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一般に熱を与えると物質の原子の振動(格子振動)が激しくなると言われますが、格子振動の振幅が大きくなるのですか?それとも振動数が大きくなるのですか?運動エネルギーが大きくなるという点では振動数が大きくなって振動が激しさを増すという感じがするのですが、実際のところはどう変化するのでしょうか。
また高温になると物質が溶けていきますが、高温になる事によって振動が非常に激しくなり原子がその結合位置からどんどん飛び出ていって固体としてきちんとした結合が保てなくなったから起こるのですか?

どなたかお願いします。

A 回答 (2件)

フォノンは勉強中で、あまり自信ないので参考意見ということで…



【格子振動の振幅と振動数と温度】
質問者さんは、格子振動を単一の振動数を持った単振動の様なイメージで捉えているようですが、実際の格子振動は複数の振動数成分を持った波の重ねあわせです。

温度を上げたときに格子振動がどうなるのかといったようなことを考える際には、それぞれの振動数成分に分解して考えます。
結晶中でどの振動数のフォノンがいくつの状態を取りうるのかは、フォノンの状態密度から。
有限温度下でそれぞれの状態がどの程度の確率で存在するのかは、ボーズ・アインシュタイン分布関数から、それぞれ計算できます。

ある振動数のフォノンに着目した場合は温度が上がるほどフォノンの数が増えます(=振幅が大きくなります)。
また、振動数に着目するなら、低温では存在できなかった高い振動数のフォノンが高温では存在できるようになります。

【結晶の融解と格子振動】
リンデマンの融解公式というものがあります。
これは、おそらく質問者さんが考えているようなイメージに近いもので、格子振動の振幅が原子間距離に近くなったときに融解するというものです。

とは言うものの、どの程度近くなったときに融解するのかを示すパラメータは、物質の種類によって結構ばらつきがあるようです。

また、出典がどこだったか忘れたのですが(黒沢達美の物性論?)固体の融解時の格子振動の振幅は、原子間距離のせいぜい10%程度ということだったと思います。

そんなわけで、格子振動の激しさと融点はもちろん無関係ではないと思うのですが、質問者さんの持っているようなイメージだけで理解するのは危ないのではないか、と個人的には思っています。
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きちんと考えて、その考えに矛盾がないかをまず検討すること。

--まず科学的な考察
>熱を与えると物質の原子の振動(格子振動)が激しくなる

 結晶構造を持たない非晶質、液体、気体、あるいは個体の結晶構造の変化による相変移が説明できない。

>高温になる事によって振動が非常に激しくなり原子がその結合位置からどんどん飛び出ていって

 水は液体になった後、4℃程度までどんどん体積が小さくなります。(分子間の平均距離が縮まる)
 二酸化炭素は(常圧)液体を経ず直接気化します。昇華
 冷凍室の氷もどんどん痩せていきます。

 相変化は、物理よりは化学で扱われる事が多いと思います。

・固体 構成要素が自由に動けない状態
・液体 構成要素は自由に動けるが一定距離に引き止められている状態
・気体 構成要素が互いに影響を受けず自由に飛び回る状態
 そして、3つの状態は基本的に共存している。固体の水(氷)と液体の水と水蒸気は共存している。熱を加えられるとその割合が変化していく。
 0℃の氷と0℃の水は、同じ温度ですが外部に与える(外部から奪える)ことができる熱の量は異なりますよね。

>高温になる事によって・・・原子がその結合位置からどんどん飛び出ていって固体としてきちんとした結合が保てなくなったか
 だとしたら、氷が痩せていく説明ができません。
 
 あくまで内部エネルギー--エネルギーの総加平均と、個別の粒子のもつ運動エネルギー、そして温度を区別しましょう。

この回答への補足

私の考えがまだまだ甘くそれを訂正してくれるのは有り難いのですが、「~が説明できない」ではなくもう少し詳しい説明を頂けないでしょうか。ここでは結晶構造を持つ固体の格子振動の激しさとその結晶が溶けていく過程をお願いします。

補足日時:2014/02/14 17:46
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