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あるマンションのセールスポイントのなかに「当マンションは第三紀層と呼ばれる非常に強固な地盤に支持させている為、安全です」みたいなことが書いてあったのですが、私の記憶によると第三紀層は地すべりを起こしやすい地盤ではありませんでしたか?

一体,第三紀層というのは強固なのか地すべりを起こしやすい軟弱土なのか、どっちですか?

A 回答 (4件)

第三紀層(地質学では第三系というのですが,ここでは便宜上,そのまま第三紀層を使います)とは,文字どおり第三紀(6500万年前~165万年前 ←理科年表による)に堆積・形成された地層ということであって,それ以上の何者でもありません。


「第三紀層というのは強固なのか地すべりを起こしやすい軟弱土なのか」と聞かれたら「どっちもです」というしかありません。

ただ,一般論として第四紀の地層よりは,時間がたっているぶん固結度が高いはずで,また第四紀(第三紀のあと,現在までの時代)に比べるとそれは一般的には言えると思います。
それなら,なぜ第三紀層の地滑りがしばしば問題になるかというと,確率的に「古いわりには地滑りを起こしやすい」ということなのでしょうね。
確かに第三紀にはグリーンタフ変動と呼ばれる,火山活動の盛んな時期があり,そのときに海底に堆積した火山灰を含む地層の一部が粘土鉱物化して滑りやすくなることがあります。
しかし,全ての第三紀層がそうだというわけではありません。
一例を挙げると,関東地方のあちこちに分布している台地(たとえば東京で言えば武蔵野台地)のどまんなかにマンションを立てて,その基盤を第三紀層まで掘り下げたとすれば,これは多くの場合安全性が高いといっていいと思います。
だいたい,真っ平らな台地のどまんなかでは,地滑りを起こしたくても滑るところがありません。現地形である程度の傾斜がなければ,物質が滑りおりていく先がありませんよね。台地の末端なら可能でしょうが。
逆に,より古い(中生代など)時代の地層であっても,現在の地形や,風化の度合,そしてその地層がどういう岩石でできているか等によって,地滑りが起きやすくなったり起きにくくなったりします。
1億年以上前の古生代の地層でも,条件さえ整えば地滑りが起きやすくなります。

要するに,地滑りが起きやすくなるかは,単に第三紀といった時代だけで決めることはできず,他の要因がからんでくるので,そ地域の地質図など,もっと詳しい情報がないと判断できません。
マンション業者の「第三紀層と呼ばれる非常に強固な地盤」という大雑把な言い方には大いに疑問ですが,No.2の回答のような言い方もそれと同じくあまりにも大雑把と言わざるをえません。
大谷石は確かにもろく崩れやすい岩石ですが,これは全国に広く分布している多種多様な第三紀層のone of themに過ぎず,「第三紀層は、火山活動が活発に行われてその噴出した火山灰や溶岩が入り交じって出来た地層です。」などと断言することはできません。
火山噴出物を含まない,堆積岩だけの第三紀層もたくさんあるからです。

もしそのマンションの購入を検討されているなど,どうしても気になるのであれば,その地域の地質図を入手して調べるほうが確実でしょう。
参考URLの1つめに「地質情報センター」のURLをあげておきました。ここで紹介されている地質調査所の5万分の1地質図には,それぞれに詳細な解説書がついていて,各地層の分布や種類などの詳細な情報が分かりますので,地滑りの可能性についても見当がつくと思います。(ただまだ全国をカバーしていません。研究者が歩いて調査するので時間がかかるのです。)
また,最近は各地の自治体などを中心に,地滑りに限らず各種の地盤災害・火山災害・水害などを予想する「ハザードマップ」を作成するところが増えてきました。
例えば火山周辺のハザードマップなら,「火山防災情報サービス」(2つ目のURL)などでご覧になれます。
(あるいは,地質調査コンサルタント会社に聞くなどの方法もありますが,それなりの費用がいるのでちょっと難しいかも。自分が建築物を立てるならともかく…)

大学時代に地質学を専攻していたので,一応経験者とさせていただきました。

参考URL:http://www.gsj.go.jp/cGI/gictop_jp.html,http://2 …
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第三紀層は、新生代になってから形成された地層で、非常に強固と呼ぶには一寸無理があります。


私が住む地方もこの第三紀層が多いのですが、ご多分に漏れず地滑りや、崖崩れが多いです。
軟弱土とまでは言わないまでも要注意と言った方がよろしいかと思います。
参考URLをつけておきます。
業者の中にはいい加減な者もいますから、余りまともに信用はしない方が良いかもしれません。

参考URL:http://www2.kanazawa-it.ac.jp/kawamura/land-slid …
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この回答へのお礼

レスありがとうございます。
お三方とも、強固ではない、という回答ですね。
大手デベロッパーとスーパーゼネコンの言うことだから信用できると思っていたのですが・・・

お礼日時:2001/07/11 19:52

こんにちは。

おっしゃるように第三紀層は、火山活動が活発に行われてその噴出した火山灰や溶岩が入り交じって出来た地層です。その為崩れやすく、第三紀層地滑りなどとして知られています。

地盤としては強固な岩盤ではなく、壁などに使われた大谷石が第三紀層そのものです。石質が柔らかいので加工しやすく塀などに使われてますね。

この大谷石の産地では、柔らかい大谷石をトンネルで掘り続けた結果、柱として残した部分が崩れてしまい、地面が陥没して大騒ぎになったのは有名です。

このように崩れやすい柔らかい岩ですからこの地盤を「非常に強固な地盤」などというのはとんでもない話だと思います。

マンションの建設やセールスでは、無理やり作るため、あるいは無理やり売る為に、相手は素人だと思って、難しい言葉を並べればだませる的な手口が使われることは日常茶飯です。

ですから、これもその手口そのものだと思います。
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この回答へのお礼

レスありがとうございます。
超大手デベロッパーと超大手ゼネコンの物件なんですけど、やはり誇大広告なのかなぁ。

お礼日時:2001/07/11 19:32

第三紀層と地すべりは、対語と言える関係にあるようです。


少なくとも強固とは言えない地盤のようです。

この回答への補足

レスありがとうございます。
やはりそうですよね。
ということは誇大広告!?

補足日時:2001/07/11 19:28
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