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来年春頃にアメリカの某州に赴任予定です。
今年3歳になる娘の日本語教育について悩んでいます。
赴任先の州には全日制の日本人幼稚園や小学校があるのですが、居住予定地周辺からはかなり距離があるため現地校に通う予定です。
(幼稚園、小学校ともに週末の日本語補習校は近くにあります。)

小学校に入学したら週末の日本語補習校に通わせようかと思っていますが、幼稚園の間は自宅で日本語のフォローアップをしようと考えています。
現在、こどもちゃれんじぽけっとを受講していて、本人も楽しんでいるため継続しようと思ったのですが、海外受講だと価格が倍以上になると知りびっくりしました。本人が楽しんでいるのであれば、ちゃれんじを継続か、、、それとももっと他に良い講座があるのか、、、
色々調べてみると、ぽぴーやZ会を受講をされている方もいらっしゃるみたいで資料を取り寄せて色々検討しております。

そこで、実際に通信教育を海外で受講されていた(いる)方がいらっしゃっいましたら、教材の内容や使い易さなど、感想を教えていただけますでしょうか?

ちなみに、日本語の絵本や市販ドリルは何冊か購入して持参しようと思っています。

A 回答 (1件)

私はプロファイルのような在米の長い年寄りです。



我が家もアメリカの田舎で子育てをしてきました。
まぁ人並みに巣立ってくれたと思うので、その経験を紹介します。
参考になれば幸いです。

私も、最初はあなたと同じように日本の企業から駐在派遣されてこの地に来、公私とも、日米を中心に、北米各地、欧亜各地を行き来して暮らしてきました。

今は大学院に通う子どもたちは、その間に当地で生まれました。
日米を行き来していたので、就学前は、日本に居るときは近くの保育園に、アメリカに居るときはデイケアやプレスクールに行かせてました。

学齢になってからは、高校を出るまで、日ごろはアメリカで地元の公立校に通わせ、土曜の午前中だけ日本語補習校に行かせてました。
ただ、小学校の低学年の1~3年の夏休みには、九州の片田舎にあるカミさんの実家の近くの小学校に一か月ほど体験入学をお願いするなどして、日本の学校を経験させたり幼なじみを作らせるなどしていました。

この質問にある『ことば』の教育については、日ごろ暮らす環境には日本人がほとんど居ない、日本的に言えば超ド田舎と言う背景もあったので、ほとんどは自己流でいろいろやってきました。

ただ、ウチの場合は一つだけ特殊事情があります。
カミさんが、『子どもの発達・教育』の関係の最新知識を持ち、当地のそれらの事情に明るかったということです。

カミさんは教育に興味があり、実務経験はありませんでしたが日本の教員資格を持っていました。
当地は発達と教育では日本とはだいぶ違った進んだところがあるそうで、当地に来て生活に慣れると、地元の州立大に入って発達指導の専門家になる教育を受けました。
自己流と言っても、一応はそういった背景もあるということです。

さて、日本語の教育環境ですが、一般的には以下のようなものでしょうか。

(a) 家族・近所・仲間とのつきあい
(b) 書物・学習教材の利用
(c) テレビ・ビデオ・オーディオ・それらのソフトの利用
(d) パソコン・教育ソフト・ネット講座の利用
(e) 日系の学校に通う

ウチの場合、項目としては同じような感じですが、いわゆる『学習教材』や『通信教育』のようなものは全く使いませんでした。
狙うもの・狙うところは同じだとは思いますが、以下のようにのんびりやりました。

①『聞く・話す』は『生活の中で覚える』
②『読む・書く』は『やりたくて覚える』

具体的に言えば、学齢前では、せいぜい ① については『ボキャブラリをある程度持たせる』こと、② については『カナで物と文字が対応付けられる』ぐらいを目標にし、それよりも、『あいさつする』『気づきがあると言葉を発する・絵で表現する』『静かに本を楽しむ』など、生活の基本を『習慣づける』『しつける』ことと、『好きな遊びを持たせる』ことに重点を置きました。

ことばで大事と考えてきたのは、『聞きたい、話したい、読みたい、書きたい』という意思を持つことと、コミュニケーションが出来て『楽しい、面白い、うれしい、よかった』という結果を実感させることでした。

『学習教材』や『通信教育』を使う場合、どうしても『さあやってみよう』『こうやるんだよ』『そうじゃない』と『与える』『させる』『良い・悪い』スタイルになりがちです。
カミさんは、それらは子どもの『やりたい』という気持ちが起点でないので使いたくないということでした。

子どもが『聞きたい』『話したい』『読みたい』『書きたい』と思うにはどうすればいいか。
ウチでは、まず『ほかの人間』がそれをして、楽しんでいるのを見せ、すると本人もそれをしてみたくなる、と言うスタイルでやりました。

問題は『ほかの人間』がだれと、『やって見せること』とはどういうことかです。

ウチでは、『ほかの人間』は、もちろん我々親もしましたが、近所の子やベビーシッターをよく利用しました。

住宅地に暮らすと、デイケアやプレスクール、散歩なんかで自分の子どもたちと似た世代の子を持つ家族を見かけたり、挨拶や立ち話をする機会があるもんです。
ウチではそうして始まった近所付き合いを積極的に利用しました。

最初は子どもが外で遊ぶ程度で始まりましたが、次第に家の中で遊んだりするようになります。
それからは、パンやケーキを焼いたからおすそ分けをするとか、バーベキューをするから呼ぶといった具合に家族ぐるみになるようにしました。
それが慣れてくると、共働きだったり、用事で子供の世話ができない時、互いに子供を預かったりしました。
年の離れた兄弟も一緒だったり、お泊りなんかも結構させました。

ウチの子の場合、子ども同士、それも少し年上の子の様子はよくマネしていました。
そんな生活は『聞く』『話す』のとてもいい訓練になったと思います。

特に上の世代が本を楽しそうに読んでいたりするのを見る機会があると『読む』という行動が特別なことではなくなるようでしたし、絵や手紙や日記のようなのを書くこともよくするようになりました。

似た年齢の他の子が『話す』ことを『聞く』『見る』、それを『まねる』、それでゲームをしたりして楽しい思いをする、という連鎖が一番自然に言葉を覚える姿のように思います。

我々がすえた目標から考えれば、これで十分な成果が出たと思います。
こういった近所付き合いからこんな副産物もありました。

子どもが幼馴染として付き合った子の中にはほかの国からの子もいました。
これらの家族とのお付き合いでは、他の家の子を預かるときは『その家の普通の暮らしをさせる』というルールにしていました。
なので、ウチに来たら基本的には日本語と日本のマナー、日本の食べ物、日本の本、日本のビデオ・・・と言う具合です。

子どもたちも最初は静かでしたが、時間をかけると自然に慣れて覚えてしまうようで、じきに結構みんな日本語で遊んだりもしてました。
日本語の読み書きもそれなりにみんなできてました。
生活の作法も、お箸で小骨をよけながら文句言わずに焼き魚をなんかも食べるようになりましたよ。

で、ウチの子の場合はどうかと言うと、日本語と英語は普通にネイティブで、それと遜色なくスペイン語とフランス語を話すようになりました。
他にも中国語とイタリア語を少し使え、少なくとも私の英語よりははるかに流ちょうです。
なにしろ、耳から覚えてますから。

読み書きも、気に入った本だと買ったり借りたしたその日の晩に徹夜で読み切るなんてやってましたし、作文や習字も結構うまくできてます。

最後にひとつ大事なことがあります。
それは、住む場所を考えるということです。
『孟母三遷の教え』という言葉がありますが、我々の経験でもこれは大事だと思いました。

子どもの教育を考え、我々は住むところに優れた大学町を選びました。
私の仕事には多少不便でしたが、これは子どもの教育には絶大な影響があったと思っています。
インテリ度の高い町にはインテリ度の高い文化があり、それを象徴するのが子育てと教育の環境だと思います。

ここで述べたような子どもたちの世界はそういうところでないと安心して手には入らないでしょう。
カミさんは真っ先にそういう場所を探し、そこでの子育て計画を組み立てました。

言葉は教育の大事な要素ですが、こういった環境はそれ以上のものを提供します。
これは学齢以降の話ですから質問の話題から外れてしまうので簡単にしか書きませんが、いい学校では公立校でも小中高と一貫したカリキュラムが組まれて実行されおり、そこにはこんなところに重点が置かれたりします。

(1) 文章のまとめ方と実際に書く訓練
(2) 人生設計とその準備

その具体的な中身は別の機会にしますが、まずもって日本にはないもので、私たちとしてはそれがあるところで教育を受けさせられてよかったと思っています。

ダラダラ長文で失礼しました。
お子さんの教育がうまくいくことをお祈りします。
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この回答へのお礼

ありがとう

実際にアメリカでお子様を育てられた貴重なお話をいただきありがとうございました。一つ一つがとても素晴らしいアドバイスで大変参考になりました。

色々と拝見していた中で、学びの動機を作り出すことが大切なんだと気づきました。たしかに「日本語を勉強しろ」と押しつけてしまうと、子供もストレスに感じて日本語そのものが嫌になってしまいますよね。せっかくの駐在期間なので、日本語にとどまらず色々なことに興味を持って取り組むきっかけを見つけられるとよいなぁと思っています。今のところ娘は図書館に行くのを楽しみにしていて本の読み聞かせも大好きなので、このまま文字に興味を持って読書好きになってくれれば日本語と接する機会も増えるのではと期待しています。
通信教育についても改めて考えてみると、娘の場合色々なことに興味を向けるきっかけとしてこどもちゃれんじが役立っていると思うので、しばらくはこのまま継続してあげてもいいのかな?と思い始めました。(費用はかかりますが、必要経費ということで)

また、居住エリアの教育環境も非常に大切なのですね。赴任予定地の近くにアメリカ有数の大学都市があり、小学校入学後はそちらにある日本語補習校に通おうかと考えています。そのエリアでは日本語の読み聞かせや文化を体験できる催しなどもあるようですので、日本という国に興味を持ってくれるようになれば日本語を学ぶモチベーションにもなるのかな、と思っています。

子供の性格や環境との相性もあるので、あまり「教育はこうすべき!」と考えすぎず、現地での生活が始まってから臨機応変に対応したいと思います。

お礼日時:2021/11/12 16:07

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