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先日、日本アカデミー賞の中継番組を見た関係で、「告白」
と「悪人」に非常に興味を持った。そして、早々に「告白」をビデオで観た。

で、ちょっとした疑問を感じてしまった。

「悪人」が主演男優賞、女優賞、助演男優賞、助演女優賞を総なめしたのだから、普通なら、
作品賞、監督賞も「悪人」だろう。
そんな気持ちでTV中継を観ていたら、この2つは「告白」だった。

主演賞、助演賞は役者の演技もさることながら、基本は作品に恵まれてこそ獲得できるもの。
これに異論のある人はいないと思う。

ビデオを観て、「告白」の松たか子、木村佳乃が主演女優賞、助演女優賞を獲得してもなんら
不思議はないと思った。

「悪人」をまだ観ていないので、それ以上に「悪人」での受賞者の演技が優れていたといえば
それまでなのだが・・・・・・


話は変わるが、村上春樹が若かりし頃、というか何年前だろう、芥川賞にノミネートされたか
どうか知らないが、審査員のお歴々は、彼に対する評価はイマイチであったらしく、結果として
彼は芥川賞を受賞していない。

しかし、彼は今やノーベル賞の文学賞の候補に上がるほどの国際的な小説家に育っている。
芥川賞の審査員にみる目がなかったとかなんとか、いくらか反省があるらしい。

更に次元は異なるが、プロレスは完全にショーだろう。でなければ、あんなのマジメにやってちゃ、
体が持たない。

大相撲は・・・・・・そりゃ、中には真剣勝負もあるだろう。しかし、十両と幕下では天と地ほどの
待遇の違いがあるんだし・・・・・


話を元に戻そう。

日本アカデミー賞も、いくらかビジネスに関わりがあるものか。
いやいや、日本レコード大賞などとは世界が異なるのでは?。

一度監督賞を取った、(多分)韓国籍の監督に数年の内に2度までも監督賞、作品賞を取らせ
たくない・・・・・まさか、そんな偏狭な意識が働いたとは思えない、思いたくもないのだが。

監督の李相日は、3,4年前「フラガール」で監督賞を獲得している。


「作品賞」、「監督賞」を堂々と獲得した作品で、松たか子も木村佳乃も素晴らしい演技だったと思う。

   なぜ、二人は賞を取れなかったのだろう    逆に

   なぜ、李相日は監督賞を、「悪人」は作品賞をとれなかったのだろう

もちろん、既述した通り、それぞれの「演技」がより素晴らしく、それぞれの「作品」がより素晴らし
かったから・・・・・といえばそれまでだが。

しかし、なんとなく解せない。
審査員はどういうメンバーでどういう感性と判断力を持った人たちなのだろう。

本格的な映画評論家に、この疑問をぶつけてみたいのだが・・・・・

過去の日米の其々の賞の受賞歴をネットで調べてみたが、余計、分からなくなってきた・・(苦笑)

根底には、やはりビジネスを意識して、興行の拡大・振興を狙って、あまりにひとつの作品に
賞が偏ることを避けたいという主催者か何かからの圧力が審査員他にあったと考えるのが
自然なのだろうか。

A 回答 (5件)

>主演賞、助演賞は役者の演技もさることながら、


>基本は作品に恵まれてこそ獲得できるもの。

いや、そうとは言い切れない。たとえ作品に難があり、演出家の腕が大したことがなくても、演技者個人の才能と努力が突出していれば主演賞・助演賞を獲得することは有り得る。米国のアカデミー賞だって、出演作が作品賞を取っていなくてもキャストが演技賞を獲得するケースは珍しくはない。

>審査員はどういうメンバーでどういう感性と
>判断力を持った人たちなのだろう。

日本アカデミー賞は約4千人のアカデミー会員によって選ばれるが、その3割が松竹、東宝、東映、角川映画という大手4社とその系列企業社員により構成されている。従って、上記4社が関与していないマイナー系・単館系の映画にとっては不利な仕組みになっていると言えよう。

ちなみに、過去の作品賞受賞作で作品賞を獲得した単館系の映画は「フラガール」と「ツィゴイネルワイゼン」「午後の遺言状」ぐらいである。

しかも、約4千人のアカデミー会員の全員が主要な作品の全てを観ているとは限らない。拡大公開されるものしか観ていない会員も少なくないと聞く。アカデミー会員(業界関係者)自体が熱心な映画ファンであり、マイナーな映画も見逃さないという本家アメリカのアカデミー賞とは、このあたりが大きく違うと思う。

さらに言えば、賞自体が各大手映画会社とスポンサー及び製作元でもあるテレビ局との「談合」であるとの噂も聞いている。その真偽は別にしても、受賞作と作品のクォリティとの格差が大きい賞であることは確かだ。

作品の質と受賞内容とが近いアワードは、毎日映画コンクールやキネマ旬報ベストテンの方だろう。

>松たか子も木村佳乃も素晴らしい演技だったと思う。

真にパフォーマンスの質を問うならば、主演女優賞にふさわしいのは松でも深津でもなく「キャタピラー」の寺島しのぶであることは論を待たない。何しろベルリン国際映画祭でも日本人俳優としては35年ぶりに受賞しているし、作品を観れば誰でもそれが頷けるほどの凄い演技だった(なお、35年前の受賞者は田中絹代という我が国を代表する名女優である)。深津もモントリオールで受賞しているが、ベルリンやカンヌなどの「三大映画祭」と「その他の映画祭」とでは歴然とした「格差」がある。

あえて言えば、寺島の35年ぶりの「快挙」に対して日本アカデミー賞側が何の配慮もしていなかったことは問題だ。業界の裏事情で主演女優賞が無理ならば、特別賞でも創設して進呈すべきだったと思う。

助演女優賞も木村や樹木希林よりも「悪人」の満島ひかりの方がふさわしい。キネマ旬報ベストテンでは「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」の安藤サクラが受賞しているが、満島と安藤が昨年度の助演女優としての演技者の「双璧」だったと思っている。ただ、両人ともマイナーな映画での仕事が多いので、メジャーな映画しか観ない(とされる)日本アカデミー会員が敬遠したのかもしれない。

>圧力が審査員他にあったと考えるのが
>自然なのだろうか。

映画の賞というものは、(米国アカデミー賞や三大映画祭も含めて)どこからも圧力が掛かっていないというケースは少ないと想像する。ただ、受賞内容が作品およびスタッフ・キャストの仕事内容の質や評判とそれほど懸け離れない限り、許容出来る範囲内かと思う。

しかるに日本アカデミー賞は。。。どうなんでしょうかね。ここ最近でも「愛のむきだし」や「ヘヴンズ・ストーリー」「トウキョウソナタ」「サッド ヴァケイション」といった突出した作品が、単館系であるという理由からか(その出演者やスタッフも含めて)ノミネートすらされていないという事実は、映画アワードとしての権威を下方硬直させていると思います。
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他の回答者も触れていますが、基本的にどこまで公正な表集計が行われているかははっきりしません。



例えば、アメリカのアカデミー賞は、会員から投票された表に関しては、別の独立組織が集計して発表当日まで結果は金庫で管理されています。なので、そこで操作はできません。日本は、集計から発表までアカデミー協会が扱います。そこはグレーゾーンになっています。
疑われるならば、アメリカの組織のようにはっきりと厳密性を公表すべきですね。

投票自体も日本とアメリカでは大きな差があります。
アメリカの場合、会員がすべての賞に投票できる訳ではありません。会員の資格や職種にもよりますが、基本美術職は美術に、プロデューサーは作品賞に投票します(複数投票できる場合もあるようです)。
日本の場合は、ひとりが全部の賞に投票できます。こうなると、たとえば現場に行かない企画者などは、美術や撮影などの素晴らしさを正しく評価できない可能性があります。よくわからないので自分が関わった作品や知っているスタッフが関わった作品のタイトルを並べて投票する可能性もあるのです。

このように、どこまできちんと作品が評価されているのかは、不透明な部分がおおくわかりません。

この状況は日本のどの映画賞にも言えることです。とても残念ですが日本の映画界はこんな感じです。
一番公平な賞はぴあテンだといわれていますので、私はぴあの映画賞を参考にしています。
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日本アカデミー賞のサイトを見てもらうとわかりますが、会員数は4091人で、その多くが東宝・松竹・東映などの大手配給会社が占めています。


ほかに賛助法人というのがありまして、映画製作に関係する各社ということで、ここに在京のテレビ局がぜんぶ入っています。
となると、投票者の多くが、邦画のメジャーな作品に何らかの関わりがある人たちになってきます。
また受賞のTV中継は日本テレビが毎回放送していますし、ラジオはフジサンケイグループのニッポン放送が行っています。
賞のひとつに話題賞というのがありますが、これは正式にはオールナイトニッポン話題賞いってニッポン放送がらみの賞です(ただオールナイトニッポンのリスナーの投票ということになっていますけど)。

こうしてみると、どうしても組織票がものをいうような仕組みになってしまっています。
なので、その年にキネマ旬報賞やブルーリボン賞を獲ったような作品でも独立プロ系の映画が大きな賞を獲ることはほとんどなくなっています。
近年だと「三丁目の夕日」が独占した年は新聞や映画雑誌の優秀映画賞は大半が「パッチギ」でした。

http://www.japan-academy-prize.jp/index.php


アメリカのアカデミー賞はロスアンゼルス地区の映画館で公開された映画が受賞対象となっていますが、会員はハリウッドの映画人中心で、授賞式への出席が見込めないと賞を獲りにくいとか、外国人の監督がアメリカの暗部を描いている作品だとこれも賞を獲りにくいとか、いろんなことが言われています。

カンヌ映画祭はその年の審査委員長がハリウッドの映画人か、ヨーロッパ勢かで受賞作品の傾向がぜんぜん違ってきます。
クリントイーストウッドが審査委員長の年は「パルフフィクション」のような暴力的な映画がパルムドールでしたが、これがヨーロッパ勢の審査院長だったら、暴力的な作品はまず賞を獲りません。
それもあって、出品者側は誰が審査委員長になるかで、カンヌ出品を回避したりもします。

ベルリンは社会派的な作品が有利ですし、ベネチアは芸術色の高い作品が有利と言われています。

日本の映画関係者が注目する海外の映画祭はほかにもロッテルダム、釜山、モントリオール、ロカルノ、カルロヴィヴァリ、モスクワ、サンダンスなどなどかなり多く、1年365日で実は国際映画祭を名乗る映画祭はこの日数より多くあります。ということで、毎日どこかで国際映画祭が行われていると……

そんな具合ですから、映画の善し悪しは自分の目を信じるか、信頼のおける評論家の言葉を信じるしかないのかも?

ちなみにある有名映画雑誌のベストテンは評が売り買いされていることで有名です。
芸能記者などなぜこの人が投票者なの?という方も多く投票されていますし。

毎年700本以上の映画が公開され邦画はメジャーマイナー合わせると500本を超えます。
ぜんぶ見ることはまず無理でしょうから、なんらかの映画賞に投票する方たちは最低でも半分は見ていないと、その資格無し、にしなくちゃいけないと思います。
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>「悪人」をまだ観ていないので、それ以上に「悪人」での受賞者の演技が優れていたといえばそれまでなのだが・・・・・・




たぶん『悪人』を観ていただければわかると思いますが、これに尽きると思います。
助演女優が満島ひかり(『悪人』)でも納得できましたね。
それだけこの作品は俳優陣が強かったです。

『悪人』は俳優の表現力と音楽が、『告白』は色と構成力が強く印象に残っています。

『悪人』はまだ観られていないとのことなので省きますが、『告白』に関して細かく言うと、

俳優の演技は松たか子の嗚咽シーンを際立たせるかのように、それ以外は少し無機質というか、どこか抑えさせた印象を持ちました。
また、犯人の生徒の部屋のテレビでAKB48のPVが流れていたのも印象に残っています。監督は「ただ、中学生に今流行っているアーティストを教えてもらって使っただけ。」と答えていましたが、私は残酷さを引き出す材料になったと思います。

教室でのテンポの取り方だったり、監督のそういうセンスと言いますか、演出力が面白いなと思ったのです。


全く別の作品に優劣をつけること自体がナンセンスなので、たまたま今回はこういう審査員が集まっただけ、程度にしか思いません。

すべて『悪人』だったとしても納得。
でもそれなら『告白』に何か非があるかと言えばそれも無い。

なので『悪人』総なめの中に『告白』が入ってきたのはうれしいくらいでした。審査員も悩んだんだろうなぁと思うと(笑)


双璧というんでしょうかね。
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日本映画関係者の「日本アカデミー賞」の会員による


個人投票。
なので、どうして、獲れなかった、といわれても‥

東宝映画は、シネコンを含めて、直営館が最も多い。
従って、全国一斉封切をすると、目立つ。
松竹、東映、角川は、東宝の半分以下しか直営劇場がない。
だから興行収入のベストテンは、東宝が独占する可能性が大きい。

興行と、賞とり、は、まったくの別物。
審査員に圧力‥誰が誰に、だろう‥
そんなことしても、優勝賞金がもらえるわけでもないのに
だれが、得をして、誰が損をするのだろうか‥
しかも興行はすでに終了しているのに‥
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