日本語を勉強中の中国人です。皆様の子供時代を振り返ってみませんか。ものごころがついたころに、日本語を覚えたことについてお伺いします。
子どもは最初に両親と話すことで日本語を習得したと思います。中国語の場合は、ただ字を並べるだけで動詞の変化がありません。漢字を順番で並べれば文が作られます。
しかし、日本語は単語を並べるだけで文にはなれないと思います。いろいろな変化もありますね。たとえば、「食べる」から「食べて」や「食べた」に、「赤い」から「赤かった」に。不思議なことですが、小さい子どもはなぜこういう複雑な変化のルールができるようになったのでしょうか。「食べる」や「赤い」などの単語の習得は納得できますが、いろいろな変化のルールはまず両親から理論的に教わるわけではないでしょう。
私たち外国人は「て型」(書いて、飲んで、乾いてなど)、「た系」(書いた、飲んだ、乾いたなど)、形容詞形容動詞の変化などいろいろ苦労して勉強するのですが、ネイティブの人々は小さいときに、こういうルールを勉強していないのに、なぜ日本語の文を作ることができるのでしょうか。ちなみに、大人の日本人は「書いて」を「書くて」や「書きて」などに間違える可能性もあるでしょうか。変な質問で申し訳ありません。
また、質問文に不自然な表現がございましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
直接の答にはならないかもしれませんが、幼児期での「言語習得」には言語の持つ「4つの領域の相関性」が作用していると思われます。
日本の子どもの殆どが経験していることですが、眠る時に親が本を読んでくれたり、お話をしてくれたりすることで、子ども達は「言葉を耳から聴き、何時の間にか眠ってしまいます」恐らくは言葉の持つリズムが子守歌の様に聞こえるのでしょう。
無論、日本の子ども達も最初は「名詞」から「言葉の森」へと分け入っていきます。公園に行けば、花が咲いていたり、散歩している犬に出会ったりして、「そのもの」に興味を示します。何しろ生まれて初めて観る物ばかりですから、子ども達にとっては興味津々なことばかりです。でもそれが「何であるか」とわからない時、親はそっと教えます。「それはね、お花っていうの。きれいね」「あそこにいるのは犬っていうの、かわいいね」などと具体的な名前を言葉としての音声を使って伝えることで「目の前にあって見ているもののイメージと耳から入った言葉が一致する」ことで認識が生まれます。
これを「ものとしての形」にしたものが「絵本」です。幼児向けの絵本に書かれている言葉の殆どは「名詞」です。形容詞や動詞から入っていくものは先ずありません。子どもの身の回りにあるものが、子どもの発育と同時に行動範囲を広げていきます。赤ちゃんから二歳頃までは家の中や家の近くの公園などであり、それが幼稚園段階になりますと、家から離れた場所に通学する形となり、その後の小学校や中学校では更に通学範囲が拡がっていきます。それと同時に生活圏も広がりを見せていきます。それと共に語彙数も飛躍的に増加していきます。
以前、出版社に勤務する友人が中国の出版事情を観て、中国には児童文学や絵本の文化がまだ熟成されていないとの感想を述べていたことも思い出しました。
中国の教育が児童の発達段階に即した性質のものであるかどうかはさておき、漢字の文化といっても「読む・書く」が前面に出ていて、「聴く・話す」という領域には余り関心が払われていないのではなかろうかと推察しています。「読む・書く」かはある程度の精神年齢の発達した人間だからできるのであり、「聴く・話す」は幼児の段階から可能な教育手段でもある。
幼児が初めて口にする言葉は全て名詞それも擬声語の様な音声で表されるケースが殆どです。犬ならばワンワン、猫ならばニャンニャンなど、それぞれの生き物の鳴き声で代用します。それでも「犬がいる」「猫がいる」ことを表すことが可能です。文法規則などを親が教えることは先ずありません。文法の入門を始めるのは小学校の中学年になってからです。
質問者様が蕎麦屋さんに入って「何を注文しようか」と迷っていた光景を想像してみてください。ふと見た隣の席の客が食べている品物がとても美味しそうに見えました。けれども質問者様は「その名前を知らなかった」としたならば、どの様にして「同じ品物」を注文することができるでしょうか。
店員を呼んで、「あの人と同じ物をください」あるいは「あのおそばは何と言うのでしょう。美味しそうなので私にも教えてください」などと声を掛ける方法もあれば、隣の客に「恐れ入りますが、そのおそばの名前は何というのでしょうか」などと聴いてみる方法もあります。何れも「音としての言葉」を使います。
英語の文化圏でも、バラの花を観た子どもが“red rose.”と具体的な表現を何の苦もなく使っていることと同じです。最初は一つの文が短かったものが、次第に語数も増え句読点を使うことで、長くそして説明的にもなっていきます。問いかけの文が単語だけで通じる段階から、単語を連ねて一つの文になり、それが助詞や時制を伴って複文の形へと進化していきます。一つの文章で幾つもの情報を示そうとすれば、この様に複雑な形にならざるを得ません。
ご親切に教えていただきありがとうございます。興味津々です。日本の絵本は確かに優れたものばかりですね。いろいろとても参考になりました。本当にありがとうございました。
No.8
- 回答日時:
私は日本人で、日本で育ち外国語の環境で暮らしたことはなく、学校での外国語学習も不得手で、現在も日本語以外はまったくわかりません。
1)いつから日本語が聴き取れるようになったか、いつからしゃべれるようになったか記憶がありません。私の子ども達についても、親類の子ども達に関してもいつから日本語が使えるようになったのか不明瞭です。日本語文化圏でも4歳以下の幼児がまともに日本語を話せることは非常に希だと思います。通常は年齢が高くなると段々と理解できる単語も、理解できる言い回し、使える言い回しも増えていきます。 しかし、小学校高学年、中学、高校と進んで、文章の読解試験や、作文などをさせてみると、日本語を理解し使用できる能力の個人差はとても大きいことがわかります。 これらか考えて、日本語の言語習得には長時間を要するのだし、「いつできるようになった」と表現するのは難しいのだと思います。
2)20歳までは日本語をほとんど知らなかったであろう外国人で、アメリカや中国から来日し、まだ2年程度なのに、イントネーション、アクセント、言い回しが非常に自然で、そこらのできの悪い日本人よりもしっかりと日本語のスムーズな会話ができる人に、これまで何人もあったことがあります。(もともと外国人と会うことが少ないのに、それにしては結構多い数の人だと思っています) 日本語の自然な話をする力を短期間で習得できる人もいることは確からしいです。 逆に、長い期間日本に住み、日本人と日本語の生活環境にいる中国人や米国人で、日常の簡単な会話以外では日本語での意思疎通が困難だったり、日常会話でも形容や修飾、語尾変化、助辞の使用法が不自然のままの人も多いです。 第2、第3外国語として日本語を習得し自然な日本語を使うのも、大きな個人差があるのは確かです。
3)最近は、多くの国家で国民の教育に力を入れ、識字率も上昇していますが、それでも多くの国家で成人でも文字の読み書きができない人はいます。中国や韓国(国名ではなくて、大雑把な地域名)でも、昔は、社会の構成メンバーの文字の習得は困難でした。多くの人が文盲状態だったので、簡体字やハングルが使われるようになっています。それ以前は、文字ではなくて、耳で聞き、口で話して言葉を習得するしか方法はなかった人が大勢いたということです。
4)名詞に性があったり、動詞や形容詞が変化したり、一見とても複雑に感じるのは、自分が慣れている言語とは違うからです。慣れているか、慣れていないか、慣れた言語と構造や用法が似たところがあるかどうかが、第2外国語の習得しやすさに関係しています。複雑か単純かが問題ではないです。 一番重要なのは、個人が持っている言語センスの能力だと私は思っています。 優秀な人は優秀で、だめな人はダメなのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%9E%E5%AD%A6# …
http://www.aii-t.org/j/maqha/thaqafa/language.htm
http://www.fsinet.or.jp/~zhangj/bijiaod.htm
「言語使用で、個人差は大きく、優秀な人は優秀で、だめな人はダメなのです」が、どの民族でも、男女性別、貧富に関わらず、多くの場合5~10歳くらいの間で、日常会話で実用目的を達するのには不都合がない程度の言語習得は90%以上の人ができるようになります。
数パーセントは何かの障害を抱えているため、そうした実用程度の習得もできません。
おそらく10%近い人は高度の言語能力を持ち、言語文化の高度な使用や享受ができます。
日常生活や通常の社会生活、経済活動では、それほど高度な言語能力を持たなくても、(日常会話で実用目的+たまには言語で遊ぶ、芸能や物語、詩文、歌謡、おしゃべりを楽しむ)ことができます。
これらの状況を考えると、高度な言語の能力を持つ一部の人々を別にし、また何かの障害を持つ一部の人々を別にすると、人口の60%~70%の人は、育った言語環境次第で、0歳~6歳くらいの間に、どんな言語でもスムーズに理解できるベースが脳にできてしまうのだと思います。 それが可能でないような言語は人間社会では根付かないでしょう。 書き言葉、文字の文化とは別で、耳で聞き、指や視線、表情、態度で示された内容を脳が聞いて、対応構造を脳に定着させることができたから、そしてそれを発声機構が発話で確認することができたから、それぞれの民族の言葉になっていったのだと思います。
5)語形変化や助辞などがどうして発達したのか、語順を定着させたり語順を気にしない言語がどうしてできたのかなどは知りませんが、そうしたこととは別に、ある言語文化で育てば、人間の脳は(その言語文化圏の日常実用会話は自然そのもの)に理解するのだと思います(数パーセントの障害者は別です)
~~~~~~~~~~
僕は男。君は安倍首相だが、私は野田さんだ。私はコーヒー。お前が主役で私は裏方。明日は天気。今日はヒマ。酒は嫌い。船はだめ。辛いものは私は食べません。私は脚が短い。
用言などを含めれば、色々です。 名詞に種類がない言語で育ったので、名詞を分けて使うセンスは私にはわかりません。
http://www50.tok2.com/home/chinese2/lesson/kouza …
慣れてしまえば、ルールはルールです。
サッカーとハンドボール、テニスと卓球でも、慣れてしまえば、きっとたいしたことはないのです。
「日本語は難しい」と思うのは、その本人の感覚でしかないでしょう。言語そのものの文法的なことや例外的なことは、単純に学習性を比較出来るものではないと思います。
ご丁寧に教えていただきありがとうございます。興味深く拝見しました。とても参考になりました。いろいろご親切に教えていただき本当にありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
>小さい子どもはなぜこういう複雑な変化のルールができるようになったのでしょうか
家庭で親が、保育園で保母さんが指摘して教えるからです。
うちの2歳の子は「ジュース買って」がまだ言えません。
「ジュース買うたろか」になってしまいます。
1人称と2人称の使い分けがまだできません。
親の言うことをそのまま覚えているからです。
それでも意味は分かります。
数年の間に、大人が話している言葉を聞いて覚え、それを文章にしていく方法を学びます。
文字を覚えるよりも、まず音で、膨大な量の日々の会話の中で覚えるから、むずかしい変化も覚えられるのではないでしょうか。
No.5
- 回答日時:
残念ながら、言葉を覚え始めたころの記憶はありませんが、親の話す言葉をまねて、間違っていれば親から直してもらうことによって習っていったのだと思います。
つまり経験です。ただし学校で文法を習い始めたとき、自分の話している日本語がこのように理論化できるのかと感激したことはよく覚えています。つまり文法は後付けです。
No.4
- 回答日時:
日本語は「習うより慣れろ」言語です。
日本人は世界一お馬鹿ですから、文法だの変化だのルールだの何にも考えていません。いわゆる日本語の文法というのは言語学者が分析した結果の話であって、それは子供の日本語習得にはなんにも関係ありません。子供は文法だの変化だのルールだのを全く意識していません。何も考えていないのです。頭でなく体で覚えるのが日本語です。子供は最初は両親、学校に入ってからは先生や他の児童の真似をしようとするだけです。理論も何も無い。ひたすら真似をする。こういう場合には、こういう風にしゃべり、こういう風に書くというパターンをひたすら覚えようとするだけなのです。1933年に改定された小学校の国語の教科書には、以下のような記述があります。
サイタ サイタ サクラ ガ サイタ
コイ コイ シロ コイ
ススメ ススメ ヘイタイ ススメ
オヒサマ アカイ アサヒ ガ アカイ
ヒノマル ノ ハタ バンザイ バンザイ
トマレ トマレ ナ ノ ハナ ニ
ハシレ ハシレ シロ カテ アカ カテ
ココマデ オイデ ゾロゾロ オイデ
ハト ハト オミヤ ノ ヤネ カラ オリテコイ
どれが名詞だの動詞だの、過去形だの命令形だの、そんなことは先生は教えません。
絵本のような情景と関連付けて何度も読み上げるだけです。子供は先生の真似をして同じように復唱するだけなのです。
このように日本語は漢字だけでなく、カタカナ・ひらがな、場合によってはローマ字、アラビア数字など多彩な文字種で強力な表現力を持っているのが特徴です。
「サイタ サイタ サクラ ガ サイタ」を漢字まじりに表現する時は、「咲いた、咲いた、桜が咲いた。」となるわけですが、それはもう少し子供が成長してから種明かしされるのです。
子供は論理も脈絡もなくひたすら繰り返しで、具体的な情景と日本語の対応を覚えていくのです。
「サイタ サイタ サクラ ガ サイタ」で、サイタが3回も出てきます。そういう繰り返しで覚えていきます。
外国人向けの日本語の教科書は、私は見たこともありませんが、おそらく大人向けのものでしょう。日本人は大人もそうなのですが、子供はなおさら何にも考えていません。「習うより慣れろ」
No.3
- 回答日時:
答えは簡単です。
誰でも最初に身につけるのは「話し言葉」です、ですから漢字とか仮名とか ABC とかハングル文字のような「書き言葉」は、覚えてもずっと後です。したがって「中国語の場合は、ただ字を並べるだけで動詞の変化がありません」とか「日本語は単語を並べるだけで文にはなれないと思います」というような書き言葉の問題ではありません。
僕たちも、「ウェーン」(=お襁褓換えろ)とか、「おっぱい」という母乳、牛乳、食事、(=おい、お袋、腹減った)を意味する発言から始まる訳で、別に「乳偏にお札の右側」を書いているのではありません。
「おなかすいた」という結果を示す表現とか、「飯くれ」という命令も、母親が「うるさいわねこの子、しばらく黙ってなさい」の意味も、「話し言葉」から入ったものです。
ご質問の文は「書き言葉」ですが自然です。
No.2
- 回答日時:
活用があるのは日本語だけではありませんので、特にそれは言語上、不思議なことではないんじゃないでしょうかね?
英語だって、語の変化っていうのはありますから。
むしろ、私は中国語に変化がないっていう方がびっくりしました。過去形とかは動詞の変化でなく、文の時制で表すんですかね?
それはさておき、子供がどうやって覚えるか?ですが。
子供は基本的に単語で言葉を覚えていないから、だと個人的には思います。
もちろん、基本的な単語を覚える、という過程はありますが、親から言葉を吸収するという意味では、常に文章です。
”ご飯食べたの?””早く食べなさい!”、子供は最初は単語しか発しないかもしれませんが親は常に文章で話しかけますからね。
形容詞にしたって、”赤いりんご”とか”赤い車”という形で覚えるわけで”赤い”単独で覚えることはないと思います。
どんな言葉でもそうですが、母国語だと読み書きより先に、話す聞くを習得しますから、その違いのようにも思います。
私は第二言語は英語ですが、英語にも母国語の人間は絶対やらないが、外国人が絶対間違える、苦労するっていう文法則はありますからね。言いたいことはよくわかります。
>私たち外国人は「て型」(書いて、飲んで、乾いてなど)、「た系」(書いた、飲んだ、乾いたなど)、形容詞形容動詞の変化などいろいろ苦労して勉強するのですが
5段活用などは日本人も学校でやりますし、正直言えば、その文法則だけ正確に全部言えと言われたら、言えない大人も中にはいると思います。
普段、そんなこと意識してないですからね。ただ、文章を作る場合には、違和感があるので、正しいを活用形を選択できます。
>大人の日本人は「書いて」を「書くて」や「書きて」などに間違える可能性もあるでしょうか。
ないです。まあ、最近の若い人は、びっくりするような間違いをする人もいますけど、一般的には母国語として日本語を話す人はしない間違いです。
No.1
- 回答日時:
大部分の日本人は日本語を誤り無く話せますが、なぜそう言うのか説明できる人はあまりいません。
中国語は文法をちょっと学べばいくらでも作文できますが、日本語は一つ一つの言葉使いに別々の事情があり、つまり習慣ばかりあって文法なんか無いのと同じです。中国語と日本語の学習しやすさの差は、日本語に元々文字が無かったことが理由だろうと私は考えています。日本語は本来は文字が無く、ただ口で話すだけの言葉です。だから言い易いように簡単に変化しました。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD% …
> 中期漢語(3世紀ごろ - 宋代)
(中略)
> 動詞の活用が消滅し始め、孤立語的な特徴を帯びるようになる。
中国語もはじめは活用があったようです。
「あなたは良いの人です」という日本語は間違っていますが、大部分の日本人はなぜ間違えているのか文法的に説明できません。あなたなら、「良い」が形容詞だから「の」は要らない、と簡単に言えるでしょう。名詞なら「の」が要る。大部分の日本人はこんな理屈は知りません。ただ間違えずに話せるだけです。
「私は行きます」と「私が行きます」の意味は明確に違うし、正確に使い分けることが出来ますが、大部分の日本人はこれを文法的に説明できません。「鮫は私は食べません」に至っては主語がどれなのか日本語文法は教えてくれません。
日本語の習得は主に幼児期の脳の機能に拠っているので、大人が学習しやすいようには出来ていないのでしょう。両親が中国人の子供でも日本で育てば日本人同様の日本語を話しますから、日本人の遺伝的能力というわけではないようです。
早速のご回答ありがとうございます。中国語も最初は活用があったとはとてもびっくりしました。参考になりました。本当にありがとうございました。
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