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nuclearにもatomic にも「原子力の」という意味がありますが、この2つの単語はどう違うのですか。
「原子爆弾」は一般的に“atomic bomb”と言いますが、”nuclear bomb”とは使えないのですか。理由も教えてください。

A 回答 (3件)

先に回答された方々と重なる部分もありますが、以下に回答します。


 まず、atomic と nuclear とでは意味が異なります。日本語で言えば、前者は「原子の」、後者は「(原子)核の」という意味です。日本語で言う「原子力」は nuclear power / nuclear energy であり、atomic power という言い方は見かけません。
 いっぽう「原子爆弾」についてですが、atomic bomb は nuclear bomb の一種であると考えればよいと思います。前者は「原子爆弾」、後者は「核爆弾」と訳語を当てるのが普通です。
 核爆弾が開発された当初は、核分裂 nuclear fission の力を利用した「原子爆弾」しか存在しませんでした。その後、核融合 nuclear fusion を応用したいわゆる「水素爆弾」hydrogen bomb が生まれます。この2つは主に核反応による熱を破壊力として利用するもので、「熱核爆弾」 thermonuclear bomb と呼ばれます。ところがさらに「中性子爆弾」 neutron bomb などというものが登場します。これは熱よりも放射線によって生物の殺傷力を高めたものです。
 このように原子核の力を利用した爆弾にはさまざまな種類があることから、これらを総称するときには何と呼ぼうか、という話になります。共通するのは原子核反応を利用していることですから、「原子」を採れば atomic bomb と呼べないこともありません。(面倒くさいことに、水素爆弾も核融合を起こすための起爆装置としてミニ原子爆弾を使ったりもしますので、実態を的確に表現するにはまたややこしい状況なのです)
 しかし、これでは核分裂を利用した原子爆弾と同じ呼び方になってしまい、区別がつきません。そこで「核」を生かした nuclear bomb という呼び名が一般化したと考えられます。
 いっぽうで、日本語では先にも述べたように nuclear power に「原子力」という訳語を当て、「核力」とは訳しませんね。これはもう、上記のような兵器の呼称の変遷とは別の歴史的な経緯からそうなっているとしか言えないでしょう。現状、発電などの目的で実用に供されている「原子力」は核分裂反応を利用したものだけで、核融合反応を制御下に置いて利用する方法は未だ実験段階の域を出ていません。そうした状況と、核爆弾の種類とを突き合わせるとまさしく英語で atomic power と表現する段階なのでしょうが、英語では核爆弾の呼び名の変遷を取り込んで nuclear power と呼ぶようになったのかもしれません。そして、日本語ではすでに「原子力」が定着しているため、nuclear power の新訳語を普及させるモチベーションがない、ということになるでしょうか。
 以上、ご参考になれば。
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この回答へのお礼

詳しく説明していただき、ありがとうございました。

お礼日時:2020/09/09 20:43

辞書を見ればわかりますが、


atomic (名詞 atom) の元となる大きな意味は、原子、
nuclear (名詞 nucleus) の元となる大きな意味は、核です。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/en/atomic/#ej- …
https://dictionary.goo.ne.jp/word/en/nuclear/#ej …

日本では使い分けをしているという指摘がありますが、
通常は同義語だと考えていいようです。
http://www.yoshida-yasuhiko.com/nanp/post-90.html

英語版ウィキペディア の Nuclear weapon/核兵器をみると、
"このようにも呼ばれている"という名称のなかに、
atomic bomb も nuclear bomb もあります。
https://en.wikipedia.org/wiki/Nuclear_weapon

ただし、厳密にいえば、nuclear/核爆弾は総称で、
原子爆弾はそのなかのひとつになります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E7%88%86 …
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E5%85%B5 …
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英語というより科学の話になります。


今はatomic weapon(原子兵器)というよりもnuclear weapon(核兵器)という言葉を使うようです。
nuclear weaponの中にはatomic bomb(原子爆弾)、hydrogen bomb(水素爆弾)、neutron bomb(中性子爆弾)があるそうです。

昔は、核爆弾というと放射性物質を使った原子爆弾しかなかったので、核爆弾=原子爆弾だったようです。
しかし、今は核爆弾の種類が増えたので、核爆弾は原子爆弾よりも広い意味を持つようです。

ちなみにnuclear はatomを構成するコアの部分で、同じ意味はないですよ!
核は原子の一部ですが、原子爆弾は核爆弾の一つです。これはおそらく後付で意味が足されていっただけだと思うので、この大小関係の違いを疑問に思っても答えはないと思います。
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