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インフレとデフレは立場によって利益になったり損失になったりするのだろうと思うのですが、いまいちわかりません。例えば、資産をもつ高齢者や年金生活者、自宅に住む家計や賃貸に住む家計、学生といった人々にとって、それぞれがこうむる利益と損失にはどのような違いがあるのでしょうか。
よければ教えて下さい!

A 回答 (1件)

 まず、インフレとは、モノに対するお金の価値が


下がる(お金(貨幣)で図ったモノの価値が上がる)
ことで、デフレはその逆です。

 インフレとデフレで被る利益・損失は、簡単に言えば、

 インフレの場合は、お金を持っている人が損をする。
 デフレの場合は、モノを持っている人が損をする。

 というイメージになります。

 単純に言って、インフレとデフレの関係は、立場が
逆になる、という事です。インフレで得をしている人
は、デフレでは損をする、と考えて下されば解りやす
いでしょう。

 もう少し詰めて言えば、インフレによって、実質
所得や実質資産が変化するかしないか、という事が
大きいということになります。

 たとえば20万円貰っている年金生活者がいたとします。
 このとき、食費が5万円であったとします。

 ここで物価が上がり、食費が6万円になったとします。
 ここで年金に変化が無ければ、年金生活者の実質
所得は、6/20=5/xを解くと求められ、前の年度で
図った実質所得は16万6千円になってしまっていること
がわかります。

 これに対して、年金に物価スライド方式が入っている
場合、自動的に年金は20%切り上げられて24万円となり
ます。こうなれば、6/24=5/20で購買力は変わりません。

 これは資産についても同様です。

 1億円の資産を持っていた人がいたとしましょう。

 とある町の建売住宅が2500万円だったとすれば、
非常に単純に言えば4件の住宅が買えるという事に
なります。

 これがインフレで3000万円になれば、住宅は3つ
しか買えません。同じ住宅で、同じ1億円を持って
いても、このように価値が下がってしまうことを、
実質価値での減価といいます。

 ただし、一億円という資産を、債券や株券に運用
していれば、話は異なってきます。この場合は、
インフレに見合う分だけの利子所得や配当所得の
上昇があれば、資産がそれだけ増えるため、実質
価値の減価はないということになります。

 もう少し一般的に言い直すと、インフレを除いた
分の利子を実質利子といいます。これが0%以上の時
には損をしない、という事になります。

 で、個々の立場に直していった場合、お金を持って
いる立場なのか、そうでないのか、という事で区分け
していくことになります。

 例として挙げられているケースを検討していきます。
 なお、ひとまずインフレ期に限ります。
 デフレの場合は逆に読んで頂ければいいわけですから。

・資産を持つ高齢者:損。(実質資産が目減りする)
          資産を運用していて、実質利子
          があれば損はしない。

・年金生活者:インフレスライドが入れば変わらない。
       インフレスライドが無ければ損。
 
・自宅に住む家計:資産価格がインフレに見合い上昇
         すれば変わらない。
         資産価格が上昇しなければストック
         では実質資産価値が下がるため損。
         (但しフローでは固定資産税が実質
         で軽減される効果がある)

・賃貸に住む家計:家賃がインフレに見合い上昇するなら
         変わらない。
         家賃が変わらないなら、実質で家賃
         価格が安くなるために、得。

・学生:中立。(親の家計の実質所得の変動で決まるが
       一般に給料はインフレスライドが入る為
       インフレによる実質仕送りの減少は無い)

 実際には輸出入価格の変動、それに伴う国民所得の
変化、消費者物価と所得との相関や波及速度の差異など
がありますから、個々の経済情勢に応じて細かく見て
いく必要がありますが、おおまかに言えば上記のような
イメージになります。
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この回答へのお礼

とてもわかりやすい説明ありがとうございます!!こんな私でもイメージがわいて理解することができました☆本当にありがとうございました!!

お礼日時:2004/12/13 07:00

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