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雅文学とは和歌・連歌・漢詩などの総称と言いますが、源氏物語や伊勢物語などの文学は雅文学には入らないのでしょうか?
また、王朝文学と雅文学の違いとはなんでしょうか?

A 回答 (1件)

「雅文」とは「みやびやかな文」という意味ですが、このことばは、江戸時代や明治時代から、いわゆる「王朝文学」を振り返って名づけたものです。

そして、事実江戸時代には、平安朝の文体を真似て「雅文体」(擬古文)というものが書かれました。「上田秋成」などのものがその代表でしょう。
 明治に入っても「森鴎外」の「舞姫」などは代表作です。明治時代には「言文一致」の運動が始まっていたのですが、その運動が鴎外の「舞姫」や幸田露伴の「五重の塔」によって出鼻をくじかれたような格好になってしまいました。しかし、鴎外も後には優れた「言文一致」の文章を書くようになります。
 もとの質問にかえって、源氏物語や伊勢物語などの文学は平安時代には普通の文学で、特に「雅文」というようなことばで呼ばれたわけではありません。後の時代から振り返ると、「王朝文学」は「雅文体」で書かれていたわけです。

 中古(平安時代)の仮名文に擬した文体。雅文。擬古文。
*小説神髄〔1885〜86〕〈坪内逍遙〉下・文体論「雅文体(ガブンタイ)はすなはち倭文なり。其質優柔にして閑雅なれば」
          "がぶん‐たい【雅文体】", 日本国語大辞典
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