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 日本ではどの河川水系でも同じような魚が住んでいます(メダカ・フナ・ドジョウ等)。アユやウナギは海水にも住めるのでどの川にいても不思議ではないのですが、なぜ純淡水魚が海で隔てられた他の河川水系に分布を広げることができたのでしょうか?例えば淀川のフナが長良川に分布を広げる場合、どうしても海を渡らなければいけないはずです。
 氷河期には日本海は隔離された巨大な湖だったため、日本海側の魚の分布が同じなのは納得できますが、太平洋側はやはり独立した水系だったはずです。

A 回答 (11件中1~10件)

こんばんは。

何人かの回答者の方が、人為による分布の広がりを理由に挙げていらっしゃいますが、ご質問は、人間が出現する以前には川ごとに全部魚の種が異なっていたはずはなく、その当時も当然、異なった水系に同じ種が棲んでいたはずで、その説明をお求めなのだろうと思います。

淡水魚の中には海に回遊するものもいて、そういったものは海水に耐える力があるようですが、海に回遊しないたぐいの淡水魚は海水を渡って別の川に行くことはできないようです。

こういった中で隣の川に同じ魚が棲んでいるのは、ながい地史的な時間の中で、氷河期と間氷期のくりかえしで海面が上がったり下がったりし、その繰り返しの中で下流部が広くなったときに、下流部どうしが広い湿地になって接したり、洪水によって流路が変わって途中から別の川につながったりということが繰り返されて、順に隣の川に同じ種が広がって行ったという説明がされているようです。

たとえば下記のリンクをご覧ください。

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世界の淡水魚と多様性の意義 東京水産大学 名誉教授  多紀保彦氏 
http://www.agri-kanagawa.jp/naisui/kosyokasen74/ …

(引用)
 陸上における移動・分散には,河川の争奪,流路の変更,氾濫・洪水などの要因が関与する。日本本州の太平洋側に分布する魚種が一部で脊梁山脈を越えて日本海側に出現したりする場合,山稜に認められるウィンドギャップ(風隙)が,過去における河川争奪による魚類の移動を示唆していることがよくある。
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さらに別の研究者の解説もあります。
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「淡水魚の保全と遺伝-7つの質問」京都大学 渡辺勝敏氏
質問2「淡水魚は淡水にしかすめないのに,なぜ別の川,別の地域に同じ種がいるのですか?」
http://ecol.zool.kyoto-u.ac.jp/~watanak/conserva …

(引用)
例えば,山地の河川上流域には,別の水系の谷同士が複雑に入り組むように近接している場所があります.そのような場所では,長い年月にわたる浸食作用の結果,谷が別の水系に取り込まれることがあります.これは河川争奪と呼ばれています.
 また,今から約1万年前に終わった最終氷期をはじめ,この200万年の間,地球上では繰り返し氷期が訪れています.氷期には海水面が下がり,広い平野が発達します.その結果,近隣の淡水系は今以上に容易に連絡していたはずです.
 さらに長い時間スケールでは,地質・造山運動によって,日本列島の形自体,あるいは大陸との位置関係などに大きな変化が起こったので,淡水系もそれとともに大きく変化したと考えられます
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この分野を扱った専門書として、「淡水魚類地理の自然史―多様性と分化をめぐって」(北海道大学出版会, 2009)という本もあるようです。下記リンクは知らない方のブログですが、書籍の内容を簡潔に紹介していて参考になります。

■[書評] 「淡水魚類地理の自然史」
http://d.hatena.ne.jp/shorebird/20100413/1271151 …

以上、ご参考になれば幸いです。
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すみません。

NO. 10です。補足です。

> こういった中で隣の川に同じ魚が棲んでいるのは、ながい地史的な時間の中で、
> 氷河期と間氷期のくりかえしで海面が上がったり下がったりし、その繰り返し
> の中で下流部が広くなったときに、下流部どうしが広い湿地になって接したり、
> 洪水によって流路が変わって途中から別の川につながったりということが繰り
> 返されて、順に隣の川に同じ種が広がって行ったという説明がされているようです。

と書きましたが、引用の中にあるように、川どうしが交わるのは下流部のみではなくて、上流域で、「別の水系の谷同士が複雑に入り組むように近接している場所があります.そのような場所では,長い年月にわたる浸食作用の結果,谷が別の水系に取り込まれることがあります.」という河川争奪という現象があるのも、理由の一つに挙げられています。

この点言葉足らずでしたので補足いたします。
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ANo6ですが、人工放流される以前も固有の淡水魚は河川や湖沼の環境に応じて棲息してたのでしょうけど、現在は日本固有の種が外来種などによって絶滅したり絶滅寸前になった種(ミヤコタナゴ等)もあります。



特に、利根川水系には中国種の草魚やハクレン及び雷魚といった中国種の大型淡水魚が棲息するようになり日本固有の小型種が減りました。

これ等、大型淡水魚種は食料目的で中国本土から持ち込まれ人工的に放流したようで利根川水系で繁殖したのです。
(※ハクレンなんかは不味くて私は喰えないが餡掛け風にして中国北京の料理店で出されたことがある)

私は、魚釣りを楽しむ釣り人の1人として、釣った淡水魚は食べる目的で釣る山女や岩魚などの渓流魚を除き殆んどは釣った場所に再放流してますが、中には釣った外来種魚を地元の河川や湖沼に放流して地元近くで魚釣りを楽しもうとする不心得な釣り人もいるようなので、ブラックバスのように全国的に繁殖してしまった種の陰には絶滅したり絶滅寸前に追い込まれた日本固有種もあるということです。
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私が答えを持っているわけではないですが、ググってみたら、こんなのが出てきました。



http://ecol.zool.kyoto-u.ac.jp/~watanak/conserva …

つまり、何百万年スケールの地形の変化で、違う水系の魚が棲み分けたということのようです。人類が誕生する以前の話みたいですね。
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鳥や動物が卵を体につけて運んだんじゃないんですか?


マリモはウィキペディアに
渡り鳥などが食べて、他の地域へと運んだ可能性が高いという。
と書かれています。
大水で増水したときもあり得ます。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます

渡り鳥の話はよく聞きますね。
大水での増水は平地で隣り合う水系では起こりえますが、山地で隔離された水系への伝播は説明できません。

お礼日時:2015/01/13 11:15

こんにちは。



最も考えられる理由の1つは、人間が意図的に「人工放流した」からでしょう。

その、典型的な例が外来種のブラックバスやブルーギルの繁殖です。
(※魚類ではないがアメリカザリガニの繁殖も同じ理由)

私は、淡水魚釣りを趣味の1つにして長年楽しんでますが、50年前頃は真鮒が地元近くの河川や湖沼(利根川水系)で良く釣れました。

この、真鮒を保存食にして食べようと、地元では「鮒の甘露煮」が名物になってるぐらいですが、乱獲が祟り最近では滅多に釣れなくなりました。

真鮒の代わりに、成長の早いヘラ鮒が良く釣れるようになりましたけど、ヘラ鮒も元々は琵琶湖に棲んでたゲンゴロウ鮒を品種改良した種で、真鮒は1尺(約30cm)に成長するのに10年は掛かると言われますが、ヘラ鮒は3年ほどで1尺(釣り人は尺貫法を用いる)に成長するので、最近では地元名物の甘露煮にも真鮒に代わりに養殖のヘラ鮒を利用するようになりました。

地元の河川を管理する漁協関係者の話を聞いても、ヘラ鮒などを人工的に放流してる事実があるので、ヘラ鮒も全国に放流されて分布するようになった代表的な魚種であると言っても間違いないと思います。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます

人口放流となると、有史以前には日本の川には純淡水魚がいなかったのでしょうか?

お礼日時:2015/01/13 11:17

魚は日本にしかいないとかありますが、



「人間」は世界中にいてそれも違いは肌の色だけです。
こっちのほうが不思議ではありませんか?

この回答への補足

人間は陸伝いに歩けますし船で海を渡れますから世界中に分布できます。
淡水魚は狭い水系から出られません。なのになぜ分布を広げたのかが分かりません。

補足日時:2015/01/13 11:08
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ざっくり言っちゃうと



日本中のブラックバスの遺伝子は近いよね?だって、人間が拡めたから。
それと同じです。

メダカに関しては、メダカの遺伝子研究によって稲作の伝播を解明する研究もあります。
http://www.nig.ac.jp/Research-Highlights/428/442 …

水田に適応したメダカが稲作とともに日本にやってきたという仮説です。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます

人工放流ということは、人間が住んでいなかった時代の川は、純淡水魚はいなかったということでしょうか?

お礼日時:2015/01/13 11:18

別段、メダカ・フナ・ドジョウは日本以外の国にも多数の品種が存在します。


それこそ、大昔は似たような環境だったのだから、似たような品種の魚が発生してもおかしくないのでは?
メダカのように、品種は同じでも水系毎にDNAの異なる魚もいます。
もっとも絶滅リストに載せられた後、異なる水系(外来種含む)のメダカが放流されて交配が進み
雑種が増えて、日本古来の水系毎のメダカは殆どいなくなってしまったらしいですけど。。。

この回答への補足

 遺伝子や品種うんぬんではなく
 海を渡れない純淡水魚がどうやって別の水系に分布を広げたのかが分からないのです。

補足日時:2015/01/13 11:11
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1.地形の変化に伴って分離されていった。



2.洪水や台風などによる水位の上昇による移動

3.人為的移動

などが考えられます。
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