プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

先日、旅行した時のことですが、中国語を話す人が街で目についたので、ホテルのフロントで、観光客が多くていいですねと、聞いたところ、観光客ではなく、地元の企業に作業員として働きに来ている、中国人の労働者とのことでした。
中国は、GDP世界第2位なのに、いまだに、海外に出稼ぎ状態の人がいるのだと再認識しました。

※日本における中国労働者
http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/documen …

そこで、ふと気になったのが、中国が主導しようとしている「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」のことで、下記について、疑問に思いました。

(1) 中国は、GDPでは世界第2位であるが、一人当たりGDPでは世界第83位です。
AIIBで、他国(アジアの新興国・途上国)におけるインフラ構築を支援する前に、自国(中国)の一人当たり生産性を高める為に、努める方が先だと思いませんか。

※一人当たりGDPランキング
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4540.html

(2) 戦争賠償や戦後補償として、ODA(政府開発援助)の形式で、いまだに中国に対し、日本から援助が行われているようですが、割切れないものを感じませんか。
中国から感謝の言葉がある訳でもなく、非難されるばかりの状況ですし、中国もAIIBを主導しょうとする大国(?)になったのですから、日本は中国に対するODAを止めることが出来ないのかと思いませんか。

※対中ODA
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/chiik …
http://www.jica.go.jp/aboutoda/odajournalist/200 …

(3)中国は共産党による一党独裁(?)の国で、競い合う他の政党が存在しないようです。
そんな一党独裁(?)の国が、AIIBの様な、国際機関を公平に運営できるか、疑問に感じませんか。
国際機関の運営に乗り出す前に、自国の制度を、反対派とも共存できる民主的(?)な制度に変革する方が先だと思いませんか。
でないと、AIIBが公平な運営ができるかを心配する以前に、隣国として、近くに爆弾を抱えているようで、不安を感じませんか。


<参考>
※アジアインフラ投資銀行wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B8% …

A 回答 (6件)

中国の外貨準備高は世界一で4兆ドル近いわけだが、全額をドルで持っているのではない。

ドルに換算すると4兆ドル近いという意味である。その半分以上はドルで、残りのかなりの部分はユーロのようだ。
2014年後半以降、中国の外貨準備高は少し減った。その原因については、「ドルを売った」という説、または「ユーロ安のせいでドル換算額が目減りした」という説がある。ユーロは、ギリシャ経済危機などを背負って下落しているのだ。
それでも中国は、ユーロを見捨てたり、ドル依存を強めたりする気はないと見られる。中国は、米国に支配されることを嫌っている。その点で日本と異なる(日本は世界一の米国債保有国に返り咲いたが、債権国たる日本が債務国たる米国に振り回されている)。中国とEUの間には、持ちつ持たれつの関係があるだろう。

中国と香港は一国二制度で、通貨制度も別々である。香港ドルはカレンシーボード制で、1米ドル=7.8香港ドルに固定されている(実際には極小幅の変動範囲があるが)。香港ドルを増やす(発行する)ためには、同額の米ドルを香港当局に積まなければならない。すなわち、香港ドルの発行は、100%、米ドル準備金に裏付けられる。
一方、中国本土は管理変動相場制である。レートは固定ではなく、年々少しずつ「元高ドル安」が進行している。人民元は香港ドルと異なり、米ドル準備金の裏付けなしに発行できる。
しかし、ネトウヨはそんなことなど知らないので、人民元の発行額は流入する外貨に見合う額に限られるとか、外貨が減ると人民元の供給が減るとか、デマをまき散らしているそうだ。ネトウヨによれば、人民元の価値は中国が保有している外貨準備に等しいというのだが、それは香港ドルの話じゃん。

もっとも、管理変動相場制は固定相場制と変動相場制の中間のようなものである。もし、中国が「管理」の付かない変動相場制だったなら、もっと急激な元高ドル安になっていたはずだ。しかし、それを急激ではなく少しずつ進行させようとして(元高の完全阻止までは企図してないが)、中国当局は市場介入を繰り返した。その結果、過大な外貨準備高を抱えてしまっている。
これは、ある程度減らした方がいいので、取り崩してAIIBの資本金に使われるようである。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

貴重なご意見有難うございます。

正直、金融の話しは、難しくてよくわかりません。
ただ、「中国が人民元を発行する額は、流入する外貨に見合うだけに限られる」と言うのも、変だなぁとの気がしていました。

仰る通り「人民元は香港ドルと異なり、米ドル準備金の裏付けなしに発行できる」のでしょうが、

一方で、『人民元は「管理変動相場制」であり、市場介入によって一日当たり2%の範囲内でドルに人民元を連動させている。人民銀行は自らが決める交換レートで貿易、投資などで流入する外貨を原則として金融機関から全面的に買い取り、人民元を発行する、というのが中国特有の通貨・金融制度である。つまり、人民元は「ドル本位制」であり、人民元は円、ユーロなど自由変動する先進国通貨と違って、基軸通貨ドルに対してほぼ固定されている。為替変動リスクがほとんどないので、日米欧などの外資が引き寄せられる。』との「産経新聞特別記者兼編集委員」の記事もあり、増々、わからなくなりました。

※「産経新聞特別記者兼編集委員」の記事
http://ironna.jp/article/902

いずれにしろ、不動産バブルの崩壊がささやかれる状況において、中国がいつまでも国際金融大国でおられるのか、疑問に感じます。
また、いつまでも「管理変動相場制」でおられるのかも、疑問に感じます。

「中国株」を、若干持っていますが、早く処分した方が賢明かもしれませんね?

また「日本は世界一の米国債保有国に返り咲いたが、債権国たる日本が債務国たる米国に振り回されている」は、その通りだと思います。

何かにつけ、日本政府は、もう少し、しつかりしてもらわないと困りますね。

お礼日時:2015/04/18 15:07

(1)共産党幹部と地方役員などが国民という感覚なのでしょう。


(2)思います。CO2問題・環境問題なども
(3)民主化が必要。現状、選挙しても会社の役員などの指示道理でやらせです。

海外企業の中国工場の閉鎖や企業倒産率上昇で焦ってるのかもしれませんね。なせなら、国同士の1対1の交渉では日米に勝てないと読んのでしょう。シルクロード構想で東トルキスタンの取込・海運を口実にした海洋戦略・人民元立決済・AIIB組織を利用し従来困難な市場で低価格落札など目論んでませんかね。

開かれた中国を装っても金盾・サイバー攻撃・軍拡・国内民族問題・共産党一党独裁・知的所有権侵害共産政権はどこも結局軍国主義で爆弾です。画一的に国民を力でおさえないと維持できない思想なんだとおもいます。自由が敵:台湾でジャッキーチェンは中国人に自由はいらないと発言物議をかもし出す。などです。

現状、日本は、AIIBは外から見ていることにしてADBを推し進めたほうがいいとおもいます。ごく普通のことですが、銀行は2つあったほうがいいとおもいませんか?
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご意見有難うございます。
おっしゃる通りだと思います。

AIIBは、当面は「静観」でよいと思うのですが、ジワジワと、気が付いたら日本の周りに「中国の包囲網」ができているとすれば、気持ち悪いですね。

困るのは、「隣国」である関係からは逃れることができないことです。
あれだけの人口や面積を有する国ですから、統治するのも、大変だと想像されますが、そのトバッチリを隣国におよばさない様にして欲しいものです。

最近の報道では、米国債の保有が、この2月に6年ぶりに中国を抜いて、日本が首位になった様ですね。
こんなところにも、中国の焦りの原因が表れているのでしょうか?

※毎日新聞記事
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/business/ …


ところで、私の家の近所にも、私が家の前に車をとめていたら、自分の車が出しにくいと文句を言ってくるのに、逆に、自分の車を私の家の前にとめて、私の車が出しにくくなり困っているのに、平然としている人がいますが、相手にするのが面倒なので、私は、静かにしています。
どこの世界にも、自分の利益ばかり追求をし、周りのことが見えない人(国)はいるものですね。

個人の場合は、黙っていても大したことはありませんが、国の場合は、日本国民全体の国益を見失わないよにして欲しいものです。

お礼日時:2015/04/17 10:11

私は信用できない相手と距離をおくことを「蔑視」とは思いません。


国益の為の協力を「追随」とも思いません。
損をしてまで相手の機嫌を取る事は「友好」ではないとも思っています。

【麻生財務相「返ってこないお金は貸せない」AIIB不参加の理由を説明】
http://hosyusokuhou.jp/archives/43555390.html
(「AIIB参加国は最終的にいくつになるのか知らないが、出資額の総額も中身もわからないので、今の段階で考えているわけではない。何回も同じことを言っているので、もう飽きてきたけど、やることは1つなんですよ。お金を貸すというのは、返ってこないお金は貸せない。
返ってこないお金はやるっていうんだからね」)



(1)ですが、AIIBは中国がそれらを含む国内問題を他国の資金で解決する為のものです。(詳細は後述)

(2)ですが、賠償としての援助はなかったと思います。
中国は日本への賠償請求権を放棄しています。(詳細は質問の主旨ではないので説明しません)
現在の中国は、日本からではなくADBから借りているらしいです。

(3)ですが、私もそう感じています。
そして中国(少なくとも共産党)はその気はないと思います。


AIIBにおける中国の目的は、アジア地域全体でインフラ投資ブームを起こし、↓の目的を達成し自国の問題を解決する為です。

A1:中国内で供給過剰となっている、(劣悪な)建設資材や自称自国開発の高速鉄道の輸出。
A2:アジアの港湾や鉄道整備の事業によって、中国の軍事戦略を進める。(原潜や空母の寄港地)
A3:融資国の工事を落札し自国民労働者を派遣する。
(現在の中国では人件費が上がった為に、もう「世界の工場」はできない)
A4:A4により、融資国に中国系移民を増やす→併合(ヒント:ウクライナ)
A5:周辺国との紛争で孤立しかけている立場の回復と、それらの国とアメリカを分離。

そして最終的な目的は↓による「アジア(できれば世界)の覇権」です。

A6:中国経済の破綻をAIIBの資金で回避。
A7:人民元の基軸通貨化。

A3により、中国主導の経済圏が拡大→人民元経済圏を構築。
他国の経済が人民元に依存する→中国の影響力が強化される。

中国は↑の資金をAIIB名義の国際金融市場から調達するつもりです。



【スッキリわかるAIIB(アジアインフラ投資銀行)】(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=pcmfZAZXGP4


AIIBについては、信用の根拠を中国の外貨準備の高さにおいている意見があります。
しかし、私は以下の中国の金融制度の特徴により、それについては疑問に思っています。

中国が人民元を発行する額は、流入する外貨に見合うだけに限られています。

そして 外貨が減る→人民元の供給が減る→デフレに傾く。 ということです。

↑の為に、外貨準備は「見せ金」でしかなく、支払いには使えません。

そして、中国の外貨準備が高かったのは↓の理由があります。

中国政府は、輸出競争力を確保する為に、大規模な人民元安誘導(=ドル買い)を行っていました。
その結果、ドルと人民元がペッグ(連動)する状態になってしまいました。
これは、人民元の価値=中国が保有している外貨準備 ということです。

以上から、中国は苦しくても外貨準備は取り崩せません。
他を犠牲にしても維持する必要があります。

そして、中国が持っているドルの多くは現金ではなく「米国債」であることも問題になっています。(理由は↓)

中国が米国債を大量に売る→米国債が暴落→中国に損害が発生。(人民元高)
これによって 長期金利の急騰→不況→対米輸出の減少 も起こります。

↑は、中国は輸出を続ける為には、輸出で得た外貨を米国債にすることで「人民元安の状態」に維持しつつ、それによりアメリカの景気も支える必要が生じてしまっているということです。
そして、これは債権者より債務者の方が強い立場になってしまったという事でもあります。
(「自業自得」の悪循環ではありますが)

以上の理由で、中国がドルを売る事は自殺に等しいと思います。

しかし、それでも中国の外貨準備は減っています。
原因は、不動産市況や景気減速を背景に資本の撤退が加速していることや、(腐敗)官僚を含む富裕層による資産の国外への持ち出し(というか「移民」という名の逃亡)等が原因です。
同時に、海外(主に欧米)からの借り入れは増えています。

【中国経済 巨額債務でハードランディング避けられない?】(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=pzXEjoS0Ziw


以上により、現在の中国は、外貨準備を除く純資産を見ると、債務国になっています。

中国は前述の「外貨準備という見せ金」で、AIIBに海外から資金を集めてバブルの後始末に使うつもりだと思います。
私には、そんなことが可能だとは思えません。

私は、このような中国の内情は、「イギリス等の歴史と実績のある欧州の禿鷹達」は知っていると思います。
そんな彼らの目的は↓なのかもしれません。

B1:AIIBによるアジアの事業に参入できればOK。
B2:破綻した場合はハゲタカとして行動する。(欧州にとってのアジアは「投資の対象」であって「同胞や仲間」ではない。)
B3:ドルの弱体化→ユーロの強化になる。



意思決定のシステムや設立の時期についても、現時点で↓の疑問が出ているようです。

C1:融資条件や金利の策定方法や審査方法が、白紙の状態。
C2:本店ビル(北京)の完成が、最速でも2017年度以降。
C3:未だに資本金の振り込みがされていない→開業は早くても2016年(中国の外貨準備は大丈夫なのか?)
C4:投資金額がGDPに比例。
これに拠れば、中国が○億ドル出資したと宣言→他国も強制的に出資。
中国が本当に出資したかは出資国には分からない。(調査権限がない)

C5:中国は日本のODAを卒業して「アジア開発銀行(ADB)」の一番の債務者になっている(全体の25%)。

C6:融資の決定権は総裁(中国人)のみにあり、理事会にはない。
(ヒント:出資国の権利 しかし運用責任は発生するらしい)
C7:金利の自由化すらしていない中国の「国際金融業務の能力」への不安

↑で一番問題視されているのがC6です。

通常の国際金融機関では、融資案件は理事会で決定されますが、AIIBにはそれがありません。
そして「中国の総裁」=「中国政府(習近平)の傀儡」なのは明らかです。
中国の政治判断で採算性を無視した融資が行われ破綻した場合、その結果は出資国も被る事になります。

その理事会についても問題視されているようです。

【中国「AIIBの理事会は置くアル。但し常設ではなくメールでやり取りするアル」】
http://hosyusokuhou.jp/archives/43604935.html
《国際金融筋によると、組織の透明性や公開性について、交渉国間では理事会を設置すること
を設立要綱に盛り込むことで合意したという。ただ、常設の組織ではなく、案件ごとに出身国にいる
各理事にメールなどで承認を求めるような「非常駐理事会」とする案を中国が主張している。

クソワロタ
こうなるぞ絶対
   ↓
( `ハ´) <そんなメールは届かなかったアル》


以上から、日本がAIIBへの参加を急ぐ必要はないと思います。
(中国は一番集れるはずの日本が来なくて内心は焦っているとも思います。)
「中国が主導の「アジアインフラ投資銀行(A」の回答画像4
    • good
    • 2
この回答へのお礼

詳細で適格なご意見有難うございます。
全く、仰る通りだと思います。

私は、中国を蔑視している訳ではありませんが、ある些細な個人的体験から、中国を信用できない国(国民性?)だと思っています。

それは、あるホテルの露天風呂で、部屋の鍵と下着を脱衣篭に入れて入浴した時、中国人に私の下着を間違えられたことがあります。
私の部屋の鍵が一緒にあったのですから、私の下着に間違いないのですが、その中国人は間違いを認めて謝ろうとしないばかりか、ホテルの人に間に入ってもらっても、間違いないと主張するばかりでしたが、いきなり握手を求めてきたのには、唖然としました。
私は、中国人が履いたパンツは気持ちが悪いので、裸のまま、上から浴衣を着て、部屋に戻り、予備のパンツに履き替えたことがあります。
それ以来、中国人は、信じられなくなっています。

今回のAIIBの件も、正に、中国は、「人のバンツ(褌)で相撲を取ろうとしている」のだと思います。
要は、他国から集めた資金で、「中国の息のかかった国」を増やそうしている意図が透けて見えます。

その様な事情を、あまりマスコミ等が報道しないばかりか、乗り遅れるなと、焦らせるのは、困ったものです。当面は、AIIBの状況を様子見して、最終的には日本の国益を考えて判断すれぱよいと思っています。

それにしても、ヨーロッパ諸国は、直接的な自分達の利害関係しか考えていないのが判明しましたね。
もっと困ったのが、アメリカの力の弱体化が、明確になったことですが、一方で、中国の覇権主義が、さらに鮮明になったことです。

日本は、何かにつけ「平和ボケ」している場合ではなく、中国の独走を許さないよう、日本が、あらゆる面で、戦略的にアジアをリードするぐらいの気概を持って、対応して欲しいものです。

・・・それが、アジアを平和にする近道でもあり、日本のあるべき姿かもしれませんね?

お礼日時:2015/04/16 22:14

1の前に0までさかのぼって、物事の基本から考えよう。



(0) 商売はお客様あってのものである。しかし、AIIBに関するネットの書き込み(日本語)を眺めると、運営サイドの都合や日本の損得のことばかりだ。お客の途上国側のことは、さらさら考えてない。
それを今考えてみよう。アジアの途上国が利用できる国際開発金融機関としては、世界銀行とADB(アジア開発銀行)がある。ただし、インフラといえばおもにADBだろう。昔は世銀もインフラ建設に融資していた感じだが、近年は保健・教育・農業・環境分野などにシフトしているらしい。
つまり、途上国側から見れば選択肢が少ない(インフラ建設のために低利・長期で大金を貸してくれる外銀が少ない)。低利・長期というのがポイントである。まあ、二国間ODAという手はあるが、それ以外の選択肢はADBということである。

この状況で、AIIB(アジアインフラ投資銀行)が発足しようとしている。インフラ融資でADBとかぶるから、途上国にとっては選択肢が増えるわけだ。ADBとAIIBに見積もりを出させて、条件のいい方から借りることさえ、できるかもしれない。
これまで、ADBに対しては「官僚主義的で繁文縟礼(はんぶんじょくれい)」という不満がくすぶっていた。お客様サイドから見れば、AIIBに対する期待は大きいだろう。

(1) 仮に、来日中国人作業員が目に付いたら、その人が勤めている会社のことを考えてみよう。
例えばの話だが、約二十年前日本のセメント会社は、国内が生産過剰のため、活路を求めて中国に工場を作った。中国は日本と同様、セメントの原料が豊富なのだ。建設ブームの中国で、セメントはよく売れた。
そして二十年間ほど操業していたが、最近「公害を出すなら操業停止」と現地の地方政府に言われた。というのは、昔は中国も環境意識が低かったが、近年はさすがに厳しくなってきて、旧式の工場は環境基準を満たさなくなったのだ。セメント工場の排煙には有害物質が多く含まれる。
しかも、中国でもセメント生産が過剰になってきて、昔のようには売れない。「こりゃあ中国から撤退するか」。「いや、売れさえすれば、公害防止装置も増設して、フル稼働で元を取るんだけど。二十年で撤退するのは惜しい」。

そこで、セメントを中国以外に売りさばけるかどうかが、経営の重要な岐路となった。やがて見つかったのは、何と日本だった。もともと日本メーカーなので逆輸入になる。
ただし、「セメントと一緒に技師と作業員も派遣します」という条件付きで獲得した大型契約だった。というわけで、セメント納入先の日本のビル工事現場に、中国人作業員が派遣された。

以上、長々と何書いてんのって話だが、「社会に出て働いた経験があるなら、会社の事情も考えよう」ということである。街で中国人作業員を見て、いきなり中国という国家まで話が飛ぶのは、飛び過ぎだ。その間で、さまざまな会社がそれぞれの事情を抱えて、ひしめいているのである。中国国外で稼いで、その儲けで中国工場の設備を改良して、生産性を高める会社もある。

(2) 日本から中国へのODAはほとんど終わっている。それを知らない人は、情報が古すぎるだろう。
まず、ODAは有償・無償・技術協力に分かれる。順番に見ていくと、中国への有償ODAは、「交換公文ベース」では既にゼロである。今は返済の真っ最中だ。
ただし、実際の出納を見ると、例えば年間1300億円返済して400億円借りている。これは、中国が約束通りの返済スケジュールを守って1300億円返済するが、返済を円滑に進めるために、日本が400億円融通するということだろう。差し引き900億円返ってくるのだから、日本にとっても得ではないか。400億円も、もちろんあとで返してもらうのである。
つまり、巨額返済のための部分融資であって、もはや中国は、「日本から有償ODAで借りて、新規プロジェクトを行う」ことなど卒業済みなのだ。

次に無償ODAであるが、これはゼロではないものの、額が極端に少なくなっている。今後日本に打ち切られたとしても、中国は痛くも痒くもないだろう。むしろ、日本はお付き合いとして細々と続けた方が、得ではないか。「外交チャンネル」の一つともなる。

最後に技術協力についてであるが、これはいまだに額が大きく、百億円を超えているようだ。留学生の奨学金などに使っているらしい。
日本政府丸抱え(渡航費・学費・その他奨学金)の留学生が1万人近くいて、そのうちの十数パーセントが中国出身だという。年間、一人数百万が支給されるだろうから、それだけで数十億円である。これらの人は、いわゆる知日派に成長すると思われる。そのほかに、私費留学生の一部にも奨学金を与えている。
日本の学術研究はアジア随一のレベルだから、留学生を受け入れるのは当然である。比較として米国を挙げると、世界各国から留学生を受け入れ、奨学金を支給している。その財源は、公的な補助金もあれば、私人の寄付金もある。一方、日本では私人の寄付金が少ないから、ODA予算を活用することになる。
東大数学科の河東泰之教授の場合、東大を出てアメリカのUCLAの大学院に留学した。学費プラス生活費まで潤沢にもらって、ほとんどタダで学者になれたそうだ。もっとも、純粋数学の研究なんて、一般人はお金をもらっても到底無理であるが。
そのアメリカのように、日本も外国人留学生(の一部)にお金を振る舞って学問させてこそ、「先進国でございます」と胸を張れる。

(3) 中国は一国二制度の考え方で、AIIBについてはADBをまねて運営し、共産党直轄にはしないだろう。AIIBの初代総裁と予想される金立群(ジン・リーチュン)は、ADBの副総裁を務めた経験がある。
中国の意向が強く反映されるのは、シルクロード基金のほうだろう(2014年末に設立)。そして、AIIBとシルクロード基金がペアになり、その下にファンドをたくさんぶら下げるらしい。それらファンドへの出資を、中国内外の投資家に呼びかけるそうだ。中国って頭がいいのね。
しかし、ネトウヨは視野が狭いので、AIIBばかりを腐(くさ)している。もう長文になってしまったので、あとは割愛。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご意見有難うございます。
AIIBに、日本が参加した方がよいか、私は、よく分かりませんので、疑問を羅列したただけです。

(0)確かに、ADBに対しては官僚主義的だとの話しは聞こえてきます。借り手(お客様?)にとっては、貸してくれる相手が多い方が、選択肢が多くなり、望ましいのは当然だと思います。
疑問なのは、ADBが官僚主義的あれば、それを改める働きかけをすればよいし、インフラ建設の為の融資が減っているのであれば、ADBへの出資を増やし、柔軟に融資をするように変更する働きかけをすればよいと思います。
それを飛越て、新規にAIIBを設立しょうとするのは、中国が、途上国を「自分達の息のかかる存在」にしょうとしている(覇権主義?)と、勘ぐりたくなるのは、考え過ぎでょうか?

(1) 中国人作業員の件てすが、私が言ったのではありません。ホテルのフロントの人が言ったので、疑問に思っただけです。
それが本当なら、昨今、「爆買」で話題になる人との差は、何かを疑問に感じます。

(2) ODAの件は、私が記した外務省のHPにも、区分が書かれています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/chiik …

ただ、もう一方のJICAのHP
http://www.jica.go.jp/aboutoda/odajournalist/200 …
には、「日本のODA資金が直接、軍事費に充てられることはなくても、日本からODAを受けることによって予算に余裕ができて、それを軍事費に充当している可能性がある」、「中国は日本から巨額の援助を受けながら、他方で他の開発途上国に戦略的な援助を行っている」と書かれていいます。
なるほど、2000年の資料のようなので、古くて思い過ごしであればよいのですが。

(3) AIIBを「一国二制度」の考え方で行おうとしているかは承知しませんが、香港の混乱に見られた要に「一国二制度」は、未来永劫にうまく行くのでしょうか。・・・取り越し苦労だといいのですが。

お礼日時:2015/04/15 22:40

日本がアメリカに大幅譲歩して進めているTPP(環太平洋経済連携協定)による「中国囲い込み」は粉砕され、逆に中国の勢力が増して日本が包囲される事態を迎えつつある。


 振り返れば、中国は19世紀初頭まで、世界最大の経済大国だった。欧米こそが新興国で、日本などは後進国といえます。
 日本は遣唐使を廃止以降、中国の朝貢国にはならず、日清戦争後は中国を蔑視し、アメリカに敗戦すると媚び諂い崇拝してきました。
 今回のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加先送りも、中国蔑視、米国追随意識が見られます。日中関係が良ければ、すぐにでも参加したでしょうが、日本は用心深く、当銀行の運営実態を十分見極めたうえで、アメリカの意向を受けて行動を決めるのでしょう。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご意見有難うございます。
仰る通り、日本は「中国蔑視、米国追随」かもしれませんね。

ただ、AIIBに日本が参加すべきかは、よく分かりません。
と申しますのは、中国という国が、そもそも、あまり信用できないことにあります。
中国が、アジアで開発を行いたなら、現行のアジア開発銀行(ADB)の出資を増やせばよにもかかわらず、なぜAIIBを別に作らなければならないのか疑問に感じます。

それは、中国は「中華思想」に基づく「覇権主義」の国家で、AIIBは、他国に出資をさせておいて、自分(中国)の覇権を獲得しょうとしている「悪巧み」に思えてしまいます。
その上、一党独裁主義の国家の現体制が、いつまで続くのかについて懐疑的に思えます。従来の中国の右肩上がりの発展は頭打ち傾向にありますし、国内部にも不満者を抱えており、いつ国内に混乱が生じるか分からない国がAIIBを安定的に運営できるかも疑問です。

加えて、中国は、日本との間には尖閣諸島の問題を抱えていますし、東南アジアの各国との間で、中国は領土問題等で緊張感がある状況において、何故、日本が中国の誘いに乗らねばならないかの疑問もあります。

参加をしないと、日本が商機を逃すとの懸念もありますが、アジアの他国はGDPが小さいし、ヨーロッパの国は中国から遠いので直接的な利害関係は少ないのでしょう。日本は当面は、様子見でよいのではないでしょうか。

問題なのは、オバマ政権になってからの「アメリカの影響力」の没落であり、日本がもう少し、頑張ねばならないと思うのが実感です。

また、日本が中国に行っているODA(政府開発援助)も、止めれるなら、止めた方が良いと思います。

※中国の経済的覇権
http://udaxyz.cocolog-nifty.com/udaxyz/2015/03/p …

※麻生財務大臣見解
http://asekakitama.at.webry.info/201504/article_ …

※GDP規模順位
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4550.html

※AIIB発行債券の格付予想
http://genuinvest.net/?eid=2366

お礼日時:2015/04/15 20:53

元々、教育が無く生産性より奪うことの方が生活できると気根が無い為に簡単な方向に動きますから悟りが無いと悲惨です。

そこに共産党の政策で金を求めます。日本のように石高求めるならソドムとゴモラになりませんがアヘン戦争で金の亡者に変えられて不幸を作っているのです。金貸しは不幸を作り儲けてますから社会が壊れるのです。社会現象を客観適に分析しましょう。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご意見有難うございます。
ただ、仰っている内容が難しくて、理解しかねています。

中国の教育レベルは承知しませんが、あれだけ人口が多いと、スミズミまで、教育水準を引き上げるのは、大変だと想像されますし、日本に来ている観光客のマナーからも、教育レベルが推察されます。

また、先に指摘はしませんでしたが、少数民族問題も、爆弾を抱えているいるようで、危惧を感じます。
漢族は、人口の95%を占めますが、土地の割合は50%で、少数民族は人口は少なくても土地も広く、そちらの方が資源も豊かで、少数民族の不満が爆発した時に、中国に混乱がおきないかが心配になります。

中国内部で混乱が発生すれば、AIIBどころでは、なくなるでしょう。


※中国の少数民族(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD% …

お礼日時:2015/04/12 21:55

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!