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 もし完全にフラットな路面が存在したとして、その路面上を車で定状円旋回し続けた時の限界速度は、足回りを硬くすればするほど高くなるのでしょうか?

 実際には完全にフラットな路面で定状円旋回なんてありえない話ですが、理屈として気になるので質問させていただきました。
 
 判る方が居られましたら、ご教授願います。



 

A 回答 (12件中1~10件)

 おクルマの研究で食ってる者で、専門は車両運動性能です。


 もう回答を締め切られた様な雰囲気ですが・・・・細かく回答します。これが正解です、と言い切ってしまいましょう。

>もし完全にフラットな路面が存在したとして、その路面上を車で定状円旋回し続けた時の・・・

 まず路面はガラスの様に完全にフラット(アスファルトの主成分である砕石による凹凸さえない状態)で、且つ定常円旋回だけとしましょう。
 この状態では、乗心地やロードホールディング、それに直進からのハンドル操舵時(=過渡特性)は無視してよいことになります。

 で、結論を先に述べますと。
 サスペンションなどない、完全なゼロロールの方が限界は高くなります。
 その理由は、2つあります。

(1)車体がロールすると、重心点が若干旋回外側に移動し、その分旋回外輪の荷重が増えます。
 クルマのコーナリング性能を単純に向上させるには、タイヤの摩擦力を減らさない努力が必要で、この摩擦力はタイヤ4本の摩擦力の総和で決まります。
 ここから先は『車両運動力学』或いは『タイヤ力学』という学問の話になり、説明し出すと長くなるのでハショりますが、要するに制動中も旋回中も、4輪それぞれへの荷重移動量をなるべく減らす必要がある、ということです。
 この点で、サスが動いてロールするサスは不利です。
 実際には、ロールで重心点が移動する量は、ロードカーの場合最大でも20~50mm程度で、果たしてこんな小さい移動量で旋回性能が変わるのか?っというと、この程度の重心点の移動でも、フィーリング上で明確に差が判るほど変わります。
 故に、タイヤ4輪分の摩擦力の総和を高い数値に維持する為には、ゼロロールがよいということになります。

(2)サスペンションが動くとタイヤのホイール・アライメントが変化し、路面との摩擦力も変化します。
 タイヤは、最大の摩擦力を発生させる為になるべく路面と垂直に立てておく必要がありますが、しかしサスが動くと当然対地キャンバ角変化が発生し、タイヤの摩擦力が変化します。
 実際には旋回中のタイヤは横力により変形し、旋回外輪で対地キャンバを若干ネガティブにしておかないとフットプリント(タイヤの接地形状)が縮小しますが、いずれにしろ過大なキャンバ角変化(殆どのロードカーでは、旋回外輪は車体のロール角に伴いポジティブ側に倒れます)はタイヤの摩擦力を減少させます。
 故に、タイヤ1輪で最大の摩擦力を得るためには、対地キャンバを変化させない=ゼロロールがよいということになります。

・・・・っというワケですが、ついでに。
 皆様、クルマの旋回運動に誤解がある様なので、それらについても真相?を述べておきましょう。

※実際のクルマの旋回では固過ぎるサスはダメ、というのは事実で、サスのないレーシングカートなどではフレーム剛性の高低がハンドリングを支配しています。
 固いサスがダメというのは、以下の2つの理由によります。

(1)例え路面がガラス様とした平滑でも、ゼロロールは過渡領域(ハンドルを切ってから定常円旋回に入るまでの期間)ではあまりよい方向には働きません。
 これは・・・・
イ)ゼロロールの場合、ハンドルを切った瞬間の左右荷重移動は瞬間的に起こり、荷重移動のオーバーシュートにより旋回外輪の荷重が過大となります。
 これは、ハンドルを切ることによりタイヤ左右輪の摩擦力の総和が減少することを意味します。
ロ)車両の旋回運動特性は、結局のところ横加速度とヨーイングによって語ることが出来、ばねやスタビやダンパを変えてロール剛性や減衰特性を調整するなどは、全て横加速度とヨーイング特性の『味付け』を行っていると言い換えられます。
 で、横加速度とヨーイングの応答性は、フェイズが近い(=ズレが少ない)方がフィーリングがよいことが判っていますが、ロール剛性が無限に高いと言えるゼロロールでは、横加速度とヨーイングの応答性の乖離が激しく、フィーリング上の違和感が払拭出来ません。
・・・・っというワケで、ゼロロールはよいとは言えません。

(2)実際の路面は、サーキットやテストコースの様なフラットなところでさえ細かい凹凸があります。
 この時、サスペンションが全く動かないゼロロールではポンポンはねて容易にタイヤの荷重が抜け、タイヤ4輪の摩擦力の総和が減少します。
 故に、ゼロロールはよいとは言えません。

※上述した様に、サスペンションの役割は『ショック吸収』だけではありません。
 車両運動力学上は、横加速度とヨーイングの応答性の差や、左右荷重移動特性をコントロールする意味が強く、故にサスペンションのチューニングは困難を極めます。

※スカイフック理論は、振動工学上の減衰項を決定する為のもので、車両運動特性を決定するものではありません。(スカイフック理論そのものでは、直接は車両運動を改善出来ません。)
 御質問のケースは純粋に旋回運動に関するもので、この理論はあまり考慮する必要がない、と言いますかあまり関係ない話です。

※最後に、全くの余談ですがゼロロールサスペンションに関して。
 過去に、アクティブサスペンションと言うモノが市販されていたことがありました。
 これは殆どのヒトに『ロールしない』『ピッチしない』程度の単なる姿勢制御サスだと思われていますが、実のところ『車両姿勢がフラットなまま路面の凹凸を吸収し、4輪それぞれへの荷重移動量を調整可能』とするサスでした。(車両姿勢は2~3Hz、乗心地やロードホールディングにかかわる振動は5Hz以上で、アクティブサスはそれらの振動領域を別々に制御出来ます。)
 上述した様に4輪それぞれの荷重移動特性がハンドリングの多くを決定していることを勘案しますと、ハンドリングに於いてはアクティブサスペンションこそが『サスペンションの最終形態』だった、と言えます。
 荷重移動の量や方向をコントロールする=サス側から推力を出し、しかもその推力を数十Hzまで制御する、のがアクティブサスペンションのキモなので、名前がよく似ていますが推力を全く出さないセミアクティブサスペンションは根本的な働きや効能が違います。セミアクティブはアクティブサスのメリットを何も持っていないと言っても過言ではありません。
 アクティブサスが滅んだのは、専らコストと(市販車としての)耐久性が問題だったからで(史上初の市販油圧アクティブサス車であったトヨタ・セリカのサスは1台分で¥120万以上もし、しかもひどい耐久性でした)、今後またアクティブサスが登場する可能性は十分あります。(レーシングカーから市販車、トラック、バスに至るまで、アクティブサス以上のサスは力学的に考えられませんし、何か別のデバイスで代用することも出来ません。)
 
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この回答へのお礼

 御回答ありがとうございます。

>車体がロールすると、重心点が若干旋回外側に移動し、その分旋回外輪の荷重が増えます。

 この理屈、納得しました。もし限界速度領域で、路面とタイヤが直角になるようキャンバー角を調整できたとしても、ロールによる重心移動により、柔らかい足回りでは外側のタイヤに掛かる荷重が大きくなってしまい、限界速度が低くなってしまうんですね。
 
 ということは、先に私が出した結論は覆り、LB05さんの御回答が正解ということになります。
 納得できました。どうもありがとう御座いました。

お礼日時:2013/07/25 18:39

>足回りを硬くすればするほど高くなるのでしょうか?


いわゆる、スキッドパッドテストの状態ですね。

モノをいうのは重心位置。

ロールを押さえれば重心が外側に移動することを押さえられるため
ある程度までは効果は生めます。
しかし、硬くし過ぎてロールを制御し過ぎると
タイヤの接地面全体への加重(均一性)から外側加重へと変わり、
結果的に、グリップ力やトラクションが低下しマイナスです。

実は、サスの硬さでロールを調整するよりも、
油圧なり、エアサスなりで逆ロール(車体を内側に傾斜)させた方が
旋回速度は上がります。
バイクでいうところのハングオンやモーターボートが急旋回するような状態なので、
クルマの場合、ドライバーは違和感を感じるので採用されていません。

市販車だと乗り心地を犠牲に出来ないから
「スカイフックサス」が妥協点だと思います。
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No1だけど、、、



ロールすると、重心が変わるから外側のタイヤの限界が早くくることになる。 
よって、コーナーリングの限界が早く来る。 

だから、スポーティーなサスペンションは乗り心地を犠牲にしてロールを起こしにくくして、
車輪にかかる車重のバランスを保ち、コーナーリング特性を高くしている。

現実的には、フラットな道路なんかないから、全くサスなしだとどこかのタイヤが
浮いてしまうことになり、そのような状態は作り出せないし、路面のでこぼこに
対応することもできないので、サスペンションなしの車では早く曲がることができないとおもう。

むかし、ダートのオーバルトラックでレースしていたことがあるけど、レース直後に
タイヤの温度を測って、なるべくそれが均一になるようにウェイトの配分やサスの調整を
するべきと言われたことがある。 どのタイヤにも、なるべく均一に重心がかかった状態を
いつも作り出せたほうが、早く走れるらしい。

結局のところは、コースに応じた設定をすることになるし、オイラがやっていたしょぼいクラスでは
後ろは板バネだったから、いた抜けばやわらかくなるけど、硬くするには焼きいれるか、他車の
やつと交換くらいしか手がなくて、なかなかどうにもならなかったけどね。 前は前でバネの間に
鉄の固まり突っ込んで、スプリングが一部分曲がらなくするような方法しかなかったから、
余りサスペンションの調整はできなかったから、良くわかんないんだけどね。
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定常旋回と単なるコーナーでの話がごちゃまぜになっていますね。


コーナーの場合はロールすることで遠心力等を一時的に逃がします、定常旋回?となると、ロールはいっぱいまでしっぱなしですね、力は逃げません。
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。

 申し訳ございません。まとめてここにお礼を書かせて頂きます。
 皆さんのご回答を読ませていただき、色々考えてみた結果、#6、#7さんのご回答が正解では?と感じています。
 要するに、「完全フラット路面で定常円旋回した場合、足の固さはコーナーリングスピードには影響しない。」という回答が正解のような気がします。

 定常円旋回したばあい、足が柔らかくても固くても、速度が一定なので、それぞれロール角度は異なるものの、それぞれが一定のロール角度を保つはずです。
 極端に重心が高い車であれば、ロール角度が大きくなることによってアンバランス状態となり横転するかもしれませんが、ここではそれは考えないとします。
 ある一定以上の速度域になると、コーナーリングの遠心力を支えているのは、外側のタイヤ2本になります。そして、柔らかい車、固い車、それぞれタイヤと路面のグリップ限界速度域で外側2本のタイヤが路面と直角に接地するようキャンバー角を調整してやれば、ロール量の大小はあるものの、理論的なコーナーリングスピード限界は変わらないのではないかと考えています。

 なんとなく答えが掴めたような気がしています。皆さんありがとうございました。

お礼日時:2013/07/15 05:25

普通のタイヤは


摩擦力を機械的に
タイヤを垂直に押し付ける力、垂直抗力がなければグリップしない
押し付ける力は、車重とサスのロールで得るので
適切にロールしないと遅い

スリックやSタイヤは
摩擦力は機械的なもののほかに
タイヤ表面が解けて路面に張り付く力でグリップしているので
多少、ロールしなくても力がかかるので
ロールが少なくなる
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理想的な状況を仮定しての話なら、まず関係ありません。


問題はタイヤの摩擦と遠心力です。
遠心力は足回りの硬さとは無関係、タイヤのグリップも車体の姿勢変化の影響がないと仮定すれば、同じく関係ないですね。
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なかなか難しい問題なのかも? 私も頭の中で考えただけですが。



基本的にはタイヤのグリップがものを言うことになると思います。そうなると、タイヤの平面が地面に平行でありつづける方が、グリップを稼げるでしょう。
細かく見るとタイヤは加重が掛かる分だけより凹みます。つまり加重のかかる外輪のほうが内輪より沈むことになります。外輪が沈んだ状態でタイヤの角度が変わらないと、タイヤの平面が地面に対して斜めになるのでグリップが落ちることになると思います。
つまり加重でクルマがロールする分だけ、タイヤの接地面を外側に向けることが出来たほうが、旋回速度は高くなる、その仕組みが上手く働くかどうかが問題なのかな。

そう考えると、タイヤの角度さえちゃんと出来るならば、その上に載っているものが、どのくらいロールするかどうかはあまり関係なくなるのかもしれません。
もっともロールが深いと、直線からコーナーへの移行で安定するまでの時間が掛かり、それが不利に働く可能性もあるように思えますが、逆に猫足などと呼ばれる類のクルマがそこそこ良い走りをするようなのも、そのような部分がしっかり作られているからなのかも知れませんね。
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堅すぎるのは全くダメです。



しならなければいけません。

しなりが無いとタイヤがグリップしませんので。
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いろんな意見がでてるので私も^^



アライメントでキャンバー角を調整しますね。
サーキットで走りこむ人はキャンバー角をネガティブ方向につけていると思います。
それはなぜかというと、コーナリングでロールしたときにタイヤの接地面を確保するためです。

あるコーナーをゆっくりではあまりロールしなくても、速い速度でつっこむとロールします。

足回りの硬さというか「ロール量」と「ロールスピード」、車両の「キャンバー角」をみて
いちばんタイヤが接地するセッティングが速くコーナーを抜けることができます。
※ロール量はスプリングで、ロールスピードは減衰調整で行います。
※コースによってセッティングを変えるのはこのためですね^^

つまり、ロール量を抑えても、キャンバー角が付きすぎていたらグリップは十分に得られません。
グリップ限界を超えるとブレイクして回転してしまいます。

減衰調整などでロールスピードを調整しても
定常円などで走っていればそのサスペンションの限界までストロークします。
減衰調整で調整するのがロール限界ではなくてロールスピードです。
ロール量はバネで調整します。


ストローク量の多いサスペンションでも
ストローク量の少ないサスペンションでも
タイヤの接地面を有効にできるセッティングであれば
同じ車両なら同じ速度がでるでしょうね^^
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完全にフラットな路面(鏡面のような)で、タイヤが同一だとしたら、理論上は固くすればするだけ、極端に言えば無い方が速いでしょう。


荷重を逃がすものが無いわけですから。
サスペンションの役割は、路面からのショックの吸収と、(荷重をかけて)タイヤを路面に押し付ける。
この二つが大きなものですが、路面がフラットで跳ねない、しかも定常円旋回で荷重の移動も必要なければ、それが要らないわけですから。
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