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この男は田舎で育った。少年時代はやんちゃで運動神経も良く、成績も良い方だった。頑張らなくても人より何でも出来た。思春期になると異性にモテるためバンドを始めた。高校で本格的に音楽活動を続け、卒業するとバンドデビューを夢見て上京した。

上京後はバンドメンバーそれぞれが仕事や大学生活に追われ、集まれる機会も少なく、数年であっけなく解散した。それでも男は一人で音楽活動を続け、レコード会社にデモテープを送ったり、オーディションに応募したりした。男は22歳になっていた。

男は現実を見ることにした。人生を軌道修正するためにどうすればいいか考え、とりあえず大学に行くことにした。予備校代を親に援助してもらい、そこそこの大学に入った。大学の学費は奨学金を利用した。

大学生活を送る中で、男は自分の夢を再設定した。「弁護士になる。」それが男の夢であり目標になった。

しかし、司法試験の予備校代は高く、男には用意できなかった。予備校でバイトしながら勉強する生活をすることにした。授業にこっそり忍び込んだり、廃棄する授業DVDを貰ったり、勉強するために何でもやった。そのうち社員割引で格安で予備校の授業を受けられるようになった。無我夢中で勉強した。

大学を卒業しロースクールを受験した。最難関のロースクールに合格した。すぐに司法試験に合格できると感じた。男は28歳になっていた。

ロースクールでも奨学金を利用したが相変わらず貧乏生活だった。男は少しでも勉強時間を作ろうと昼間のバイトは辞め給料の良い夜勤のバイトを始めた。

ロースクールを修了し奨学金の返済が始まった。奨学金の総額は650万円になっていた。予備校代も稼がなければならず、夜勤の仕事が増えていった。勉強が思うようにできなくなっていた。このままではいけないと思ったがどうすることもできなかった。ひたすら働き、ひたすら勉強した。

そんな生活が続き、ある日男は倒れた。過労だった。栄養状態も良くないとのことだった。しばらく病院に入院した。入院費や生活費のために消費者金融で借金をした。勉強も遅れてしまった。

勉強時間を確保するために仕事量を減らし、その分借金が増えた。体調がすぐれず仕事を休めばまた借金が増えた。消費者金融の借金が毎月のように増えていった。思うように勉強が出来ず、借金は増えていく。男はどうすることもできなかった。

男は34歳になっていた。ロースクール修了後5年以内に合格しなければ受験資格を失う。年齢的にも早く合格しなければいけないという焦りばかりが募った。中途半端な勉強と中途半端な仕事の中で、借金が増えたり減ったりする生活が続いた。

男は37歳になっていた。受験資格を失い生きる気力も失っていた。奨学金や親や銀行や消費者金融からの借金総額は一時期900万円まで増えたが、現在は600万円まで減っていた。しかし勉強からは遠ざかってしまった。

ロースクールによる受験資格は失ったが、予備試験から受験することは出来る。最難関のロースクールに合格し、予備校でも成績は上位だった。男は今でも勉強時間さえ確保できれば司法試験に容易に合格できると思っている。それだけの実力があったのだ。

男は弁護士になることを夢見ていた。努力を重ね、夢が叶う位置にいた。もう少しお金があれば、もう少し時間があれば、その夢は叶っただろう。

しかし男はまだその夢を諦めていない。夢が叶わないなら死んだ方がましだと思っている。今まであまりに多くの犠牲を払い過ぎてしまった。同世代はそれなりの社会的立場におり、家族を持ち、子供の成長を見守っている。この男にはもはや夢を叶えることしか自分を慰める術が無いのだ。

38歳の男が600万円の借金と付き合いながら2年間勉強に集中できる環境を確保する。そんなことが可能なのだろうか。生活費や予備校代も必要だ。どうすればいいのだろうか。

この男が夢を叶えるためにはどうすればいいと思いますか?

A 回答 (2件)

まずは親に頭を下げて実家に帰り、事情を話して生活費を浮かせることから始めたらどうでしょうか。


家賃や光熱費、食費を浮かせて勉強時間を確保できたら2年で司法試験に合格できると約束すればご両親も納得してくれるかも。
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この回答へのお礼

実家に帰れば家賃や光熱費、食費は浮かせることができるかもしれません。しかし、借金の返済や予備校代は稼がなければならず、移動手段を確保するために中古車購入やガソリン代が別途かかりそうです。

お礼日時:2023/03/12 19:49

夢をゴールに逆算の人生設計図を書けばいいと思います。

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