幼稚園時代「何組」でしたか?

フロイトの本(精神分析入門)は興奮しながら読んだ経験がありますが、現代の学者はどの程度彼の説が正しいと認識しているのでしょうか?「女には男根羨望がある」なんて説は完全否定されたと聞いています。逆に、彼の説で今なお通用するものはどれくらいありますか?

A 回答 (3件)

私の見方は#1さんとは若干異なります。



現代の心理学の中での精神分析の位置づけを知る
手がかりとして教科書を例にとりましょう。
最新の心理学の概論的教科書における
フロイトとその系譜に関する記述はごく限られています。
300ページの本ならせいぜい3~5ページといったところでしょうか。
しかも学説史の一部だったり批判的な文脈だったりします。

精神分析が20世紀の心理学の発展に
陰に陽に影響を与えてきたことは否定できません。
しかしながら
臨床心理学と発達心理学の一部を除けば,
エスやらリビドーやらエディプスコンプレクスやら
精神分析由来の概念を
心理学の研究において積極的に援用することはまずありません。
フロイトを歴史的文献として引用することはあっても
研究の根拠として引用することはないということです。

現代の心理学の中で大きな位置を占める認知心理学では
意識にのぼらない情報処理過程を想定していますが,
これはフロイト的な「無意識」とは別モノです。
実のところ
フロイトを読んだことがなくても
心理学の研究者は務まるのです。

ところで精神分析が批判されてきたのは
その主張が科学的に否定されたからというよりも,
そもそも科学的に否定し得ないものだったからです。
(下のURLを参照してください)
フロイトのアイデアの中には
問題を定義し直すことによって
科学的検討の対象となり得るものが含まれていると思います。
実際,認知科学や神経科学の視点から
フロイト理論を再評価しようという気運も一部に生まれています。

というわけで,結論。
フロイトは今も気になる過去の人です。

参考URL:http://www.okweb.ne.jp/kotaeru.php3?q=806304
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この回答へのお礼

...素晴らしい!面白く読ませていただきました。

お礼日時:2004/05/04 16:00

こんにちは.心理学を専攻している大学院生です.


フロイトの業績に対しては心理学者の中でも分かれています.心理学を大きく,基礎・実験心理学系と応用・臨床心理学系とに分類した場合,後者の【一部の】人を除いて否定的なスタンスを取っています(臨床系の人の中には信奉している人がいるのも確かです).

ただし心理学者は過剰にフロイト理論を嫌っているような気もします.フロイト理論は提唱されたのが古く,現在では不適切な箇所もあります.
しかしフロイトの理論は魅力的だったのは確かであり,実験心理学者は,フロイト理論を直接受容することはできなかったが,その概念を再解釈して自分の理論に取り組んだりしています.一昔前の心理学の主流であった行動主義的学習理論には,フロイト理論の「(親への)同一視」という概念を導入して,社会的学習理論へと拡張させたなど,実験心理学系の理論を進化させたという経緯もあります.

つまりフロイト理論の中で,使える概念は形を変えて生き残っており,どうしても受け入れられない概念は拒否されているというのが正直なところでしょう.なお,具体的にどのような概念が生き残っているかは,顕在的にあるいは潜在的に含めると結構な数になると思います.
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この回答へのお礼

なるほど!

お礼日時:2004/05/04 16:00

フロイトは精神分析の創始者です。


いろいろ批判もされていますが、精神分析の基本は今でも通用します。というか、心理学の常識になってます。それは何か?
(1)無意識的動機を指摘しその機制を明らかにした事です。いまの心理学は無意識という言葉をつかわなくてもそれを当然の前提にしています。
(2)幼少期の体験が性格形成の基礎になる事を指摘したことです。その応用研究として現在は犯罪者などの幼少期体験や子供を虐待する親の幼児体験などがケーススタデイされています。
細かい学説では
エディプスコンプレックス(コンプレックス関係)
抑圧、昇華、退行、逃避、転移、(適応機制関係)
などは広く認められ、いまや一般語になっています。
要するにフロイトは古典になったということです。
心理学を学ぶ人は一度は読まねばならないものでしょう。
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