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いままでミステリやノンフィクションなどを結構読んできました。が、最近、ジョン・ル・カレなどが映画化されたりしたことでスパイ・サスペンスにも興味が・・・。このジャンルはあまり読んだことがないので
はっきり言ってよく知りません。で、とりあえず名前を聞いたことのある作家の中でおすすめのものを
紹介してください。
ジョン・ル・カレ
レン・デイトン
ケン・フォレット
手始めに読むとしたらどの作家のものがいいでしょうか?
スピード感があって読みだしたら止まらなくなるようなものがいいです。
これらの作家以外に、何かおすすめのものがあればそれも紹介してください。
いま私が興味があるのはキース・トムソンの「僕を忘れたスパイ」ですが、
誰か読んだ方、面白かったかどうか感想を教えてください。
また、レン・デイトンの「ベルリン・ゲーム」などのシリーズを読んだ方も感想をお願いします。

A 回答 (4件)

スパイ小説を読む何よりの愉しみは、坦坦と始まり、穏やかに進行し、何事もなかったかのようにまた日常が甦る、大いなる静寂の中で蠢く人の心理の鬩ぎ合いの妙を味わうことにあるでしょう。


「アシェンデン」サマーセット・モーム
「ザルツブルグ・コネクション」ヘレン・マッキネス
「イプクレス・ファイル」レン・デイトン
「ディミトリオスの棺」エリック・アンブラー
「リブラ 時の秤」ドン・デニーロ
「イギリス人の患者」マイケル・オンダーチェ
「冷戦交換ゲーム」ロス・トーマス
「リヴィエラを撃て」高村薫

「スピード感があって読みだしたら止まらなくなる」ものを望むのは、結局は良質なスパイ小説とはかなり異なる、細かいプロットに富んで読み飽きの来ないような活劇ミステリーや冒険小説の方向ではないでしょうか。
「針の眼」ケン・フォレット
「鷹は舞い降りた」ジャック・ヒギンズ
「最後の国境線」アリスティア・マクリーン
「興奮」ディック・フランシス
「アイガー・サンクション」トレヴェニアン
「イローナの四人の父親」A・J・クィネル
「マッキントッシュの男」デズモンド・バグリイ
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 冷戦の崩壊によってスパイ小説は完全に下火になってしまったのですが、スパイ小説は大きく分けると2種類あり、荒唐無稽のスーパーヒーロー型スパイが活躍するタイプと、現実に即したリアルなスパイが登場するタイプです。

前者を代表するのは何と言ってもイアン・フレミングの「007シリーズ」で、ル・カレやデイトンは後者になります。
 スピード感があって一気に読まされるというのはむしろ前者の方でしょう。はっきり言いますがル・カレやデイトンにスピード感は期待しないでください (^^;)。細部に至るまでじっくりと書き込まれた重厚な描写で描き出される緊迫感が特徴の作家です。要するにとても読み難い作家です (^^;)。デントンの方がまだストーリーに起伏があるかなと思いますが、大変に重たい作品であることは変わりありません。生半可な気分で挑むと途中で挫折する可能性が大です (^^;)。
 フォレットはこの二人と比べると遥かにアクション性が強いです。その分、ノリはスーパーヒーロー型に近く、登場人物にあまりスパイらしさが感じられないため、個人的にはスパイ物としてはあまり好きではないですね。そもそも、フォレットは冒険小説作家に近く、スパイ物はそれほど書いていませんし、むしろスパイ物以外に面白い作品が多いです。

 スパイ物はスタイルとして一般人がスパイ事件に巻き込まれる物と、主人公がスパイだというものがあります。かつては巻き込まれ型が多かったのですが、近年はほとんど見かけません。
 巻き込まれ型の代表作としてはジョン・バカン『三十九階段』、エリック・アンブラー『あるスパイへの墓碑銘』、『ディミトリオスの棺』、グレアム・グリーン『第三の男』、『ハバナの男』等が挙げられます。ちなみにアガサ・クリスティも初期にはよく巻き込まれ型のスパイ小説を書いていました。『茶色い服の男』などはクリスティを代表す傑作ですね。
 これらの巻き込まれ型はいずれもスピード感があり、サスペンスフルで読みやすいです。ただし、さすがに古さは否めません。

 スーパーヒーロー型はかつては007に触発されて雨後の筍のごとく書かれましたが、今となれば007だけ読んでいれば十分でしょう。こちらも文句なくスピード感はありますが、正直に言うと映画を見ている方が楽しいかも (^^;)。

 その後、ル・カレ以降、重厚でシリアスなスパイ物が中心となっていきます。それらで比較的スピード感があって読みやすいものと言えば、既に名前が上がっていますが、ブライアン・フリーマントルがいます。冴えない中年男でありながらその実腕利きのスパイであるチャーリー・マフィンが各国の諜報機関を相手にとって活躍するチャーリー・マフィン・シリーズはスパイ物の初心者にはいいかもしれません。
 また、イスラエルの作家マイケル・バー=ゾウハーもお勧めです。しばらく新作が出ていなかったのですが、先日『ベルリン・コンスピラシー』で健在ぶりをアピールしてくれました。『過去からの狙撃者』『二度死んだ男』『パンドラ抹殺文書』『復讐のダブル・クロス』などがスパイ物の代表作ですが、いずれも展開がスピーディで二重三重のどんでん返しで読者を飽きさせず、一気読みの傑作になっています。
 あと、スピード感のあるスパイ物の書き手となると『メッカを撃て』、『スナップ・ショット』のA・J・クイネル、『ウインター・ホーク』、『闇の奥へ』などのクレイグ・トーマスなどがおり、いずれも一気に読ませてくれますが、スパイ小説と言うよりは冒険小説に近いかな。

 ただ、個人的にはル・カレの『ティンカー、テイラー、ソルジャースパイ』、『スクールボーイ閣下』、『スマイリーと仲間たち』のスマイリー三部作や『寒い国から帰ってきたスパイ』、デントンの『ベルリン・ゲーム』、『メキシコ・セット』、『ロンドン・マッチ』のサムスン三部作などにじっくりと挑んでもらいたいなと思いますね。いずれスパイ小説史上に残る傑作だと思います。
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ケン・フォレットも息も継がせぬ緊迫感が魅力ですが、フレデリック・フォーサイスはさらにいいです。

ケン・フォレット物はテーマが少し古いですが、フレデリック・フォーサイスは比較的現代に近い。その意味でも臨場感があります。読み出したら止まりません。どの作品も面白いですが、一番好きなのは「戦争の犬たち」。傭兵達が最後にアフリカの独裁者の王宮を攻撃するシーンは絶品です。映画化もされています。
http://www.warmovie.com/museum/pamphlet/body/016 …
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私がおすすめするのは、ブライアン・フリーマントルです。


ほとんどの作品は、新潮文庫でしか出されていませんので、馴染みがない作家かもしれません。

下積みのスパイを主役にするなど、従来のスパイ小説とはちょっと違う作風です。
なかでも中年の英国情報部員で、風采の上がらないチャーりー・マフィンが主役になっているシリーズをおすすめします。

 『消されかけた男』(Charlie Muffin)
 『再び消されかけた男』(Clap Hands,Here Comes Charlie)
 『呼び出された男』(The Inscrutable Charlie Muffin)
 『罠にかけられた男』(Chalie Muffin's Uncle Sam)
 『追いつめられた男』(Madrigal for Charlie Muffin)
 『亡命者はモスクワをめざす』(Charlie Muffin and Russian Rose)
 『暗殺者を愛した女』(Chalie Muffin San)
 『狙撃』(The Run Around) 
 『報復』(Charlie's Apprentice)
 『流出』(Charlie's Chance)
 『待たれていた男』(Dead Men Living)
 『城壁に手をかけた男』(Kings of Many Castles)
 『片腕をなくした男』(Red Star Rising)

と、ありますが、まずはチャーリー・マフィン初登場で最高傑作の『消されかけた男』を読んでみて下さい。
読みだしたら止められなくなり、シリーズを順番に読んでみたくなること請け合いです。
これらはいずれも新潮文庫から出版されています。
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