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ポリプロピレンの耐熱温度がポリエチレンよりも高いのはなぜか教えてください。

A 回答 (3件)

質問者さんが定義とする耐熱性というのは、熱分解と言うよりも熱軟化温度の高低を意味しているものとして


回答します。
高分子の熱軟化温度を支配する因子として、No.2さんが橋かけ構造(架橋)に言及していますが、
それ以外に結晶性ポリマーならば、結晶化度、結晶の融点なども影響します。
No.1さんが指摘している内容は、質問者さんの熱軟化温度と言うよりも、ガラス転移温度の
高低の指針です。
確かPPのガラス転移温度は、-10℃程度でPEよりはずっと高い値を示します。

質問内容のPPとPE耐熱温度(熱軟化温度)の違いに最も影響を与えているのは、結晶の融点だと思います。
結晶の融点がPPの方が高いのです。

PPは主鎖からメチル基が出ています。メチル基の出る方向によって3種類のPPが存在します。
出る方向に規則性のない(ランダムな)アタクチック型は結晶化度も低く、耐熱温度がPEよりも低くなってしまいます。
PEより高いものは常に同じ方向に揃っているアイソタクチック型か常に交互になるシンジオタクチック型
つまり、結晶性ポリマーです。
メチル基が規則正しい方向に飛び出し、主鎖、メチル基ともに規則正しく整列し結晶化してしまえば、
メチル基のないポリエチレンの結晶よりも熱運動によって分子鎖を引き離すのが難しいのでしょう。

PEは架橋性ポリマーですが、PPは崩壊性ポリマーです。
PEは架橋させると耐熱温度が上昇します。
PPは架橋構造を作りにくい。(不可能ではありません。)
一般的な用途では両者とも架橋構造にしないので、今回の質問に関しては架橋構造は無視できると思います。
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チューインガムの原料のポリ酢酸ビニルの分子式は-(-CH2-CXH-)n-、XはOCOCH3 で与えられます。


ポリプロピレンPPのX=CH₃より嵩高いと思いますが。口の中の温度で柔らかくなります。
嵩高さだけで説明は良いのですか?
橋かけ構造にも触れておいた方が良いと思います。
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ポリプロピレンPPの分子式は-(-CH2-CXH-)n-、XはCH3 で与えられます。


ポリエチレンPEの分子式は-(-CH2-CH2-)n-、ここにnは重合度、で与えられます。

PEはCH2-CH2を繰返し単位とする簡単な鎖であるのに対して、PPは単位の中の
CにHとHより遥かに嵩高なCH3が付いていて、繰返し単位は大きく動き難く
なっています。

PEとPPを加熱した時に、温度の上昇と共に分子鎖の運動は活発になりますが、
嵩高なCH3の付いたPPの運動はPEと較べてそれほど活発にはなりません。
PP分子をPE分子と同じ運動レベル(柔かさ)に上げるには、より多くの熱量を
与える、つまり高い温度にしなければなりません。
これが耐熱温度の差となって顕われます。
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