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昔、食塩水に電気が通るかどうかの実験を乾電池と豆電球を使ってやったことがあるのですが、
その時に、どちらの電極にも気体(塩素、水素)は生じなかったような記憶があります。
となると、電気分解が起こったとは考えにくいです。
陰: 2H2O + 4e^- → H2 + OH^-
陽: 2Cl^- → Cl2 + 2e^-

また、電解質である硝酸カリウムKNO3水溶液の場合、
電気分解が起こるとすると水の電気分解と同じですから、
陰: 2H2O + 4e^- → H2 + OH^-
陽: 2H2O → O2 + 4H^+ + e^-
電気を通しやすいとは思えません。
(水って電気を通しにくいですよね)

以上より、私は電解質に電気が流れる時、必ずしも電気分解が起きているわけではないと思います。
だとすると、どのように電気が流れているのでしょうか?

まさか金属内のように電子が水溶液中を泳いでいくわけないですよね?

A 回答 (11件中1~10件)

#5です。


補足に書かれていることについてです。

これは皆が疑問に感じていることです。でも電気分解についての解説を見てもほとんど触れられていません。
書かれているのは、陽極で~ができる、陰極で~ができる、ということだけです。そういうことしか試験には出ないからでしょう。

ご質問は「水の電気分解で反応に関係しない電解質がなぜ必要か」ということですね。
蒸留水に電極を差し込んでも何も起こりません。
硝酸カリウムを入れると電流が流れ始めます。硫酸ナトリウムでも同じです。

これは電気分解が持続的に起こるために必要な条件です。
電気分解が起これば電極の近くに反応によって生じた物質がたまります。
2H2O+2e^- ⇒ H2+2OH^-
の反応であれば溜まるのはOH^-です。陰極の極板の近くに負の電荷を持ったイオンがある程度たまればそのイオンの作る場の働きでそれ以上の電子のやり取りは起こらなくなってしまいます。これは極板からμm程度の距離のところでの話です。電解質の溶液があれば正のイオン、負のイオンがたくさんあります。OH^-はこの正負のイオンの海の中に紛れ込んでしまいますから一方的に負の電荷がたまっていくということは起こりません。
反応に関係しない電解質の働きはこういう電荷の偏り(分極)を打ち消してしまうために必要なのです。
したがってある程度以上の濃度が必要です。
電気分解の反応にはいろんな物質が関係していて複雑です。でもほとんどのの変化は電極のごく近くで起こっています。上に書いたμm程度の範囲です。だから電極の間隔が1cmでも10cmでも1mでもほとんど違いは生じないのです。電極の間に存在する溶液の中のほとんどの部分ではイオンは電極にかかっている電圧の存在に無関係です。ただ反応によって生じた濃度勾配に従って拡散が起こって行くだけです。負イオンは陽極に引き寄せられる、正イオンンは陰極に引き寄せられるというイメージは成り立っていないのです。
イオンの海の中にあるイオンが周囲のイオンから受ける影響は遠くにある電極から受ける影響よりも大きいです。周囲のイオンがほんの少し位置を変えるだけで電極からの影響など簡単に打ち消されてしまいます。電極までの距離が1cmだとします。あるイオンと周りにあるイオンとの距離は10^(-7)cm程度です。

教科書では「分極」については「極板に泡が付着して反応の進行を邪魔する」ということしか書かれていません。
でも反応によって生じた物質が溜まって反応の進行を阻害するのであれば全て分極といってもいいのです。

私がこの仕組みに気がついたのはダニエル電池の実験をやっていてです。
教科書に「銅極板のある方に入れる硫酸銅は消費されるので濃い方がいい、亜鉛板のある方に入れる硫酸亜鉛は反応によって濃くなっていくので薄くてもかまわない」と書かれていました。
それなら硫酸亜鉛を入れずにスタートしてもいいのではないかと考えたのです。
モーターはピクっとも動きませんでした。
反応によって生じた亜鉛イオンが亜鉛板の近くにたまれば反応は止まってしまいます。
同じ理由です。
だから硫酸亜鉛である必要はありません。食塩水でもいいのです。電荷の海を作れば生じたイオンはその中に紛れ込んでいきます。
ダニエル電池は充電可能な電池(2次電池)として扱われていました。逆に戻して繰り返し使うということを考えると硫酸亜鉛でないといけないとのです。単に電池として働かすということであれば硫酸亜鉛ではなくて食塩水でもかまいません。

こういう内容については c80s3xxx 様の方が詳しいはずです。
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この回答へのお礼

ご教授感謝します。
私が知りたかったことズバリです。
やっと納得できました。
また、ダニエル電池のお話も、
htms42様にご教授いただくまでは、
もし実験があれば陰極側は純水にするつもりでいました。
予想外の収穫です。
重ね重ねお礼申し上げます。

お礼日時:2010/12/29 16:34

一部ごちゃまぜになっていませんか。


電極表面反応は、ご指摘のとおりです。電極近傍(電気二重層程度)での反応です。
もうひとつ、沖合い(二つの電極の拡散層の間)での反応があります。

沖合いでの移動は、
イオンが移動する場合、
イオンがドミノ倒しのように反応して見かけ上移動しているように見える場合、
そして、電気化学ではあまり考えないのですが、放電 http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3132224.html
電気泳動 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E6%B0%97% …、があります。
>その中で「イオンが移動する=電流が流れる」も否定しています。
厳密に言えばその通りですが、高校生だろうからと思い省略した内容が、放電と電気泳動です。
ご指摘の内容は、電極近傍での反応です。沖合いの状況を示していません。

「電気を通す化学種が電極表面から離れる」と書きましたけど、反応活性点です。
「電気を通さない水」は反応活性点以外の場所の電極表面(単分子層)です。
アクア錯体([M(H2O)n], n={1,2,3,4,5,6}, 電荷は適当にあわせてください)は比較的安定で反応がしにくいです。
錯生成定数あたりをちょっと眺めれば見当つくかと思います。
電極を金属電極とすると、金属原子が並んでいる状態で酸素に接するとn秒以下の時間で単原子層ができ、m秒程度では数十原子層の膜が出来ます。
炭素電極や非水系で良く使われるアルカリ金属電極等は例外として、白金黒付白金電極のような水と見かけ上反応しない金属電極の場合には、表面が酸化物層で覆われている不どう体電極になります。
わかりやすい例ですと、硫酸中で鉄板を電解するとき、不どう体鉄(今の名称は不明、γ-FeO)が出来て鉄の溶出が止まり、電流が流れなくなります。
ここに塩素イオン(何時頃の知識かわかるでしょう)を少し入れると不どう体膜が破壊され、急激に不規則に電流が流れるようになります。
ネルンストを含めたターフェル式が成り立たない場合、絶縁性皮膜等の場合を考えてください。

「食塩水に電気が通るかどうかの実験」電気化学の用語では「電気伝導率」等の言葉で使われます。
水の場合には、http://www.jsrae.or.jp/annai/yougo/98.html のような測定結果が知られています。
測定方法は、http://www.horiba.com/jp/horiba-advanced-techno/ … です。
薬屋さんのサイトですが http://kusuri-jouhou.com/physics/dendou.html となります。前述「イオンがドミノ倒しのように反応して見かけ上移動しているように見える場合」はこちらに図解があります。
水素結合部位に電子が入ることで、反対側から分子内に存在していた電子が押し出されます。同じ電子が移動するわけではないです。水素結合は比較的強く環状構造を水がとるような条件ですと電子が移動できません。水和したイオンが存在し、水和結合している水分子とその付近の水分子に過剰な電子が有る、又は、不足している電子が有る、状態ですと移動しやすいです。あまり研究されていないのではっきりしていません。
純水の場合は、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E3%82%AF% …


>「コンデンサー状態」
インピーダンス測定、http://hr-inoue.net/zscience/topics/impedance/im … がわかりやすいかな。
用語をこのサイトに合わせると、ご指摘の内容は「電極間の溶液」です。こちらの内容は物性屋さんが調べてます。
私が書いた内容は「電極/溶液 界面」の内容です。
http://www010.upp.so-net.ne.jp/supercoiling/eche … が測定方法です。良く見かける測定結果が下のほうに書いてあります。
「電極間の溶液」の影響がほとんど出ない状態で、電極反応は測定されています。
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#9


>電極表面に電気を通さない水が並んでいる。一部分電気を通すOH3+のような存在する。電気を通す化学種が電極表面から離れることで、電荷の移動がおこり電流が流れます。

完全に振り出しに戻っています。
元々の質問は
「電解質溶液に直流電圧をかけて電流が流れれば電気分解が起こっている」
ということに関してです。
「電気を通す化学種=イオン」という図式に対する疑問から出発しているのです。

電極表面で反応する化学種はイオンでも分子でもかまいません。
ただ電極との間で電子のやり取りが起これば電流が流れるのです。
その時、その電子のやり取りに関与した化学種は必ず変化しています。それが酸化・還元反応です。
「電極の近くにいたイオンが離れて行く=電荷の移動が起こった=電流が流れる」という図式は否定されているのです。
「電気を通さない水」という表現もありますので「『イオンが移動する=電流が流れる』と考えておられる」という私の読み取りは誤読ではないと思います。境界層や電気二重層については詳しいようですがアンバランスです。
(質問者様の「水の電気分解で電流が流れるのであればなぜ水だけでは電流が流れないのか、なぜ硝酸カリウムのような反応に関係しない電解質を加えなければいけないのか」という疑問も全く踏まえていませんね。)
私はその両方に答えようとしました。
その中で「イオンが移動する=電流が流れる」も否定しています。

元々の「コンデンサー状態」というのも
「イオンが存在していてもかかっている電圧が分解電圧以下であれば極板のすぐ近くにイオンが溜まるだけであって、電流が流れるということは起こらない」
という話のところで出てきたものです。
スイッチを入れてから極板の近くでのイオンの配列が完了するまでに流れる電流(過渡現象での電流=コンデンサーの充電電流)は考えていません。
コンデンサーは直流では電流を流さないという電磁気学の初歩で習う内容と同じことを言っているだけです。
(間に物質を挟んで容量を増やすという話も一緒に習う内容です。)
イオンが移動することによって流れる電流があるとしたら充電電流に相当する部分です。
これは値が変化する電流ですから直流の定義から外れます。
「コンデンサーは交流では電流が流れるが流れやすさは振動数に依存する」というのも電磁気学の初歩で出てくることです。ω=0で抵抗は無限大です。

※ 現在の高校の教科書では
中性、アルカリ性での水素発生の式は
2H2O+2e^-⇒H2+2OH^-
になっています。
以前使われていた「水の中にわずかに存在するH^+(H3O^+)が還元される」という表現は採用されていません。
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3番です。


>回答者様の中で一番化学に詳しいようですので

本格的に回答して良いようなので、
コンデンサーについて。
ご質問者のような方の場合は、水系電解液の系しか取り扱わないと思いますので、水系でいきます。
検索して、見つけたサイトですと
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E6%B0%97% …
右上の模式図を見てください。黄色っぽいところが、金属。青っぽいところが水です。
水溶系の場合、鉛蓄電池ですら5モル/リットル程度の濃度であり、水の約50モル/リットルの濃度に比べてかなり存在する分子が少ないです。
結果として、電極表面に接する確率の最も高い分子が水分子です。酸性溶液の場合、水素イオン濃度がpH-1程度(鉛蓄電池)、10モル/リットル程度です。
タッフェルカーブ等電気化学の各種方程式が成立する理論上の前提、活量1、相互に影響しない、という条件ですと、0.1モル/リットル程度以下(場合によっては無限希釈)で議論されます。したがって、電極表面の状態を考える場合には、水を中心に考えます。

電極表面に電気を通さない水が並んでいる。一部分電気を通すOH3+のような存在する。電気を通す化学種が電極表面から離れることで、電荷の移動がおこり電流が流れます。
電気二重層の厚さは、2-3分子層と言われています。水分子が電極に配位結合している状態が第一層で、第一層の水分子と水素結合をしている水分子が第二層です。
配位結合の原子間距離と水分子同士の水素結合距離から距離は求められるでしょう。

これで、電極表面に存在するコンデンサーの状態は見当つくかと思います。

電気二重層の溶液側が、拡散層で、電極から流れ出たイオンが拡散方程式により移動します。電荷の移動が伴いますので、電流が流れます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8B%A1%E6%95%A3% …
簡単に言えば、濃度差が一定になるように化学種が移動します。濃度差だけが影響しますので、理論上は均一として取り扱います。実際には、乱流、塊状溶液(名称が疑問。コップ一杯の水に氷を浮かべてください。氷の付近の水だけが固まりのまま落下します。均一に混ざりません)の影響を受けます。この影響については色々な研究の対象になっていますので略。

>境界層がコンデンサーを作っているとすればμmのオーダーですからか
もう1桁小さいです。nm(ナノメーター)クラスです。
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c80s3xxx 様



ご指摘の件についても一応考えています。

「極板の間隔が普通のコンデンサーの間隔に比べて大きい」と書きました。
境界層がコンデンサーを作っているとすればμmのオーダーですからかなり間隔が小さくなります。
でもこれは普通の電磁気の教科書に載っている、極板の間に誘電体が挟まれている時に容量が変化するという扱いと同じ意味のものではないでしょうか。
だから同じ物質を間に挟んで比較するという事になります。
極板の間隔が1mmのコンデンサーと極板の間隔が5cmのコンデンサーで間に同じ物質(絶縁体)が置かれているとするとやはり極板の間隔の広い方が容量は小さいはずです。(間にある物質が電解質であれば電解電圧以下で使うという条件になります。)
ケミカルコンデンサーの容量はこういう境界層ができることを前提にして考えるのだろうと思います。
ケミカルコンデンサーの容量は大きいですが耐電圧は比較的低いです。電解電圧以下で使うというのに対応しているのではないかと考えています。これは大雑把な理解です。

間に物質を挟んでいないコンデンサーはほとんど無いと思います。間隔もせまいです。
アルミ箔と油をしみこませた紙とを重ねてきつく巻きこんで作ったコンデンサーは昔からあります。
間隔は0.1mmというところでしょう。面積も大きいです。
でもコンデンサーというとどうしても2枚の金属板が平行に向かい合っていて間に何も挟まれていないコンデンサーを考えてしまいますね。昔のラジオに使われていたバリコンのようなコンデンサーです。

私は専門家ではありません。元高校の教師です。自分で納得できないことを教えたくないということでいろいろ調べたり、考えたりしたことがあるというだけです。
その程度のレベルの文章に専門の方が感心されていては困ります。
専門家であればすべて承知しているだろうという内容しか書いてはいません。
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htms42先生の回答はいつものことながら大変に勉強になります _o_



一点だけ.

> 電子を受け入れる物質が導線の周囲に存在していないとすれば電子は電極表面に少したまるだけです。コンデンサーの充電で溜まる量程度です。極板の間隔が広いですから普通のコンデンサーよりはずっと溜まる量が少ないです。

電気分解系の場合,コンデンサという意味での「極板の間隔」は,電解に使う電極同士の間ではありません.コンデンサとしての極板になるのは電極本体と「電解液自体」です.なので,この間の間隔は非常に狭いのです.二つのコンデンサが直列になり,電解液という「導線」で接続されており,電極同士の間の間隔は容量ではなく導線の抵抗として機能します.
ちなみに,この容量は,大雑把に10μF/cm2 程度あります.なので,普通のコンデンサが何を指しているかわかりませんが,意外に馬鹿にできない大きさです.普通の電解セルでは,コンデンサとしては,数十μFくらいになることは普通なので,それなりの大きさのコンデンサとして機能します.蓄電池とかから見れば取るに足らない容量ですが,「コンデンサ」という意味ではとくに小さい値ではありません.
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イオン反応式まで書いておられますからかなりの知識はある上でのご質問だと思います。


でも式と、式の表している現象を担っている実体の認識とがうまくかみ合っていないように感じます。

導線の中を電流が流れれば電子が移動しています。直流であれば決まった方向に移動しています。
電子は片方の電極(A)から導線の中を通って他方の電極(B)まで移動します。

電子は(A)のどこから来たのでしょうか。
(a-1) (A)の電極を作っている物質から
(a-2) (A)の電極の近くにいる水溶液中の物質から
この2つのどちらかです。質問者様はこの2つ以外の可能性があると考えられていますか。

(a-2)だとします。
水溶液中の物質が電子を出しています。物質は自分自身は変化せずに電子を出すような変化を起こすことはできません。電子を出せば変化するのです。それが酸化・還元反応です(この場合は電子を出していますから酸化です)。電極は電子のやり取りの起こる場を提供しているだけです。広い面積を持った導線です。

イオンが水溶液の中を移動しただけでは電流は流れません。電極に電子を渡さないとだめです。(イオンが移動すれば電流が流れるというイメージが広く受け入れられているようですが誤りです。交流と直流を混同しています。)

(a-2)ではなくて(a-1)だとします。
電極物質自体が他からの供給なしに電子を出したとしたら電極物質自体が変化していないといけません。Zn⇒Zn^(2+)+2e^- のような変化が起こっていることになります。
この場合、電極は導線の役割と反応物質の役割と2つの働きをしています。

電極(B)についても同じような考察が可能です。
移動してきた電子の行き先が必要です。電極を作っている物質、または電極の周辺にある物質が受け入れます。電子を受け入れれば還元が起こります。(電子を受け入れるというのは受け入れて変化するというということです。金属が導体として働いている時、電子は金属の中を通り抜けているだけです。変化してはいません。しかし、この場合についても「電子を受け入れたから還元が起こっている」と書いてある本があります。)

>まさか金属内のように電子が水溶液中を泳いでいくわけないですよね?
電子を受け入れる物質が導線の周囲に存在していないとすれば電子は電極表面に少したまるだけです。コンデンサーの充電で溜まる量程度です。極板の間隔が広いですから普通のコンデンサーよりはずっと溜まる量が少ないです。電子は電極から外に出ることができません。「泳いで行く」ということ以前の話です。
 
電気分解は電圧をかけることによって起こる酸化・還元反応と同じことだとされていますから「直流で電流が流れれば必ず電気分解が起こっている」ことになります。
電気分解が起こっているとしたら反応によって生じる物質があるはずです。でもその物質が観察されるかは別の問題です。観測にかかってこない可能性については既に出ている回答に書かれています。

物理のカテの回答を見ていると電池の中を流れる電流が電気分解(酸化・還元反応)によるものとそうでない電流の2本立てで成り立っているとしているものが目につきます。

そういうことではこの質問もありそうな疑問から出てきたものだと思います。

摩擦電気の話なども混乱の原因になっているように思います。
物質が変化することなしに電子が増えたり、減ったりすることが可能であるという前提で書かれている解説がほとんどです。金属の帯電と絶縁体の帯電とは分けて考える必要があるはずです。こすることによって小さな物質の断片ができればそれは必ずイオンかラディカルかになっているはずです。電子だけがはぎとられてふらふらと移動していくということはないはずです。水が帯電して[H2O]^+とか[H2O]^-になっているなんてことも考えられません。

電子が水の中を泳いでいくということをあり得ないと言うのであれば、摩擦電気で水が帯電した時についても同じように、電子が単に水の上に乗っかっているというイメージを否定しなければいけません。

H3O^+とH^+ は同じ電荷です。でも大きさは10万倍以上違います。他の物質の近くまで行った時の静電引力の大きさは100億倍以上あります。電子がふらふらと水の中を泳いでいくことが出来ないのであればH^+(陽子)がふらふらと水の中を泳いでいくことができないということも同じように認めておかなければなければいけません。
H^+という表現を使う時にはよほど丁寧に「省略形である」という注を入れて説明しないとこういうところにまでイメージが繋がってくる可能性があります。
考えにくい事を理解しようとする時は関係がありそうに思える他の現象のイメージを総動員して考えますから。

この回答への補足

htms42様は回答者様の中で一番化学に詳しいようですので、お聞きします。
電解質に電気が流れるのは電気分解だというのはわかりました。
でも、一つだけ疑問が残りました。
硝酸カリウムKNO3水溶液に電気を通した場合、
電気分解の半反応式は水の電気分解と同じですよね。
ならば、「イオン性物質は電気を通しやすい」という性質は、
硝酸カリウムの場合どのように表れるのでしょうか?

補足日時:2010/12/26 14:58
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まず,場合を交流と直流に分ける必要があります.



直流の場合,つまり乾電池と電球で実験しているときの話ですが,これは電気分解が「おこっています」.
電極に何を使ったのかわかりませんが,電極が腐食したりするのも電気分解です.そのために気泡発生が見えなかったのかもしれません.あるいは,単に時間が短くて,わかるほどの気泡が付かなかったということかもしれません.電解液には酸素が溶け込んでいますが,これが電気分解で還元されている間は,水素発生は目立ちません.その他.

交流の場合は,電気分解がおこらずに電気が流れるように見えます.これは電極と溶液の間の領域がコンデンサとして働くためです.電極での電子の蓄積と,溶液側でのイオンの動きだけで交流電流が流せます.もちろん,電圧によっては電気分解もおこりますが.

いずれにしても,電子がそのまま溶液を泳いでいくことはありません.
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>まさか金属内のように電子が水溶液中を泳いでいく


電子は水中を移動できません。

イオンが移動します。
電気分解(電解精錬等合成を含む)は、電極表面のみでおこります。
生成したぶしつが、溶ける、分解する、沈殿する、さらに電気分解する、場合があります。

>どちらの電極にも気体(
分量が少なくて、液中に溶けている状態。

>電気分解が起こったとは考えにくいです。
気泡が観察されないだけで、実際は起こっています。
気泡が出るには、少なくとも、電極付近で飽和溶液になる必要がありますから。化学便覧、水素、酸素の溶解度の数値参照。
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1.電気分解は起きています。


2.電子は非常に小さいので分極が莫大になりほとんどブラックホール状態、そんなものは存在出来ないので適当な分子に着いてイオンラジカルなどになりそれが「拡散」で動きます。
拡散が律速なので電位差をいくら大きくしても電流値には上限があります。
最終的には両極が絶縁を乗り越えて空中放電になります。
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