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「公園を散歩する」と言えますが、「公園をジョギングする」は助詞「を」が大丈夫ですか

A 回答 (21件中1~10件)

#19です。


niwa先生、なにかとお忙しいところ応じていただき感謝申し上げます。

1.
(移動動詞に応じる「を」は)「局所的な点」ではない、ということについて。
(大辞泉)
「を」
1-3 移動の意を表す動詞に応じて、動作の経由する場所を示す。…を通って。
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/239138/meaning/m
前回の例は適切ではなかったかもしれません。今回は、
「荒野を疾駆する荒馬」
「荒野で疾駆する荒馬」
を比較してみます。
この違いは何だと思われますか?
因みに大辞林では、
③移動性の動作の経過する場所を表す。 「いつもの道-通る」 「大空-飛ぶ」
https://kotobank.jp/word/%E3%82%92-666108#E5.A4. …
となっています。
「経由」ですと「点」でも通用してしまうので、「経過」のほうが適切な語釈と言えるかもしれません。
いずれにせよ、前者は荒野が延々と続いている光景を想像しやすいと思います。
後者にはそれが無いでしょう。
「荒野という場所で疾駆する」という意味になるため広がりが無くなってしまう。
この意味で「点」なのではないでしょうか。

>例えば、「太陽系で観測される宇宙線」という場合、「で」が示すのは「太陽系全体」です。「動作・作用の行われる場所」です。

これは見解の違いになるのかもしれませんが、「太陽系全体」は意味していないと思います。
あくまで「太陽系という場所で観測される宇宙線」でしょう。
広い太陽系のどこででも観測される、という意味ではないはずです。
移動動詞で比較するとわかりやすいかもしれません。
「この望遠鏡は、太陽系を飛ぶ宇宙船を観測することができる」
「この望遠鏡は、太陽系で飛ぶ宇宙船を観測することができる」
この違いについて、どう思われますか。
前者では宇宙船の航跡も想定可能な広がりを感じられますが、後者に、それがあるとは思えないです。
「太陽系という場所で飛んでいる宇宙船」という意図になってしまうため不自然な印象を与えると思います。
「飛んで移動している」のではなく、「どんな場所を飛んでいるのか」という暗黙の問いに答える形で太陽系を示しているだけでしょう。

2.
>結局、楽天webでも、「を」のほうが多いようです。

了解です。
大変参考になりました。

3.
>「ジョギングするという目的で公園を利用する」の「目的」は日常語の用法で、英語で言えばpurpose です。(「目的を表す」ではobjectです。)
objectを持つのが他動詞、というのはごく一般的な考え方でしょう。ただ、「対象」というと、時枝文法の「対象語」があるので、議論の文脈によってはかえって誤解を招きかねません

こちらも了解しました。
わたしは知見を持ちませんので、特に申し上げません。
目的・目標・対象・・・たしかにややこしいのはややこしいですね。

4.
蛇足の件は、失礼しました。
非難でも批判でもなく、無視こそが愛の対義語と言われますので、少なくともそうじゃないのだということを彼の御仁にも理解していただきたかっただけなのです。
いずれにせよ気をつけます。
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質問者の方がここの議論を読んでいるのかどうかわかりませんが、他の方にも読んでいただき、議論の仕方を知っていただきたいので、もう一度書きます。



hakobuluさんへ。
私が指摘したのは、「を」の「場所の[全体的な]移動」というとらえ方についてです。
大辞泉はそれについて何も書いていません。
ごく普通の「動作の経由する場所」という語釈だけです。
まったく参考になりません。

「「全体的」という表現には若干問題がある」のではなく、単に、まったく誤っているだけです。

それから、「「で」が点で行われる動作」というのも誤ったとらえ方です。
例えば、「太陽系で観測される宇宙線」という場合、「で」が示すのは「太陽系全体」です。「動作・作用の行われる場所」です。

場所に関して「点」としてとらえるのは「に」です。ただ、ここで「点」というのはとらえ方の問題であって、広さは関係ありません。「太陽系に到達する宇宙線」とも言えるので、その場合は「太陽系」が「到達点」なので、太陽系を「点」としてイメージする、ということです。繰り返しますが、広さの問題ではありません。

したがって、その後の、「広い:狭い」という議論には関心がありません。「を」と「で」の用法のとらえ方として、そのような観点から見ても得るところはないと考えるからです。

次に、楽天web検索というのを試してみた報告を。
"公園でジョギングする"を検索すると、「約 775件 1 ページ目」という数字が右上に出ます。
しかし、この数字は信用できません。
そのページを一番下までたどると、[1]から[10]までの数字が並び、「次へ>」と書かれているところがあります。
そこで、実際にいくつの例が引用されているかをページを追って確かめていきます。すると、「約 54 件 6 ページ目」で終わりになります。
「775件」の例はなく、「54件」なのです。

同じように「"公園をジョギングする"」を調べると、それぞれ「約 396 件 1 ページ目」「約 79 件 8 ページ目」となります。見かけの数は「で」よりも少ないのですが、実際に検索に引っかかり、引用されている例は「で」よりも多いのです。なぜこういうことになるのかはわかりません。各サイトの検索の方法、その結果の表示の仕方は企業秘密でしょう。(以前、「google八分」という表現が話題になりました。)

結局、楽天webでも、「を」のほうが多いようです。
もちろん、これでもって、世の中では「"公園をジョギングする"」のほうが多く使われている、などというのは不正確です。
繰り返しますが、webで得られたデータが、実際の日本語の運用を正確に反映しているなどと考えることはできません。ですから、少なくとも書きことばに関しては、国立国語研究所の「均衡コーパス」を使ったほうがよいということになります。それも完全ではありませんが。

もう一つ、「目的」という用語について。
「「を」は目的を表す」というときの「目的」は「目的格」「目的(補)語」という専門的な術語を省略した言い方です。そう書いたほうがよかったのですが、「目的」で十分通じると思っていました。元の回答者が書いていたそのままですし。
一方、「ジョギングするという目的で公園を利用する」の「目的」は日常語の用法で、英語で言えばpurpose です。(「目的を表す」ではobjectです。)
objectを持つのが他動詞、というのはごく一般的な考え方でしょう。ただ、「対象」というと、時枝文法の「対象語」があるので、議論の文脈によってはかえって誤解を招きかねません。言語学では「対象」と言うと思いますが、国語学では「目的を表す」というほうが多いでしょうか。私はその時その時で使い分けています。

以上ですが、さらに蛇足を。
「愛が通じる」などという気持ち悪い表現はやめていただければ幸いです。

saburoo
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#13です。


#18 niwa 先生から貴重なご投稿がありましたので、質問者さん、再度横レス許可お願いします。

1.
>  移動動詞で使う「を」が「場所の全体的な移動」という意味になる
というのは無理な話です。どうしてそう考えるのか。根拠は何でしょうか。

  海を泳ぐ

という例一つを考えても、無理なことは明らかでしょう。

たとえば大辞泉の語釈がご参考になるかと。

「を」
1-3 移動の意を表す動詞に応じて、動作の経由する場所を示す。…を通って。「山道を行く」「廊下を走る」「山を越す」
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/239138/meaning/m …
「で」
1-1 動作・作用の行われる場所・場面を表す。「家で勉強する」「委員会で可決する」「試験で合格点を取る」
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/148951/meaning/m …

これらの語釈を比較した場合、「で」が点で行われる動作であるのに対して、「を」のほうは広い範囲での動作を意味することになるでしょう。
【経由】という動作が一定の範囲を必要とするからではないかと思われます。
たしかに「全体的」という表現には若干問題があるかもしれませんが、「局所的な点」ではない、という意味に捉えていただければよいかと思います。
「公園をジョギングする」という表現が、公園の隅から隅までくまなくジョギングする、という意味になる、と言っているわけでないことはご理解いただけるはずです。

こうした語釈や理屈を持ち出すまでもなく、日常的に私たちは使い分けていると思います。
「海を泳ぐイノシシ」という表現は、大海原を悠々と泳いでいるイノシシの表現でしょう。
港に迷い込んで湾内をぐるぐる回っているような場合には、「海で泳ぐイノシシ」と表現すると思いますね。
また、
「海で悠然と泳ぐクジラを見た」は、違和感ありませんか?
やはり、
「海を悠然と泳ぐクジラを見た」でしょう。
他では、
「庭に置いてあったビニールプールをマガモの親子が楽しそうに泳いでいた」
とはおそらく言わない。
「庭に置いてあったビニールプールでマガモの親子が楽しそうに泳いでいた」
でしょう。
#13で、
『わたしとしても、広~い公園なら、ジョギングに移動性を特別許可することで「をジョギングする」を許容できそうな気もします。』
と申し上げたのは、こうした理由によるものです。

2.
>実際に引用されている例の数を、画面の下にある1~10をたどって確かめてみた数字です。そうすると、「を」のほうが多いことがわかります。

『画面の下にある1~10をたどって確かめ』るなんてことができるんですね。
わたしには無理そうですが、
公園でジョギングする 75件
公園をジョギングする 142件
という検索結果になることもあるというのは参考になりました。
私のは楽天web検索です。
重複が多いのは確かですし数値自体を単純に信用するわけではありませんが、2つの過少を比較する場合はそれほど支障が出ないような気もするのですけどね。

>つまりは、どちらもよく使われるのでしょう。

そのようですね。
ただ、わたしとしては、町内にあるような小さな児童公園などの場合に、
「公園を散歩してくる」と言うことはあっても、
「公園をジョギングしてくる」とは言わないと思うわけです。
「あんな狭いところで?」と返されませんか?

3.
>「を」は目的を表す、つまり、「ジョギングする」は他動詞だと書いている方がありますが、ちょっとムリでしょう。

他動詞とは言ってないようですが、「目的を表わす」ならすべて他動詞になるわけですか。
おそらく、「ジョギングするという目的で公園を利用する」という意図の場合は、「公園をジョギングする」も間違いではない。
「公園という場所でジョギングする」なら「公園でジョギングする」。
とおっしゃっているかなと。
自他動詞の定義については知見を持ちません。

4.
>「分子構文」とか「日本語の準体代名詞」とか、「拡散がドイしても」とか、わけのわからないことを言っている人もいます。

わかりづらいことはママあるのですが、そこそこ良い感性はお持ちになっているような気はします。
あとは、落ち着いて表現してくれると助かりますね。
niwa 先生の愛が通じることを願いましょう。
お分かりになった上でお書きになっているとは思いますが「ドイ=どう」かと。
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No. 12 の saburooです。


私の考えは No. 12 に書いたとおりですが、回答がいろいろ迷走しているようですので、また書きます。

1.「場所を+移動動詞」の「を」の「意味」ですが、

  移動動詞で使う「を」が「場所の全体的な移動」という意味になる

というのは無理な話です。どうしてそう考えるのか。根拠は何でしょうか。

  海を泳ぐ

という例一つを考えても、無理なことは明らかでしょう。
それも、クジラやマグロならともかく、検索してみるとわかりますが、「海を泳ぐイノシシ」とか「海を泳ぐ熊」などの例が出てきます。これらは間違った使い方でしょうか。

 また、「プールで泳ぐ」と「プールを泳ぐ」とでどちらを使うか、それはなぜか、ということを考えてみてもいいでしょう。

 「空を飛ぶ」というのは、どこを、どう飛ぶのか。カラスとか、トンボとか。

   移動動詞で使う「を」が「場所の全体的な移動」という意味になる

というような簡単な話でないことがわかると思いますが。

2.「を/で ジョギングする」の用例データについて

  No. 12 で、筑波のデータベースで「を ジョギングする」が66例と書きました。
 ついでに書いておけば良かったのですが、「で ジョギングする」は37例で、少なかったのですね。しかも「一人で/自分で」などの例も含まれての数字です。
 これはちょっと意外だったのですが、「を」のほうが一般的なようです。

 ネットでの検索はあまり(というか、ほとんど、というか)信用できません。資料がコントロールされていないし、検索して出てくる、何千件、何百万件、というのは、かなり当てにならない推計結果ですから。

それでも、大まかな傾向と、実際の用例が得られるので、検索してみることは有効だと思います。

あらためて、yahoo検索をしてみると、

公園でジョギングする 75件
https://search.yahoo.co.jp/search?p=%22%E5%85%AC …

公園をジョギングする 142件
https://search.yahoo.co.jp/search?p=%22%E5%85%AC …

という数字になりました。(これは google でも同じです)

この数字は、検索結果として左上に出てくる数字ではありません。あれを信用しては
いけません。
実際に引用されている例の数を、画面の下にある1~10をたどって確かめてみた数字です。そうすると、「を」のほうが多いことがわかります。

No.13にある、

  一応ネット検索した範囲では、
  「公園をジョギングする」⇒498件
  「公園でジョギングする」⇒798件
  でした。

という検索結果がどういうところからのものかわかりませんが、まあ、上の検索結果と合わせてみて、だいたい同じくらいの数か、あるいは、どちらかがどちらかの2倍くらいありそうだ、という程度のことになるのでしょう。つまりは、どちらもよく使われるのでしょう。

3.「ジョギングする」の自他

「を」は目的を表す、つまり、「ジョギングする」は他動詞だと書いている方がありますが、ちょっとムリでしょう。

 明鏡、三省堂国語などの国語辞典も自動詞としています。
 私は、国語辞典の自他の認定をあまり信用しないほうですが、「ジョギングする」は移動動詞であり、「公園を」は目的語ではない、という辞典の判断に賛成します。

 ただ、「行く」や「散歩する」などを含めて、すべての移動動詞の「を」は目的を表す、と言うなら、現在の通説に真っ向から反対する一つの説として、ありかな、とは思います。
 そうすると、他動詞とはそもそも何か、という点で、全体的な体系を作るのが大変かな、とは思いますが。

4.めちゃくちゃな用語について

 これはもう、どうでもいいような話ですが、「分子構文」とか「日本語の準体代名詞」とか、「拡散がドイしても」とか、わけのわからないことを言っている人もいます。(分詞構文と準体助詞? 「ドイする」はわかりません。)
 いったい何が言いたいのか。
 どうして、自分がよく知らないことをわかったようなふりをして書きたがるのでしょうか。
 「公園を/で ジョギングする」について、自分の日本語話者としての感覚はこのようなものである、ということを(わかりやすく)書くだけなら、それは一つのデータとして意味を持つのですが、それになぜ自分でもよくわかっていない、わけのわからない解釈(講釈?)を加えたがるのか。謎です。

saburoo
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訂正


「を」目的が拡散 ではなく「を」、目的に対して拡散です。
出されたお茶を飲む、これの表現に、出されたお茶にする、という表現は使われません、お茶の意味が拡張されている場合は使います?、お茶=一服の機会、精神的に余裕を持つ機会・・・等。
どうしても、ジョギング(ing)はジョギングの最中という観念が先行してしまいます。
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散歩する→今の概念なし。


ジョギング→ingは本来現在進行形で使われます、一方分子構文として動詞の名詞化にも使われます、日本語の準体代名詞の」ようなもの?。
個人的にはジョギングは今(目の前で)・・・の感じがぬぐいきれません。
格助詞、目的格の「に」→目的に収束、「を」目的が拡散、とするなら、今(目の前で)と拡散がドイしてもなじみません。
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> 助詞「を」が大丈夫ですか



「を」は大丈夫ですが、
「が」が間違いです。

助詞「を」で大丈夫ですか。
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「を」は目的を表し、公園に行きジョギングする場合は「公園をジョギングする」で正しい表現です。



「毎日、公園をジョギングする」のように使用します。
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#10です。


横レス気味な点を質問者さんにはお許しいただきたいと思いますが、ご質問の本旨に関係することですので許容していただければと思います。
OKATさんにも、真摯に応じていただけること感謝しております。

> 「散歩(する)」と「ジョギングする」は内容が違います。どうして「体調が悪い」という条件つきで比較されるのですか。

「体調が悪い」という状態設定をすることで、「極めて短い距離」を実感していただきながら考えていただくためです。
もう少し簡潔にするなら、

今日は前の歩道を10メートルほど散歩した。

は自然だが、

今日は前の歩道を10メートルほどジョギングした。

は不自然な印象を持ちませんか?
と言っても良いかもしれません。

>移動を伴うことに、私は反対しているわけではありません。「で」でも「を」でも使いたい方を使えばいいわけです。

1.公園で散歩する。
2.公園を散歩する。

3.公園でジョギングする。
4.公園をジョギングする。

これらのニュアンスの違いについては、どのようにお考えでしょうか。
わたしの見解を先に申し上げておきますと以下のように。

繰り返しになってしまいますが、
2.公園を散歩する。
4.公園をジョギングする。
この2つは、公園全体を広く使っているニュアンスですね。
ほんの一部だけなら、厳密に言えば不正確な表現になる、と思います。
そして、今回の私の趣旨は、ジョギングにはさほど移動性を感じないので、「公園全体を広く使っているニュアンス」を出す必要性は本来無いはずで、そのために「を」を使うと違和感が生じるのではないか、ということです。

1.公園で散歩する。
3.公園でジョギングする。
こちらの2つは、「公園という場所を利用して~」というニュアンスになるように思います。
結果的に、1 の場合は、移動動詞ではあるものの、散歩の範囲が 2 よりも限定される(狭くなる)でしょう。
3 の場合は、元々移動動詞の要素がほとんどないので、ジョギングの範囲が 4 よりも限定される(狭くなる)ために、むしろ自然な表現になるのではないか、ということです。
「公園という場所を利用してジョギングする」

まあ、例によって個人的な感覚にもとづく独断ですので、適当に聞き流していただいて構いません。
しかし、おそらく、こうした無意識的な意図によって使い分けをしているのではないか、といった(個人的)確信は持っている次第。

niwa 先生の「をジョギングする」検索も大変参考になりましたね。
ただ、若干異論を申し上げるなら、
>「公園をジョギングする」は、普通に使われている(らしい)、です。

というのは、推測としても若干根拠に乏しい印象が・・。
そもそも不自然と思う人は使わないでしょうから。
一応ネット検索した範囲では、
「公園をジョギングする」⇒498件
「公園でジョギングする」⇒798件
でした。
有意差があると言えるかどうかは別問題として。
ただ、真っ向から「間違い」と断定すると軋轢が生じそうな差ではありそうです。
わたしとしても、広~い公園なら、ジョギングに移動性を特別許可することで「をジョギングする」を許容できそうな気もします。
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こんにちは。



一般に、自然科学でも社会科学でも、「データ」と「理論/論理」を両輪として議論が進みます。

ただ、言語学、特に文法の議論は「内省(文法性判断)」というのが加わるので、ちょっと話が複雑になりますが。

私は、簡単な問題は内省を中心にした議論で済ませてしまいます(ホントは良くない)が、人によって内省が違う問題(ここの質問はそういうものが多いようです)では、まずデータに当たるようにしています。

さて、今回は「ジョギングする」は「公園を」を補語としてとるか、という問題ですから、そういうデータを見ればいいわけです。

30年ほど前は、小説などから一つ一つ用例を拾ってカードに書いて、というやり方がまだ行われていたのですが、現在はネットでかんたんに用例を集められますし、データ元(文献)のバランスを考慮した「均衡コーパス」なるものが作られていて、非常に便利になりました。

まずは普通の検索をしてみます。「"公園をジョギングする"」で検索

https://search.yahoo.co.jp/search?p=%22%E5%85%AC …

たくさんあります。

他の「~を」がどのくらいあるかを見たいので、きちんと設計されたコーパスを見ます。
いつもは国立国語研究所の「書きことばコーパス」を使っていますが、「ジョギングする」は頻度が少なそうなので、コーパスの規模が十倍であるらしい筑波のコーパスを使います。

http://nlt.tsukuba.lagoinst.info/headword/V.07154/

「をジョギングする」は66例あり、「公園を」と「周りを」が7例ずつで最多です。
他には、「コースを」4例、「グラウンドを」3例、「近所を」「近くを」「辺りを」などが2例ずつです。

で、議論は終わりです。「公園をジョギングする」は、普通に使われている(らしい)、です。
(ここで「(らしい)」と書くのは、このコーパスを完全に信用していいかどうか、に多少の保留をしておきたいからです。)

ただ、初めにも書いたように、「内省」というものがあり、そこで引っかかる人がいるわけで、私も、最初に「公園をジョギングする」という文を見た時に、まあいいんじゃないかと思いつつ、5%ぐらい、何か引っかかるものを感じました。
この「引っかかり」は文法研究には重要なものだと思いますし、そこからいろいろ考えるのが面白いのですが、とりあえず、初めの質問に関しては「OK」でいいでしょう。

で、「引っかかる」理由ですが、「ジョギングする」が、「歩く/走る」や「散歩する」に比べて、「移動動詞」としての資格が多少足りず、「運動」の側面がある、という説明にちょっとひかれます。そうなのかもしれません。
ここから先は、「文法を考える楽しみ」でしょうが、今回はとりあえずここでやめておきます。

saburoo
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