A 回答 (8件)
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No.8
- 回答日時:
デカルトの至った真理とはこういうことです。
われわれの周囲にある事物、現象は感覚の誤謬もあり、時と共に移ろうし
絶対とは言えない → したがって懐疑の対象となる。
→ しかし、疑っている私のこの「意識=精神」は疑えない。
→ そして、その精神は 三角形の内角の和はどんなものでもニ直角である
というような普遍的真理までを認識することが可能である。
→ そうした事物の認識は、単に一個人の経験あるいは考えにとどまらない
→ したがってそのように認識できる(個別性、有限性を超えた)
「神」は存在し、このようにして(万人に)確認できる
以上です。
なおここで言う「神」とは一般に言われるキリスト教の神のような
人格を持った神ではなく
とりあえず「普遍法則」と理解しておけば分かりやすいはずです。
なおデカルトはこの神の証明のために人間が認識する
「自己」を「(肉体のような)物質」と勘違いする人間
が多いため、
とりあえず「物質(人間においては肉体)」と
「精神」に分けました。この「分ける」という点が一般に
二元論と言われる点(理由)です。
No.7
- 回答日時:
デカルトは優れた哲学者だと思います。
「我思う、故に我あり」に関しても、そのような考えにいたることがまず驚きです。でも私はデカルトというと、「物心二元論」のほうが書きやすいし、分かりやすいですけど。唯物論は支持したくないかもしれないですね。文系だから余計にかも知れませんが。
No.6
- 回答日時:
「へそを切り出してください」と言われたら、どこから切り出すか?です。
「どこからどこまでがへその皮なのか?」
「どの程度の深さまでがへそなのか?」・・・です。
「へそ」は確実に存在しますが、明確に定義することは出来ないんです。
なぜならば「へそ」は腹、内臓、足の爪、髪の毛、腕、顔・・・・から構成されている『構造の一部』にすぎないんです。
頭部が無いのに、へそだけできるという人間もまずいません。
「私」も同様に食べ物、水、太陽、気温、雨、酸素・・・から「私」に成ってます。
地球、宇宙・・・・全てが関わりあっている『構造の一部』にすぎないんです。
もし「私」が自力で存在できる「実体」ならば、これらの関わりあいから離れても存在できるハズですが、「私」も「へそ」同様に、全ての関わりあいから切り離して存在することは出来ないんです。「私」を客観的に定義することは出来ないんです。
この世のものは、こうやって全てが繋がりの中にありますので、一つとして単独で存在できる「実体」なるものがないんです。
唯一、在るのはへそを触った時の、へそ特有の感覚だけです。
あの感覚は、他の部位で味わうことは出来ません。
デカルトは、この主観的な感覚の世界にこそ「へそ(われ)」が存在すると見出したのではないでしょうか。
「へそ触る、ゆえにへそ在り」です。
No.5
- 回答日時:
「う」と「我」の間に「故に」が入るのと入らないのと、どっちがホントなのか知らないですが、入らないのであれば、「我あり、と、われが勝手に思ってるだけだ」と言いたいだけのように聞こえる。
日本語オンリーの素人からみれば。No.4
- 回答日時:
なぜ「他人思う、他人あり」でなかったかが疑問です。
他人であっても思うことはできるのだから、そして、他人があることもできるのだから、そう言ってもいいのではないかと思います。もし、それに違和感を感じるとしたら、なぜなのか考えてみると面白いかもしれません。No.3
- 回答日時:
時代の相というものがあるのだな、と思います。
時はドイツの30年戦争の時代。
デカルトは軍人でありました。
で、グリンメルスハウゼンの「クラーシェ」に出てくるがごときぐちゃぐちゃになったドイツの中で生きて戦っていたわけで、そこから「何が正しいのか」が命がけの問題として彼に感じられたのではないかと愚考します。
何せ宗教と世俗とがないまぜになった戦争のなか、一歩考え方を間違えれば死にます。
なので、最低これだけは正しい、という根本原理をさがした、と。かつてはそれを宗教あたりに求めればよかったのが、他ならぬその宗教の対立が戦争の一因であるわけで、これもだめか、と思い悩む彼に、閃きがおとずれます。「うむ、こうして考えているとなにもかもあやしいようだが、俺が考えている、というそのことは確かなことだ。それまで疑ったら循環論法に陥るからな。疑っているのは疑っている俺で、疑っていることを疑って・・・いうのでは、おかしいよなあ。よし、じゃあ、ここから考え始めてみるか。」というようなことではなかったのかな、と。
No.2
- 回答日時:
デカルトは数学のように明晰判明、
他のどこにも辿り着かないような真理を探しましたけど、
数学者らしいなぁと思います。
Cogito,ergo sum。
彼は数学者らしく、「真理は世界にたったひとつしか無いモンで、
今までの多くの哲学者が見つけてきたのは全部ウソだ」
と疑ったワケです。
疑い、吟味するというのが、デカルトが真理を探すために
使った方法で、「方法的懐疑」と言うんですけど
…まぁ別にどうでもいいか。
世界中のすべてのものを疑ってみたワケです。
そしたら確かなものなんて無いんだ!と彼は気づいたと。
教わる知識は正しくないかもしれない、
自分の感じる感覚は間違っているかもしれない、
自分てホントは存在してないかもしれない、
世界そのものってホントは無いのかもしれない、
そうやってどんどん精神の世界に入り込んでいっちゃいまして、
なぁんだ結局全部確かじゃないんだな、と悟りました。
でも、こんなふうに「疑っている自分」、
それだけはどうしても確かにあるって気づいたのです。
(肉体はないかもしれないけど、少なくとも、疑うこころだけはある!ってこと)
それが、「我思う(私は疑い続ける)、故に我あり(だから、疑う私という精神は消せず、ここにある)」なのでした。
肉体と精神を完全に切り離し、全てのものを疑いながら
「疑う自己」の存在に気づいたのって、すごいと思います。
なかなか気づきませんよね、灯台もと暗し状態になっちゃいそう。
ちなみにデカルトはもともと病弱でしたが肺炎で死にました。
某寒い国の某女王のせいで。
…と、ここまでの自分の回答を読んでて、我ながら
ちょっとアブナイ人っぽいという感想を持ちましたが
そこはご了承ください…(笑)
No.1
- 回答日時:
それまでの「主観」とよばれる思考の解決的糸口を「精神」という
キーワードを用いて論理的に説明した点、そしてその論理が共感を
得やすかった点について非常に優れていると思います。(形而上学の
話云々はここで置いておきましょう)
近代のメタファーを嫌う哲学者達から見れば、「精神」は逃げの一手
とも思われるでしょうけど、デカルトのコギト発想はその論理以上に
「そうかもしれない」と思わせる理論があって個人的に好きです。
また、歴史的に「主客は一致しうるか」と言ったその後の論争の火種
になった点を挙げても、「我思う」の発想は重要な役割を果たしている
と思います。
と、いうのが私の意見です。
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