アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

刑法に次のようにあります。

(名誉毀損)
第二百三十条  公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
(侮辱)
第二百三十一条  事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

某省所管のある国家試験があって、その過去問題とその解答である次の(1)がその試験の実施者によってインターネット上に公開されているとします。
(1)その試験の実施者が正しいと考える解答(つまり、その国家試験がそれに基づいて採点されて、その試験の合格者が既に確定した解答)。

その試験の実施者以外の者(以下、これを「受験者」と言います。)が、(1)は正しくないと思ったときに、次の(2)をインターネット上に公開する行為は上記2つの条のいずれかに該当しますか。つまり、その国家試験の実施者がその受験者を告訴した場合は、その受験者は前科一般になる可能性がありますか。また、もし該当しないならば、その法的根拠は何でしょうか。
(2)その国家試験の問題についての、その受験者が正しいと考える解答。

ただし、(2)を公開するに当たっては純粋に問題文の掲示と解答の解説だけにとどめ、その国家試験の実施者又はその国家試験について批判めいたことは金輪際、一切書かないとします。

また、その国家試験の問題をインターネットに公開することについてはその試験の実施者に事前に了解を取ってある(つまり、著作権法に言う公衆送信可能化権の侵害はない)とします。

ただし、(2)をインターネットに公開することについてはその試験の実施者に事前に了解を取ってないとします。取ってないのは、取ろうとするとその試験の実施者が「(2)をインターネットに公開するのなら、(解答ではなく)問題文をインターネットに公開すること自体をそもそも許可しない。」のようなことを言い出すことが懸念されるからです。

A 回答 (4件)

刑法に関する基本的な知識はお持ちであるという前提で書かせていただきます。



まず名誉毀損罪は言うまでもなく故意犯ですので、「試験の実施者の名誉を貶めてやる・・・」という故意がなければ成立しません。
通常、ある試験問題について自分なりの解答(2)を書いて公開したところで名誉毀損罪の故意があるとは誰も看なしません。
解答(1)を書いた試験の実施者は「俺よりイイ解答書きやがって・・・悔しい・・・」と思うかもしれませんけど。
おそらく現実にはこれでおしまい。

次にちょっと現実離れしますが、もし解答(2)を書いた人に名誉毀損の故意があり、その気持ちが解答(2)のはしばしにトゲトゲしく表れており、試験の実施者が名誉毀損で告訴した場合を考えます。
名誉毀損罪の構成要件は
一.公然性
二.事実を摘示
三.人の社会的評価を低下させる危険
ですね。
一.の公然性はネット上に公開しているのでok。
しかし二.の事実の摘示が満たされません。
なぜなら試験問題についての解答は「事実」ではなく、学術的な思想とか研究です。
事実というのは「○○さんが××した」「○○さんは△△だ」といったもののはず。
その上三.の要件も満たしません。
名誉毀損罪にいう「名誉」は名誉感情を含みませんので(判例・通説)、試験の実施者が「悔しい~!!」と思っても名誉が毀損されたことにはなりません。

更に現実離れし、解答(2)が非常に攻撃的で、誰の目にも解答(1)を痛烈にこき下ろしているように見えた場合を考えてみましょう。
(どんな解答だよ!!って感じですが・・・)
ご存知のとおり名誉毀損罪には真実性の証明による免責が規定されています。(刑230条の2)
人の名誉を毀損しても、それが公共性・公益性に資するものであれば罰しないというあれです。
国家試験の問題と解答となれば公共性・公益性は重大ですから、もし解答(1)が間違っていた場合に「その解答(1)は間違っている!試験の実施者は不勉強きわまりない。このような輩が試験委員とは失笑である。」などと書いても名誉毀損罪になることはありません。

真実性の証明により名誉毀損罪の違法性を阻却された者は、原則として侮辱罪にも該当しないことになっています。
しかし解答(2)の中に「試験の実施者はサル並み」などと書けばさすがに侮辱罪が成立します。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

お礼が遅くなってすみません。
同文となりますことをお許しください。

普通に(2)を公開するだけであり、罵倒するようなことは一切書かないのであれば、お縄にはならないということで少し安心しました。
230条の2というのがあるんですね。今回の場合はこれに当たると思います。
詳しくお教えいただいて、とても勉強になりました。

有り難うございました。

お礼日時:2012/05/13 11:24

法学部の教授たちは全員お縄になるなww



学術的な指摘、紹介に留まり、試験実施主体を侮辱しない限りは問題ないでしょう。

この回答への補足

>学術的な指摘、紹介に留まり、試験実施主体を侮辱しない限りは問題ないでしょう。

第230条は「間違いを間違いだと公然と指摘したら、その指摘をした人は前科一犯だよ」と、文字どおりには、読めます。「学術的な指摘、紹介に留まり、試験実施主体を侮辱しない」場合であってもです。

なぜなら、誰でも「名誉」はあるし、間違いを間違いだと指摘されれば、どんな場合であれ例外なくその名誉が傷つくからです。

そうではないのでしょうか。そうでない法的根拠は何でしょうか。

補足日時:2012/04/29 01:48
    • good
    • 0
この回答へのお礼

お礼が遅くなってすみません。
同文となりますことをお許しください。

普通に(2)を公開するだけであり、罵倒するようなことは一切書かないのであれば、お縄にはならないということで少し安心しました。
230条の2というのがあるんですね。今回の場合はこれに当たると思います。
詳しくお教えいただいて、とても勉強になりました。

有り難うございました。

お礼日時:2012/05/13 11:23

公然侮辱罪てのは少しおかしいです。


ただの侮辱罪で結構です。

質問が抽象的なので、
一般論として回答します。

名誉毀損や業務妨害罪の成立が問題になりますが
解釈などの争いがあり、その指摘が正当なもので
あれば、犯罪になりません。

なにをもって正当とするかは、個々具体的に
判断することになります。

この回答への補足

>なにをもって正当とするかは、個々具体的に判断することになります。

かなり具体的に説明したつもりなのですが、これ以外にどのようなことが「個々具体的に判断する」場合には必要になるでしょうか。

補足日時:2012/04/29 01:38
    • good
    • 0
この回答へのお礼

お礼が遅くなってすみません。
同文となりますことをお許しください。

普通に(2)を公開するだけであり、罵倒するようなことは一切書かないのであれば、お縄にはならないということで少し安心しました。
230条の2というのがあるんですね。今回の場合はこれに当たると思います。
詳しくお教えいただいて、とても勉強になりました。

有り難うございました。

お礼日時:2012/05/13 11:23

適用する法律は、


「威力業務妨害」です。

既に、裁判例が出ています。(判決までフォローしていません)

この回答への補足

>威力業務妨害

そこが分かりません。なぜ威力業務妨害でしょうか。

>既に、裁判例が出ています。(判決までフォローしていません)

意味不明です。

補足日時:2012/04/29 01:35
    • good
    • 0
この回答へのお礼

お礼が遅くなってすみません。
同文となりますことをお許しください。

普通に(2)を公開するだけであり、罵倒するようなことは一切書かないのであれば、お縄にはならないということで少し安心しました。
230条の2というのがあるんですね。今回の場合はこれに当たると思います。
詳しくお教えいただいて、とても勉強になりました。

有り難うございました。

お礼日時:2012/05/13 11:23

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!