺族としての私の経験が役に立つ部分もあるということで、幸い相手にしていただけました。

第一歩を踏み出せました。色々な問題点を洗い出してくださりありがとうございました。

補足日時:2010/10/14 13:51
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

私としては、資金のことを考えていない訳ではなく、そのお金をどこから集められるのか、国として支援してもらえないだろうかといった意味も含めてお伺いしていますので、まさにそこにお答えいただいたことになります。
また、私は資金がないとは一言も言っていない訳ですし(まあそんな富豪ならここで相談などせず何とでもコネをつけてとっとと実現してるかもしれませんけど)、ここでお聞きしたいのはお金のことだけではありません。
お金をかけずにそのような状況をつくり出す案もあるかも知れませんし。

ちなみに、設立するときのことはともかく、あとの採算性はあるのではないかと思います。一種のホスピスで需要もあると思いますし、病院からそのまま来るとか警察に保護されてそのまま来るとかいうルートも大きく考えられ、患者が来ないという事はあまり考えられないと思います。

回答者さまは、アル依の方がお近くにおられた経験がないのでしょうか、真剣にご回答いただいている事を理解した上で、私にはちょっとピンと来ない部分がご回答の中にはちらほらあります。

まず、「アル依の人を保護」という事ですが、保護と同時に「社会からの隔離」なのです。
アル依の人ははっきり言って周囲に迷惑をかけている事がほとんどです。
まずは家族、親族。家の中を物理的に荒らす、たとえば汚物をまき散らすとか刃物を持ち出したり火を放つなどという事も珍しくなく、深夜に騒ぐ、暴力沙汰を起こすなど近所や職場の方などに迷惑をかけることもあります。
飲酒して車を運転することが日常化している人もおり、この危険はすでに放置して良いレベルではないと思います。(事故が起きてから取り締まるとか、周囲が説得しておいおい本人の気が向いたらとかいうのではなく、運転免許を剥奪する、また近未来的には車はアルコールを飲んだら物理的に動かせないような構造にするなど未然に防ぐ努力の余地があると思っています)
このように社会安全にも有効です。

私個人の考えとしては、アル依は一種の障害として扱われ、生活を制限されるべきだと思います。禁酒により進行を止めることはできても、病気そのものは後退しないという点においても障害です。
知的障害者であれば、一般的な生活が送れない場合、ちょっと人里はなれたところに住宅込みの施設があることがあるので、それと同じように扱われることはできないでしょうか。
もちろんアル依は先天的な障害とは違い、世論の同情は得られないだろうという事もわかります。刑務所は税金を使って犯罪者に宿や飯を提供してやっているとか、労働意欲がないだけで生活保護を受けている人がいるとか、そういった流れでひきあいに出される事でしょう。
しかしいま現に福祉というのはそういうものです。良し悪しについてはまた別次元で処理されるべきだと思います。

外国では複数の国でこういった施設があります。
文化土壌が違うというのはわかりますが、日本は日本なりの対応を確立すべきと思います。

おそらく医療機関との連携は必要ですが、私が提案しているのはあくまで彼らの「避難所」です。
治療のための施設ではありません。治癒はそもそも、この施設の絶対目的としては期待されないのです。
また豪華な設備も不要です。プライバシーのある最低限の生活設備と、ある程度管理された連絡手段、24時間いるスタッフ、本人が社会復帰を望んだときにかけ橋になってやれるシステム、といったものが必要なのだと思います。

飲酒の悪いイメージから罪悪感でさらに飲酒に走る図式は確かに依存症の初期はそうですが、もっと進んで来るとそれでは済みません。純粋に体が要求して来て、こうなると離脱症状が起きたりという問題もからんで来て純粋に内科的な問題になって来ます。これは文化的土壌とか精神的なあれこれとはほぼ無関係な段階であり、この施設の主な対象はこのあたりの層かと思います。
回答者様のご意見では、外国より日本のほうがアル依を生み出しやすいという事になってしまいますが、そういう話は聞きません(申し訳ないですがこのあたり良いデータが手元にありません)。

といったことを考えさせていただき、とりあえず最初の一歩をどうしたら良いかという事が自分なりにまとまって来つつあります。
反論が多く恐縮ですが、回答者様には心よりお礼申し上げます。
このように世の中にはきちんと考えてくださる人がいるという事をもっと胸に刻んでくれれば父の人生も違ったものになったと思います。

お礼日時:2010/10/09 00:34

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