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 最近、バイオテクノロジーに関する本を読んで疑問に思ったのですが…。
 核移植では核を提供する個体(これをAとする)と、除核された未受精卵を提供する個体(これをBとする)は異なるんですよね。
 遺伝子は核以外にミトコンドリアにも含まるといいますが、核移植された受精卵は、Aの核を持ちBのミトコンドリアを持っているのだと思います。
 この場合、遺伝子の発現にはBのミトコンドリアの遺伝子は関与しないのでしょうか。もし関与するなら、できる個体はAそのものではないので、核移植の意義が薄れるような気がするのですが。それともそれは無視できる程度のものなのでしょうか。
 

A 回答 (2件)

cattleさんのおっしゃる通り、核移植を行った場合にはミトコンドリアが「B」のままですので、厳密な意味での100%クローンではありません。



しかし、体の主要な構造や働き、特性などは大部分が核遺伝子によって決定されていますので、「ミトコンドリアが違うからクローン生物を作る異議は薄い」とは言いきれません。例えば、臓器移植を行うときの拒絶反応などは、核移植によるクローン生物を生み出すことで回避できると言われています。ここにミトコンドリアの違いはさほど重要ではないため、核移植クローンを作る事で臓器移植による医療がもっと充実するはずです。

しかし、クローン生物はなぜか短命です。様々な説によって短命であることの説明がなされていますが、その中にはミトコンドリアが違うから寿命が短い、という主旨の説もあります。正確なことはよく分かっていない部分もあるようですが、ミトコンドリアが違う事による影響が無視できる程度のものなのかどうか、未だ研究が行われている段階だと思います。

ミトコンドリアは本来別の生き物であったため、独自の遺伝子を持ちます。これが進化の過程で我々の細胞に取りこまれて共生関係になりました。したがって、もともとが別の生き物であったということから、ミトコンドリア遺伝子が核遺伝子の発現にクリティカルに影響するという事は考えにくいと思われます。

ちなみにミトコンドリアが宿主細胞を乗り換えて、種から種へと移り住むことが近年分かってきました。細胞の中の小器官と呼ばれながらも、実際には全くもって別の生き物であることの証しです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
重要なのは核の遺伝子なんですね~。
けれどまだまだナゾな部分あるんですね。
参考になりました。

お礼日時:2003/12/24 04:19

クローン動物を作る際の核移植の場合には、核を提供する個体と未受精卵の個体は、同一個体の場合もあると思います。

その場合は、御心配されているような事は無いと思います。

たとえ違う個体の未受精卵に核移植する場合であっても、ミトコンドリアの遺伝子というのは、あまりファンクショナルな遺伝子は無いと聞いています。ですので、その個体特有の遺伝子発現という意味においては、ミトコンドリアの遺伝子というのは無視できると考えてよいのではないでしょうか。
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