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なんでも鑑定団で谷文晁の作品が出てきた時は、ほぼ贋作なんですが、
なぜ彼の作品に贋作が多いのか文化的背景を知っている方、教えてください。
昔の絵画界では、谷文晁バブルなんてのがあったのでしょうか?

A 回答 (3件)

贋作が多いと言うことは


・名前を誰でも知っている、人気がある
・そのわりにオリジナルに触れる機会が少ない
・高価である
・旧家などに埋もれていてもおかしくない

まあそういう条件があると思います。
なんでも鑑定団で偽物で多いのは他には応挙、続いて若冲でしょうか。
この人たちの絵としての共通点よりも、絵が教養のある紳士たちにわりに自由に買えた、そういう町人が文化に比較的身近に親しむことが楽しみとしてある時代の作家という点が共通しているということではないでしょうか。

谷文晁は江戸時代の後期の画家ですから作品もけっこう数多く残っていたのでしょう。
文晁の仕えた松平定信は寛政の改革の主役ですが、寛政の改革ををまとめるなら
・倹約令→ゴージャスな風俗流行を禁じることで商業、資本家の力・文化を弱める
・農業重視による幕府、武士階級の再興
・蘭学排除→対外貿易の幕府による独占・コントロール、幕藩制の堅持
まあそんな特徴があると思われます。江戸時代の政治の特徴としては官僚政治ということで、その官僚が商業経済・資本振興に熱心であったり、その野放図な発達をおさえて農業・武士に主導権を取り戻そうとするための揺り返しというのの絶え間ない繰り返しのように見えます。
文晁にはお抱え絵師のような面もあると思うのですが、画家としての活動は権力との癒着に頼ったものではないように思います。おそらく定信の方針や寛政の改革の性質とも関係あるのでしょう。

政治が一見してゴージャスな装飾などを禁じる影響は、素材ではなくて一見お金がかかっているように見えない所(細工の手間など)にお金を投じるのが意気(精神的気概)=粋だというような文化に発達して行きました。
文鳥の絵を見ると水墨や淡彩画が多く、絢爛たる色彩や細密な描写というよりはデザイン的なうまさのようなのが前面に出てきている、だから偽物を作りやすいというような面があるのではないでしょうか。また今で言うドローイング・スケッチのようなものを作品にしています。
また過去の絵の流派にはこだわらないで弟子に研究させていたようです。

明治時代に講釈の素材としても取り上げられて人気と知名度が高かったことも関係あるのでは。

ただ明治時代に起こされた「日本画」という運動の中では評価はされておらず、むしろ傍流とされた面はあると思います。

以上私が急遽インターネットで簡単に調べたことのまとめです。

http://cardiac.exblog.jp/7419332
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E6%96%87% …

なお昔の日本の絵では自分の描いた下書きや人の過去の絵を写し取って描いて行くという手順が普通です(文晁の日本名山図会も他人のスケッチからのリメイク)。だから個人だけではなくて工房作品というようなものもたくさんあるはずです。

偽物の中には偽物とすらも言えない物も多いように思います。美術館博物館や画集や写真の発達していなかった頃の偽物というのはもっぱら落款だけに頼って可能だったんではないでしょうか。
ですので「文化的背景」より「知名度ばかりが高くて高価で取引されていること」が偽物の(多く出回る)条件なのだと私は思う次第です。それも文化的あるいは精神的背景と言えなくもないと思いますが。
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谷文晁は江戸期の文化・文政の時代に活躍した人物ですが、なぜ文晁などの有名絵師に贋作が多いかそれはこういう背景があるからです。



貴方は日本画についてどこまで知っているのか。?日本画は今も昔も画材に使われるモノがひじょうに高価です。例えば彩色に使われる”岩絵之具”は貴石と呼ばれる本来ならば希少性の高い鉱物を細かく砕いて、それを精製を何度かしてやっと顔料として使える。ただし実際にはこれだけではダメでさらに溶いたニカワを定着材としてやっと絵が描ける。このニカワも高価で元は動物の皮や骨から取れるものでいわゆるコラーゲンにに近いものでこれを固めたものです。

他にも日本画には紙に描く紙本と、絹に描く絹本とあり、筆・墨・硯ととにかく高価。したがって元手に掛かる日本画では作るにしても少なくても中級クラス以上の絵師のものでなければ割が合わない。それに買ってもらうにしてもある程度財力に余力がなければ無理。つまり贋作といってもそれなりの値で買ってくれなければ確実に赤字である。それに高価で買ったということで大事に残っている可能性も高い
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高いからです。

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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
いつ頃、どのような階級層が、なぜゆえに彼の絵画を購入し始めたのか、文化的背景を教えていただけたら幸いです。

お礼日時:2013/01/28 09:53

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